あなたに逢いたくて
いつもの時間に窓を開ける
忍び込む風が冷たくて
凍える肩を両手で抱きしめた
” おはよう ”
いつもなら すぐに返事をしてくれるのに
悲しく消え去る声に
桜の枝だけが微かに震える
わかっていたの・・
もう あなたには逢えないって・・
昨日 生まれたばかりの桜の蕾をくわえて
手のひらに乗せてくれた時
巣立つその時が来たんだってこと・・
でも 突然の事で信じられなかった
もしかしたら また逢えるかなって・・・
私の中に芽吹いていく寂しさ
まるで 蕾のように・・
あなたのいなくなった桜の枝に
たくさんの蕾が膨らんで
ひと花 ふた花 ほころびはじめた
それは 歌をうたっているかのように
美しいメロディーを刻みながら・・
寂しさは希望に変えて
私も今日 巣立っていきます
あなたに逢えた喜びを
大空に向かって叫んだら
羽ばたく 美しい羽音と共に
” おめでとう・・ ” って
確かに そう聞こえたような気がしたの・・
卒業のシーズンですね・・
皆さんはどんな卒業を迎えられたのでしょう・・
また、迎えるのでしょうか。
それぞれの心に深く刻まれる惜別の時を
素晴らしい思い出の一ページとして
皆さんの心に残っていくことが出来ますよう、心からお祈りしています。
ご卒業、おめでとうございます!!
風香・・