実家の留守を預かることになり、5匹いる猫たちの面倒を見ることになった。
そのうち3匹は自分で保護した(現在20歳を超えてるが)子猫たちなので問題ないが、
ほか2匹は母が保護した猫なので、うち1匹、私を怖がる猫(奥のたぬきみたいなのがそう)がいる。
現在、実家で暫定ボスのその猫は、名前を「かぶ」という。
「顔の模様が歌舞伎役者みたいだから」という母のネーミングだが、どうも私は、サリーちゃんの弟を思い出して仕方ない。
サリーちゃん、あんまり見たことがないだけれどもさ。
そのかぶ。
私が行くと、めったに自分から姿を現すことはないのだが、
ほかに誰も頼るものがいないと知って、ずいぶん時間がたってから、おそるおそる出てきた。
かばんのにおいをかいだり、ちらちら見たり、ねことして、一応のチェックをする。
一定の距離を保ちながらではあるが、うまいこといっていた。
翌朝はまたかぶのルールがリセットされて、隠れてしまったのだが、
確認できる場所だったし、朝のごはんはちゃんと食べたしで、好きなようにさせておいた。
とりたてて、害もないし。
時々様子を見に来ても、同じ場所にいるし。
・・・と油断してたら、数時間後から、忽然と姿を消した。
こっちも猫に関してはプロだから、いそうな場所は全部探した。
探している間に移動しているかもしれないから、何度も探した。
・・・でもいない。
ええ!まさか、脱そう?
(次回へつづく)