犬がおるので。

老犬から子犬まで。犬の面倒をみる暮らし。

すみれ。

2012年04月10日 | おせわがかり日誌


「おはなは、たべるものなのよ」


・・・違います。

私は季節の中で春が一番好きだが、どうやらおれこもおんなじらしい。

花粉症の夫はとにかく春がキライだが、こんなに素敵な季節がキライなんて、気の毒なことだ。

桜は咲くし、緑は萌える。

鳥たちがきゃっきゃとはしゃいで、桜の花をついばんでいる様は、見ていて幸せな気持ちになる。

神社の森の、灯篭や、庭石、大きな木の足元に、小さなすみれが咲いている。

きれいだねえ、とオレコに話しかけたら、そばから、ぱくっ、と食いついた。

この子は青々した草や、いいにおいのお花があると、かじってみないと気がすまないタチらしい。

・・・ヨーゼフタイプ。

今はまだいいが、これからは除草剤などまかれるのだろうから、困ったものだ。

だって、ここは、アルムのお山じゃないんだからね。





「・・・」


シジュウカラが恋の季節を迎えたらしい。

警戒心の薄い子すずめや、ドバトほどの距離まで近づいても、平気。




「・・・」


オスはメスをおいかけ、恋の歌を歌うのに、必死。

ツツピー、ツツピー、といって、目の前で舞い踊る。




「・・・それ以上近づいてみろ、ただではおかぬゆえ」


神社の入り口で、かなり厳しい視線を感じた。

・・・いつもの位置にいつものふたり。

猫大好きフリスキーのオレコさんは、うれしくて近寄ろうとするが、力を込めて、方向転換。

神社の猫は神通力を持っている。

朝の貴重なうとうとタイムを邪魔したら、バチがあたるんだからね。

すみれをながめ、しじゅうからにがんばれよ~と声をかけて、退散。