『こんはりきって、ジャンプしたり、かっこつけてころんであご打ち。「おかあさんたりない」とねる前は甘え(犬日誌より)』
『とうふ、道の駅、うどん、山、こんちゃん神様の聖水にひたされる(手帳より)』
さくら草公園でお花見をした翌週、みんなでときがわに行ったらしい。
『こん特大うん子、水のまず、オレコ、川の水ごくごく、ふたりともぐったりぐっすりすぴすぴ、よく寝た、楽しそうだった、山歩き、こん、がんばった(犬日誌より)』
ときがわはお水がいいので、地元のお豆腐がとてもおいしくて、行くと必ず寄る店がある。
そこで豆乳ソフトクリームとか、おからドーナツとか、お豆腐を買う。(繁盛店なので、ぐぐると出ます)
うどんは地元の人気製麺工場が出したセルフうどんのお店で、肉汁うどんが名物だ。
外にもいくつか席があり、リードフックつきの席もあって、犬ウェルカムの姿勢が見える。
オーナーさんが話しかけてきて、犬連れの人がどうすれば過ごしやすいかとか、質問されたことがある。
自転車競技の人も多く来るのだけど、バイクをさかさにして安全にとめておける場所もちゃんと作ってあって、なかなかのお客思い。
おみやげどころには乾麺もおいてあるし、コーヒーも飲めるし、何かと過ごしやすいお店なのである。
山というのは、いつもみんなで山の中の川の上流にある神社(無人)にお参りに行くのだけど、そこに、湧き水のしずくが苔をつたってぽたぽた落ちてくるところがあって、そのしずくを手のひらに集めて、こんの頭にぺたぺたと塗りつけたものだ。
ぼけがおさまりますように、からだの調子がよくなりますように、よくねてくれますように、などなど、お祈りしながらペタペタ。
「なんじゃと」
オレコはさんざん川遊び。
こんちゃんもこの川ではよく遊んだ。
笑顔の写真がいくつも残っている。
ぼけは進行していたけれど、この頃はまだ、話せばわかる、というシーズンだった。
『雨さんぽ、こんごはんもりもり完食。帰宅時もお迎えしてくれた。朝のゲーはハラヘリか。低気圧のせいなのかな(犬日誌より)』
ぐるぐる回って着地するところがこんな風にはみ出ちゃったり、的外れなことが多かったけれど、犬日誌にあるように、帰ってくると、とことこゲージから出てきて、「おかえり」と頭をこすりつけてくれることもあった。
『夜、低気圧↓こん、2-3度首を振る。ごはんもりもり、散歩で少し小走りに。お父さんと一緒で張り切ったか。(略)寝る前、こん騒ぐ。何度かリビング参り。寝るときカイロ大1ヶ敷く。(カイロに)おしりあててねる(犬日誌より)』
『夜、さんぽ催促にリビングまでこんが何度もやってきた。雨長かったからねー。かわいそうにねー。お父さん帰ってきてオレコうなりかけてからのキュンキュン大よろこび(犬日誌より)』
『こん、明け方、キュンキュン泣いてまわっていたので声をかけると、ストンとすわり、ほほえんでねむる。2時間後、うん子3つしてゲーした。さんぽででなかったからねえ・・・。こん肉球クリーム(犬日誌より)』
『オレコさんぽから帰ると、台所(暗い)からトコトコ出てきた。かわいいのう。こんさんぽの途中で後ろからクラクションお父さん
(もちろん気づかない)。(家の)玄関口でお父さんに会い、フシギ顔のこんちゃん。』
日誌のすみっこに『北朝鮮ミサイル失敗』と書いてあった。
数日後にも、『北朝鮮Xデー⇒何もなし』とあり、こんちゃんをめぐる思い出はやわらかく、やさしいけれど、社会的には緊迫した日々だったのだな、と、遠い目。