2014-02-24
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2月24日松下幸之助一日一話(松下幸之助.COM)
大阪城築造の秘訣
豊臣秀否は、あの豪壮華麗な大阪城を、わずか一年半で築造したというが、どうしてそんなことができたのか今日なお不思議に思われる。しかしその大きなな原因の一つは、築造に当たって彼は「功ある者には莫大な恩賞を与えるぞ」と約束した。そのかわり「過怠ある者は牢に入れるだけでなく、容赦なく首を斬ってしまうぞ」と宣言した。首を斬られてはかなわんから、みんな必死になって働くが、その上に莫大な恩賞が約束されているから、より一層はげみがつく。そこにあの大阪城築造の秘訣があったとも言えよう。“信賞必罰”は、昔も今も、人間の存在する限り必要なものであり、永遠の真理を喝破した貴重な教えではなかろうか。
【コラム】筆洗
2014年2月23日 東京新聞TOKYOWeb
▼海は、さまざまな想像をかき立てる。果てしない水平線が広がるエメラルドブルーの海ともなれば、夢想と言ってもいいような思いすらわく。沖縄・辺野古の海は、そんな海だ
▼漁港の堤防の上を海に向かうと、先端に小さな祠(ほこら)がある。まつられているのは龍宮神。そこから先は、人魚伝説のモデルといわれるジュゴンやウミガメが泳ぐサンゴ礁の海が広がる
▼振り向けば、緑濃い丘が海辺まで迫り、砂浜が広がる。ここをリゾートにしたら、どんな楽園になるか。目を三角にしがちな近隣の首脳らもこの海を前にすれば、その目もまるくなるのではないか
▼だが現実には、一帯は米軍基地キャンプ・シュワブであり、日本政府は海を潰(つぶ)し滑走路を造ろうとしている。リゾートにするなど夢想なのだろう
▼「いや、それは夢物語ではない」と言う人がいる。沖縄で大手ホテルグループを率いる平良朝敬(たいらちょうけい)さんだ。平良さんは「辺野古の岬はリゾートとしてアジア屈指。アジアの楽園だ」と普天間飛行場の辺野古移設に反対し、キャンプ・シュワブの返還を求めている。「観光は平和産業。紛争のある所に観光客は来ますか、そこに楽園はありますか」
▼「美しい国へ」「日本を、取り戻す。」と謳(うた)う首相がなぜ、美しい海を米軍から取り戻すどころか、差し出そうとするのか。辺野古の海でいくら想像力を働かせても、分からなかった。
【社説】東京新聞TOKYOWeb
週のはじめに考える “静脈”は健康ですか
2014年2月23日
中国の発展も再生資源が支えています。廃棄物を扱う産業は「静脈産業」とも呼ばれます。ごみも分ければ貴重な資源。大連で一つの例を見ました。
微小粒子状物質、PM2・5が黄色くよどむ中国・大連市内には、零細な資源回収業者が点在します。一見、ごみ捨て場のようですが、世界中の資源をのみ込むかのような中国リサイクル市場のそこは、最前線に当たります。
日本では無償で回収される五百ミリリットルの空きペットボトルが一本一角(元の十分の一、一・七円)、一キロなら約六十五円の高値で買い取ってもらえます。
◆千種類の資源に分ける
持ち込まれた廃棄物の大半は、大連市南郊の甘井子区にある環嘉集団に運ばれます。環嘉とは、環境によいという意味です。
環嘉集団は、中国全土でも十指に入る総合資源再生企業です。
廃プラスチック、金属、古紙、廃家電…。百十二カ所の分別センターと百三カ所の工場で、集めたごみから千種類以上の資源を再生します。
膨大なごみの山は、メーカーの用途や品質基準に合わせて、作業員の手で分類、洗浄されて、プラスチックのフレーク(破片)や鉄のインゴット(塊)といった製品に生まれ変わって、繊維工場や製鉄所などに送られる。
年間取扱量は一千万トン。延べ十万人の雇用を生み出し、英米に支社を持ち、近く日本にも開設予定。中国科学院と提携し、ナノ技術を応用した廃プラ再生技術や新素材の開発なども手掛けています。
王金平董事長(社長)が十三歳の時、一人でリヤカーを引いて鉄くずの収集を始めて以来三十年。ごみを扱う「静脈産業」は今や、中国経済の根幹を担う国策企業、ハイテク企業、そしてグローバル企業に成長した。
◆“食欲”は増すばかり
環嘉をここまで大きくしたのも、中国の急激な経済成長に伴う、飽くなき資源需要です。
その“食欲”を満たすため、中国政府は大連市政府と共同で、甘井子区から高速道路で北へ二時間離れた土地に、広さ二十五平方キロの巨大リサイクル団地を建設し、関連の問屋や設備を集約、さらに効率的な再生資源の運用を図る計画を進めています。
環嘉集団も年内に、本社をそこへ移します。それに併せて「リサイクルコンビニ」を展開し、資源の集約力を高める計画です。
トイレットペーパーや缶飲料、再生容器に入った洗剤など、資源ごみをリサイクル商品と引き換える、物々交換のコンビニです。
集めたごみが資源、そして製品へと再生された姿を見てもらい、市民の分別意欲を高める情報センターの役目も担う。
都市部では二千世帯、農村部では二千五百世帯に一カ所ずつ。ゆくゆくは全国展開するという。
捨てればごみ、分ければ資源-。一九八〇年代初め、分別という耳慣れない言葉とともに、私たちがよく目にしたスローガン。今では、中国の発展を支える呪文なのかもしれません。
環嘉の主力商品は、再生プラスチック。買い取り価格は日本の三倍です。集荷量の半分を「日本製」が占めている。
なぜ高く売れるのか。品質がいいからです。歩留まりが高く洗浄コストもかかりません。いくら資源不足とはいえ中国も、日本のごみがほしいわけではない。
なぜ品質がいいのでしょう。私たちが三十年かけて培ったリサイクル文化ともいうべき、国内の資源循環システムがあるからです。中国に売ればいいというわけでは、もちろんありません。
二〇三〇年代、世界の資源需要を賄うには地球が二個必要になるという。「打造静脈産業(静脈産業をつくれ)」は、環嘉の社是ですが、これにならって資源小国日本こそ、その健康状態を点検し、強化を図るべきではないか。
◆リサイクルは地域の和
たとえば愛知県岡崎市の高木化学研究所は、地元自治体に働きかけて、廃ペットボトルの回収システムをつくった。
また、自動車業界のニーズに合わせた燃えにくい内装用再生繊維を豊橋技科大と共同開発し、リサイクルを地元で完結させた。
このような地域の和、人の和、循環の輪を、広く、しっかりと育てておかねばなりません。
☆ 花粉が飛んでいます。花粉症の人は花粉対策をして、皆様にとって良い一日で有りますように ☆
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