怖くて泣いた土曜日

2021-11-06 22:51:41 | 日記
以前行った不登校の子の為の進学セミナー

そこで出会った塚地先生に
今日は会いに行ってきました。

『塚地先生のところへ
通信制高校の進路相談へ行く』の裏には

オトにとって信頼出来る第3者になりえるかもしれない塚地先生に会ってほしいという私の勝手な願いがありました。


塚地先生は進学塾の塾長でありフリースクールの塾長でもありました。

おそらく、勧誘的なものがあるのは予想出来ていました。

「うちの娘は、『なんとかしよう』とか
っていう『誘導』に敏感です。
私は大人なので、しっかり指導してもらう先には入塾があることもわかっています。

ただ今回は、『進路相談』に行くという目的になりますので、入塾などの勧誘を感じると拒否する可能性があります。」


前もって そうお伝えしていました。


それに対して

「そこは私の話す『力』ですよね(苦笑)

なんて言ってくれていた塚地先生でしたが…



☆。.:*・



塚地先生との話は、一見オトに寄り添ったものに見えました。

ヒアリングをしっかりとしながらも、気難しいオトに合うものを一緒に探し出そうとしてくれているように見えました。

得意なことや
好きなことを聞き
どんなことからなら未来を切り開けるか
提案しようとしてくれていました。

また今までのオトのしんどさも
知識の深さから的確に言い当てていたように思います。


でも今日は、オトの頑固さが勝った話し合いで終わりました。


オトの隣に座っていたので、
オトの表情は見ていませんが、
塾の勧誘的なものを感じ取った瞬間に
オトの顔色や態度は変わっていたと思います。

「次回に何個かオトさんに合った高校を考えて連絡しますね。」


次回も面談をすることになりました。


☆。.:*

帰り道、オトに言われました。

「ママ、すぐに誘導されちゃうから。
急いで切り上げたわ。

「あぁ、私も前回(以前フリースクールに行かせた事がありました。)で学んだよ。
オトが決心しないことには、進めないから大丈夫やで。」

「いや、大分 話に乗せられそうになってたよ。」

オトはまた私が『良かれ』と後押ししてくるんじゃないかと身構えていたんです。

少し前の私なら、
『後押しは大切』と思っていました。

今は違います。




「今日、行くのやっぱり嫌やった?」

「いや。
でもな、あの人、途中から思い通りにならないからって困ってたわ。それに少しイラついてたかもしれへん。
なんども、『そういうのもあるねー』なんて共感しながらも自分の意見を主張してた。」

「信頼できそうな人じゃなかったの?」

「うん。そーやな(信頼できない)。
でも、とりあえず次回も行くけど。」


『特性を理解してくれる』
イコール
『信頼出来る』とはならないんだと知りました。


そんな会話をしながら歩いていたその時です。


突然目の前を行くトレーラーから大音量のクラクションが鳴り響きました!!


右耳から左耳までを劈くような音に悲鳴をあげました。

そしてとなりに歩くオトも両耳を塞ぎ


そして「右耳がおかしい…」と。


そこからは
とてつもない不安に襲われました。


私は右耳難聴です。

ある日突然聞こえなくなって
その日から私は目まいを繰り返し、
生きていけないんじゃないかと苦しみ
自律神経を病んでいったのです。

あの時の恐怖や苦しみ
絶望感が襲ってきました。

『こんな苦しいおもいをするのは私だけでいい。娘にさせたくない。』

私の中の不安がオトにも伝わりました。

オトも自分の片耳が聞こえにくいことに違和感と閉塞感を感じ、
次第に歩くのがしんどくなってきたんです。


たった1度のクラクションでしたが、

耳に不安をもつ
難聴の私
聴覚過敏の娘には


通り魔に襲われたような感覚で
ものすごい恐怖でした。


救急に行くことも考えましたが、
家に着きオトはゆっくりしたいと横たわりました。
そして救急に行くことには拒否してきました。

冷静に考えればもうその時点で大分耳の調子が治まってきてたんだと思います。


私は涙目でお昼ご飯を買いに外へ出ました。
母が買い物に付いてきてくれて
私は歩きながら泣きました。

オトの前では泣けませんから。

歩きながら
「どうしよう。私みたいに聞こえなくなったらどうしよう。」
そう言って涙を流しながら歩きました。

「ごめんねお母さん。
お母さんには心配かけたくないのに…。
でも、私。オトの前で『心配だ。不安だ』って言って泣いたらあかんと思うねん。
私みたいになったらどうしようって思って、でも言えないし、私は今ここでしか泣ける場所がないねん。」


「大丈夫や。オトが病院にいかんって言ったんやろ?オトを信用しよう。病院に行かなくても大丈夫と思ったオトを信じたらいい。

そう言って励ましてくれる母。



お母さんありがとう。

あれから今何時間も経ちましたが、
耳は徐々に聴力が戻ってきたようで
オトは普通に家で過ごしています。

後で母にそのことを報告したら
「一喜一憂したらあかんよ。
落ち着いて状況を見なはれ」と
母からのLINE。

本当になんともなくてよかったです。

☆。.:*・゜


ところで…
大丈夫じゃないかもしれない時、
私はそれでも人を勇気づける『大丈夫』を母のように言えるでしょうか?

母の『大丈夫』は魔法の薬のように、私の気持ちを落ち着かせてくれました。


私は未熟すぎて

オトにとって私は不安な親かもしれません。

でも オト
こんなお母さんでも好きでいてね。

勿論 努力しますから。



私は私の母のようなお母さんにはなれないかもしれないけれども、
オトの唯一の大切なお母さんになれるようこれからも努力します。