『感性創房』kansei-souboh

《修活》は脱TVによる読書を中心に、音楽・映画・SPEECH等動画、ラジオ、囲碁を少々:花雅美秀理 2020.4.7

◆安全な都市・居住地域・土地を求めて(まとめ)-No.6

2011年05月01日 16時09分57秒 | ■東日本大震災に学ぶ
   ☆本シリーズには『ハザード事典』を参照ください。


 カギとなる「防災対策」の充実度や「関連サイト」の公開度
 
 これまでのものを少し「まとめ」てみましょう。結論として「特定の都市(市町村)の選択」(※註:1)はともかく、以下のような「地域」が『安全な居住地域』そして『安全な土地(敷地)』として考えられると思います。

 1.幼稚園、保育園、小学校、中学校の近接地
 2.公共建物ことに病院医療・介護福祉関係等施設の近接地
 3.「海岸線」「河川流域」「急傾斜地」から離れた「自然丘陵地
 4.「宅地造成」等の「人口整形地」でない所(ことに「盛土地」ではない所)
 5.指摘されている「断層」から離れた地域
 6.「原子力発電所」等の「危険施設」から離れた所
 7.「防災対策」が充実している「市町村・地域地区」。また「防災対策関連サイト」が「公開」されている「市町村・地域地区」
  
 「1、2」についてはコメントの必要はないと思います。
 いずれも地域社会全体が、「より安全であって欲しいと願う建物・施設」だからです。当該建物・施設の「前面道路」は広く、「幹線道路」とのつながりも留意されています。「緊急車両」などのアクセスも良く、「ヘリポート」としての機能も整っています。
 これは大きな利点であり、安全性を一段と高めています。「病院関連施設」に近い「小・中学校」の近接地などは理想的な居住地域と言えるかもしれません。 

 「」の「自然丘陵地」は、「地形」として見た場合総合的にはもっとも安全で安定した地域といえましょう。それが「津波」や「高潮」そして「洪水」等の危険から離れた「地域」であればなおさらです。

 「」についても、その安全性の高さを理解できると思います。「盛土」に比べて「切土」の方が安全性が高いと言われています。しかし、通常これらの「造成地」は「切土」と「盛土」とが「セット」になっているケースが多いようです。そのため「盛土」部分に問題が生じた場合、それは同時に「切土」部分の問題発生を意味することになりがちです。

 「」は、今回さらにその「重要性」を感じられた方が多いのではないでしょうか。「ハザード入門」シリーズで採りあげるつもりですが、『揺れやすさマップ』などによってその様子を確認することができます。 

 「」は今後、真剣に考えなければならないと思います。人間の業・技には「絶対」と言えるものはないという前提が基準となるでしょう。
 「安全性の神話」が崩壊した今、「原子力発電所」に対する見方・考え方はいっそう厳しくなるでしょう。「危険施設」という認識が不可欠であり、それを前提とした論議は避けられないでしょう。徹底した“秘密主義”によって、“安全性”を演出したという一面も否定できません。
 
 「7.防災」に対する各「自治体」の「対応の違い」にはかなりの格差があるように思います。「首都圏」「近畿圏」「中部圏」の三大都市圏や「政令指定都市」等の人口密集度が高い都市や地域ほど整っているように思います。

 
 ※註1:どの「都市(市町村)が安全かそうでないか」と言う問題は、「一個人レベル」の判断に馴染まないものであり、その「最終的な判断」は、今後さまざまな研究機関において「総合的な分析」の結果得られるでしょう。今後の推移を見守りたいと思います。

 ※本シリーズの「No.4」で述べた「地名と地形との関係」に関して、みなさんに以下のサイトをお勧めします。「一条工務店」という住宅メーカーのものですが、とても判り易くまた詳細な説明がなされています。

その説明文中にある次の一節はとても「重要なメッセージ」ではないでしょうか(※原文のまま。下線や文字の強調は筆者)。

 『地名は、その地域特有の地形や土質、また災害の履歴などを後世に伝える大切な「証拠」であり、「文化財」でもあります。(中略)……その地名に隠された先人たちの様々な思いや知恵に触れることでもあります』

 同感です。ぜひ一度ごらんください。

   地名・地形と地盤の関係


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