10月24日
地球人意識松下幸之助一日一話(松下幸之助.COM)
いま世界は、本格的な国際化時代を迎えつつあります。政治、経済、あるいは資源、食料などの問題にしても、一国の問題がすぐ世界の多くの国ぐにに影響を与えることが少なくありません。その意味では、世界は非常に狭くなったと言えましょう。
それだけに、たんに自国の問題をのみ考えるのではなく、もっと視野を広くして、地球人の一員という意識でものを考え、行なうことが大事だと思います。たとえば、援助を願っている国があるとすれば、他の国ぐにはそれぞれの実力に応じて助け合うべきでしょう。
そのようにお互い地球人といった意識を持って、なすべきことをなすということが基本の心がまえになると思うのです。
筆洗
2013年10月23日 筆洗(東京新聞TOKYOWeb)
▼作家の連城三紀彦さんが亡くなった。後年は故郷の愛知に戻って、お母さんの介護を十数年間、続けていたという
▼お母さんとおしゃべりした後、深夜に自分の仕事に向かう生活。そう聞いて、初期の短編『紅き唇』を思い出した。直木賞作品の『恋文』に収録されている
▼登場するのは、実の親子ではない。男は結婚して三カ月の妻を病気で亡くした。その妻の母親との同居生活を描いている。二人は、パチンコ屋でこんな話をする
▼「あんないい奴(やつ)いなかった」「良すぎると早く死ぬね」「運悪いけど、パチンコはよく出るね」「ほんと、よく出る」。妻の死をこらえていた男がたわいもない会話で初めて涙を見せる。そういうものだろう
▼年を重ねても消えない六十四歳の義母の恋心もテーマになっている。これを脚色した文化座の芝居「あかきくちびるあせぬまに」にはビートルズの曲が流れる。「六十四歳になった時も、あなたは自分を必要だと思ってくれるかな」と、ポール・マッカートニーさんが歌っている。「ホエン・アイム・シックスティー・フォー」
▼六十四歳どころか七十一歳のポールさんの新譜がヒットチャートの週間アルバム部門で二位になったというニュースを見た。七十代でのトップテン入りは初めてという。連城さんももっと書きたかっただろう。六十五歳という年齢が、残念でならない。
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