こんにちは。寒い冬に備えて,温かいジャンパーをAmazonで注文したら,出店会社から品切れのメールが届きショックです。さて,イジケいてもしょうがないので,それでは「神様との約束事 仕事とは祭事であるぞ。 4」の続きを書かせて頂きたいと思います。
前回は,運営と事務管理を統括する主体を神社やお寺「寺院」の宗教家がなるのではなく,あくまでも神社やお寺を護持する総代会や世話人会に主体性を帰属させることが何よりも大切なことですと書かせて頂きました。その一番の理由は,神社やお寺の宗教家が主体となると祭祀に充てられる時間が削られたり,これまでの護持と何ら変わらなくなってしまうからであり,世俗を離れた宗教家には公益事業と云えども主体となることは大変な労力が必要となってしまいます。総代さんや世話人さん,檀家さんや信徒さんは神社寺院の護持費用を支出していれば後は宗教家が運営管理をしてくれると云った時代ではなくなりました。細かい理由は他にもたくさんありますが主だった理由はその2つです。神社・お寺の護持は宗教家に帰属するのではありません。
必ずと言って良いほど,宗教法人の内部には総代会や世話人会,奉賛会や崇敬者会が設けられております。たとえば,伊勢神宮や上賀茂神社で斎行される式年遷宮の資金調達でも奉賛会や崇敬者会が設けられ,経済的な側面の支援をして来ました。現在でもそうです。その中でも,伊勢神宮においては伊勢神宮崇敬会が唯一の直系の公認組織で,私が伊勢にお参りさせて頂く際の定宿でもあります神宮会館は,この伊勢神宮崇敬会が運営母体であります。しかも,法人規格は財団法人です。あの松下幸之助さんも会長を務められ,確か,現在の会長はトヨタ自動車の名誉会長でもある豊田章一郎氏です。上賀茂神社の式年遷宮奉賛会でも会長を務められたのは裏千家の前家元の千玄室氏でした。神社の宮司さんが護持組織の会長に就任することはありません。
祭祀を司るのは神官さんや住職さんの役割であり,神社お寺の護持を司るのは崇敬者会や総代会の役割であるのです。
どこの神社やお寺でもこのような総代会や世話人会は設けられていて,私たちもそれぞれが暮らしている地区の神社の氏子であり,どこかのお寺の檀家になっています。現代では,ほとんど気にされず,自分の意思でなる個別の神社やお寺の崇敬者でない限り神社やお寺から連絡が来ることはまず無いと思います。お墓参りにお寺へ行っても住職さんと会わない人がほとんどです。そのことを逆手にプラス思考で捉えて護持組織が主導的な立場で買い物困難者の公益事業を運営管理して行くことに主眼を置きました。
又,すでに神社やお寺には上記のとおり,氏子崇敬者さんや檀家信徒さんが多数存在していて,しかも,高齢者がとても多いのが特徴的でもあります。だとすると,存在的な需要は十分に存在し,本来の宗教的な思想や信条にも適しています。さらに,それぞれの護持組織の会長や会計,監査の役を担われる方々は,地元のことをよく知っている方であり,経験も豊富にある方がとても多いのです。私も仕事で総代会や世話人会に出席させて頂いておりますが,経済団体の会長であったり,地元商店街の会長であったり,会社の社長や様々な人たちが参列されています。この多種多様な人材を動かして,大きな公益事業や組織を作る必要はなく,小さなコミュニティーを形成することさえ出来れば困難を伴いながら生活している人たちの役に立てるのではないかと常々考えておりました。つまり,自分が所属する神社やお寺の氏子崇敬者さん,檀家信徒さんだけを対象「需要」とすれば良い訳です。
どうしても計画を立案していると話がどんどん大きく成ってしまい,結局のところ計画倒れや企画倒れになってしまいます。その原因は,現在の取り巻く環境よりも計画案や企画の案の方が大きく成り過ぎてしまっていることが主な要因であると思います。要は,身の丈にあっておらず,どこかに無理な計画がある為ではないでしょうか。立案する立場で考えるとこれを探すのが難しいのです。
もっともっと小さく,たった1人を照らすことで十分なのです。その1人からすべての流れが作られ,他にも波及して行きます。必ず氏子崇敬者さん,檀信徒さんの中に当てはまる人が存在するはずです。現在の神社の神職さんやお寺の住職さんの中に,御自分が勤める神社の氏子崇敬者さんの生活状況を把握していたり,何か困っている状況にある氏子崇敬者さんや檀信徒さんの存在を知っている神職さんが日本全国にどれ程いらっしゃるでしょうか。お寺にしても同じで,御自分の檀信徒さんの中で生活保護を受給している人,借金を多額に抱え,今にも自死寸前の人や貧困状態にある世帯がどれくらいあるのかを把握している住職さんがどれほどいらっしゃるでしょうか。そんなことは宗教家の知ることではないと言われるかもしれません。神社は神様をお祀りするところ,お寺は葬儀をするのが役目だと言われると思いますが,神様をお祀りする意味も亡くなった御霊を供養する意味も本来の姿から遠ざかってしまったようです。本来の宗教家の役割とは何か?今後,少子高齢化がもの凄い勢いで進んで行った先に,宗教家を取巻く環境はどうなるのかを真剣に考え,直ぐに対応するべき時期に差し掛かっているように私は感じております。宗教法人への課税議論は避けて通れるほど甘くはなく,着々と行政では政策立案が進んで行っているように思います。その時,国民の支持は得られません。
実際に,私もあるお寺の総代さんと住職さんと何度も何度も協議を重ねて,数年前に試験的ではありますが実施致しました。結果は,大反響です。買い物困難者ではありませんでしたが,総代会で今後の宗教法人の行く末と本来の宗教家の役割は何かと題して話をさせて頂きました。特に,法律部門の効果は絶大で,檀家さんの中には未然にリフォーム詐欺を防止出来たり,婚姻費用の安定的な支払いが可能になったり,相続問題や成年後見人と云った現代社会の問題も扱うことになりました。ちなみに,すべて無償で実施することが出来ました。良いモデルケースが出来たと思います。この実証を元にして,一つひとつ,ひとり一人積み重ねて行くことが大切なことであると思っています。何か困ったことがあった場合に気兼ねなく相談できる先が,近くの神社であったり,自分の先祖をお祀りするお寺であったりすると気持ちにゆとりや安心感が生まれます。本来,神社やお寺はそう云った場所であったはず。
私は,未だ未だ神社の神職さんや総代さん,お寺の住職さんや世話人さんのやることやれることは沢山あると思っていますし,試験的に実施したことで確かな自信を持つことが出来たような気がします。又,神社やお寺の祭事の本質は共に助け合い,足りないところを互いに補い,側にいる人が困っていたら助け合う姿や姿勢を神様に御見せし,その行為をも奉納することが祭事の原点であったと考えております。助け合いの思想は縄文以前から続く姿です。つまり,日本人の精神そのものです。そして,その氏子崇敬者さんや檀信徒さんたちを後方から支え,神様へ日々の暮らしと平穏に感謝申し上げることが祈りの元ではないかと感じています。拝
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