犬がおるので。

老犬から子犬まで。犬の面倒をみる暮らし。

地震、大きらい。

2012年04月04日 | おせわがかり日誌


「ふむふむふむ、はるの、によい~」

日曜の夜、久しぶりに携帯警報が鳴った。

携帯2台と、パット1台とが、これでもかこれでもか、というふうに、鳴るのだから、たまらない。

「福島沖で地震、強い揺れにご注意」とのことだった。

携帯警報がなるやいなや、おれこは「くうんくうん」と不安がり、

ぴゅいーん、と、めだかの水槽の前に移動。

その間もずっと、くうんくうん、と、泣き続ける。

こっちへおいで、といっても、めだかのそばを離れない。






「おはなみ、おはなみ~」

くうん、くうん、と泣き続けながら、

めだかの水槽をじいい、とみつめ、

水面が、ゆ~ら、ゆ~ら、と、

揺れ始めるのを確認してから、

くうん、くうん、といいながら、私たちのところにとんでくる。

なんでかわからないが、地震かそうでないかを、

おれこはきっと、『めだかの水槽の水の動き』で、確認するようになったのだろう。

おれこが家にひとりでいるときにも、地震はあるし。

小さな地震でも、大きく揺れるタイプの家なので、仕方がない。



「おれこは地震が嫌いだねえ」

「でもえらいねえ、怖がるのは正しいよ」

「そうだな、おれこはえらいね。俺はもう、地震になれちゃったからな」



実は、地震災害戦争は、慣れてしまうのが、いちばん、おそろしい。

「いつものことね」

なんつって、本能に従うスイッチが、はずれてしまうからだ。

実際、前回も大丈夫だったから今回も大丈夫なんて保証はどこにもない。

その点、どうぶつと一緒に暮らすということは、人間が忘れがちな本能を思い出させてくれる。

おれこはいのちの本能そのままの犬なので、私たち家族にとって、本当にありがたい存在だ。


この家は好きだけど、おれことしあわせに暮らすには、やや、住みにくい。

キッチンから外の景色が見えることや、夏は涼しく、冬はあたたかいのが、

一戸建てと違って心地良くて好きなのだが、いずれは大地に根を下ろした生活をするようになるのかも。

おれこと一緒に、楽しく、暮らすために。

本当は小豆島に住みたいんだけどなあ・・・。無理だろうなあ。