10月29日松下幸之助一日一話(松下幸之助.COM)
社長を使う
私はいつも社長をもっと使ってくれというのです。「こういう問題が起こっているのです。これは一ペん社長が顔を出してください。社長に顔出してもらったら向うも満足します」「それなら喜んで行こう」というわけです。こういうように社長を使うような社員にならなければならないと思うのです。その会社に社長を使う人間が何人いるか、一人もいなかったらその会社はだめです。しかしほんとうに社長を使う人間が、その会社に十人できたら、その会社は無限に発展すると思います。
また、社長を使わなくても課長や主任を使う。上司が部下を使うことは、普通の姿です。部下が上司を使うことが大事なのです。
筆洗
2013年10月28日 (東京新聞TOKYOWeb
▼奇妙ななぞなぞが子どもの間でかつて流行した。問題「野球の試合で絶対に負けない方法は?」。答え「ホームランを百本かっ飛ばす」。問題「テストで百点を取るには?」。答え「猛勉強する」
▼怒らないでほしい。一九七〇年代半ば、われわれ小学生はこの言葉のゲームに笑い転げた。五問もやれば飽きる。大人にはなにが面白いのか分からないが、子どもには楽しいのである
▼二十七日から読書週間が始まった。小学生の読書量はかなり多いが、中学、高校へ進むうちに減っていく。勉強が忙しくなるせいもあるだろうが、この傾向は小学生の時に読書の習慣が本当は根付いていないからではないか
▼小学高学年向けの本を一冊挙げたい。三田村信行さんの『おとうさんがいっぱい』と題名の不気味な短編集だ。大人の目からすれば、名作、良書とは言えないかもしれない▼表題作は主人公の少年の家へ同じ顔の父親が三人やって来る。お母さんも見分けられない。その結果…。自分は四十年近く前に読んだこの本が忘れられない。イラストは絵本作家の佐々木マキさん
▼「まず大切なことは読書の習慣をつくるということである」と、哲学者の三木清は『如何(いか)に読書すべきか』をこう書きだしている。さて問題。「子どもに読書の習慣をつけるには?」。答え「子ども自身が本当に面白いと思える本を与えること」。
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