カモシカさんの山行記録・旅日記etc.

山は心のふるさと。登山(アルプス~低山まで)・ハイキング・小旅行の気ままな記録です。

槍ヶ岳<2日目=登頂と展望>

2014-08-25 | 山行記録

 

 槍ヶ岳<2日目=登頂と展望>

       天候判断~ワンチャンスGetと諦める決断~

 

 御来光前ですが、既に夏の稜線は白んでいます。

 

 白馬岳、鹿島槍方面。手前は、針ノ木・蓮華。

 

 黎明の槍ヶ岳  肩に、槍ヶ岳山荘の灯りも見えている。 右に、北鎌尾根。

 

 東鎌尾根からの槍ヶ岳。 モルゲンロートの焼けはない。雲が多すぎる。

 

 大喰岳~中岳~南岳の稜線。

 

 南岳~北穂~前穂もこの時間帯は、意外とよく見えていた。

 でも、上空は一面の曇り空だ。

 

 蓼科山、八ヶ岳がシルエットで見えている。

 

 少し粘ってみたが、やはりモルゲンロートに燃えることはなかった。

 台風からの湿った風が流れ込んでいる。午前中も後半になれば、稜線の天気は崩れる。

 大キレット~北穂への縦走は、難しいだろうと踏んでいた。

 槍への登頂成功もかなり怪しい天気だ。肩まで進んで様子を見ることに。

 

 槍のてっぺん~北鎌尾根

 

 東鎌尾根を槍ヶ岳に向けて、急ぐ。

 

 大喰岳~中岳の縦走路と

 さらにその先、中岳~南岳~大キレット~北穂への縦走路。

 

 前穂北尾根も見えている。

 なんだか、このまま予定取り行けてしまう感じだが、この場の稜線の輝きに騙されてはいけない。

 この雲、この風。 間違いなく下り坂だ。しかも、短時間の内に崩れる。せめて、槍だけは。

 急げ、カモシカ。 まだ雨は降って来ぬ。

 

 富士山も南アルプスも見えている。

 

 しかし、この雲はダメだ。

 

 常念山脈も八ヶ岳も今はまだ綺麗に見えているのだが、、、、、。

 

 今見えている常念もそろそろ見納めか。。。

 

 今回は、北部の方がいくらか天気がもちそうだ。

 そうかと言って、ここから白馬方面へ飛んでいくこともできない。

 

 前穂に雲がかかってきた。

 

 北穂と北穂岳小屋。大キレットから雲が湧き上がってきたのが確認できた。

 上空も一面雲が広がっている。

 

 朝日を受けて、いざ出発! <岩肌が輝いていたのは、ここまで>

 

 槍ヶ岳の雄姿を眺めながら、東鎌尾根を急ぐ。 早くも一面の曇り空へ。。。

 

 憧れの北鎌尾根の眺め。

 

 ぐんぐん槍に近づく。

 

 ほんの数分経過しただけなのに、前穂北尾根、北穂が、完全に消えました!

 

 槍の肩からも雲が流れてきた。

 「走れ、メロス」 否、 急げ、カモシカ!

 

 微妙な天気ですが、毎回のお気に入りポイントからの槍の姿は、捉えておきましょう。

 

 いつもの快晴の青空なら、槍の穂先も映えるのですが。。。

 

 

 槍が消えない内に、撮影しておきましょう。

 

 孤高なまでに 独り天を突く槍ヶ岳。

 

 もう少しで、槍の肩という所で ガスに包まれ始めました。

 槍の肩に建つ槍ヶ岳山荘に立ち寄ることに。お約束ですからね♪

   

 「おはよう、ゆみちゃん!」 もはや完全に山荘のスタッフの一員に。

 <短期バイトなので、看板娘滞在は、23日までです。>

 

 ガスで、視界も無く真っ白のままなら、下山しようかとも考えていましたが、

 少し明るくなってきました。 ワンチャンスしかありません。 今だ、Go!

 

 穂先を登って行く登山者たち。

 

 笠ヶ岳や槍ヶ岳山荘を振り返り見る。

 

 穂高へのお馴染みの縦走路。最悪の形で雲が覆っている。(やっぱりな。。。)

 

 昨年の貸し切りでの登り下りからすると 混み合っているなぁと感じましたが、

 夏山シーズンの槍の穂先でこの状態は、実は、まだがら空きに近いのです。

 

 槍への登りは、岩登り初級レベルですが、岩に慣れてない登山者や初心者の方は

 おっかなびっくりで、ゆっくりの割に危険な登り下りをしています。<渋滞の原因>

 岩場の中・低山で学習・訓練してから、ステップアップでアルプスに臨んで欲しいところです。

 

 

 ラストの梯子を登りきると

 

 3,180mの槍ヶ岳のてっぺんに飛び出します!

   

 

 槍ヶ岳の山頂にて

 

 今夏は、「槍ヶ岳」のプレートが4種類ありました。

 

 過去何度も登っている槍ヶ岳ですが、山頂がこんなに混んでいるのは初めてでした。

 <例年、貸し切りかそれに準じる状態だったので。。>

 

 まあ、混んでいても北鎌尾根を見下ろす指定席に陣取れば、関係ないですけどね。

 

 このポジションから 槍ヶ岳山頂からのぐるりの展望をお届けします♪

 

 その前に、これから進む予定の縦走路に目を向けます。

 

 縦走路、大キレット、北穂、奥穂、ジャンダルム、前穂ともすっぽり雲に覆われている。

 

 少し崩れて、薄らいでも、

 

 次の瞬間、また覆われていく。

 

 この雲の動きは、やっぱり悪いなぁ~。

 

 天気予報では、午後からの崩れだったが、もっと早い時間に崩れそうだな。

 

それでは、槍ヶ岳からの ぐるりの展望です。

 

 常念山脈と東鎌尾根、槍沢。 東鎌尾根上にヒュッテ大槍。槍沢に殺生ヒュッテ。

 

 常念岳~大天井岳~表銀座~西岳~東鎌尾根。貧乏沢と北鎌尾根の裾野。

 

 北鎌尾根の稜線。

 

 黒部五郎、訳し、水晶、赤牛、立山・剱岳

 双六、三俣蓮華、鷲羽、野口五郎岳など・・・・。

 

 双六、黒部五郎、訳し、水晶岳方面をアップで

 

 笠ヶ岳、槍ヶ岳山荘

 

 笠ヶ岳にズームイン

 

 黒部五郎岳にズームイン

 

 薬師岳、水晶岳方面にズームイン

 

 剱岳方面にズームイン

 

 白馬岳、鹿島槍方面にズームイン

 

 

 ぐるっと一周。 その後、さらに30分程、展望を楽しむが、以下のようにすっきりしない眺めだ。

 

 

 

 北鎌尾根稜線にズームイン

 

 

 

 

 

 

 最大の注目は、大ッキレットを越えて北穂へ続く縦走路。

 

 毎年見ているスカッとどこまでも見渡せる眺めではない。

 

 稜線の天気の崩れは、早い。 縦走しても展望もないし、危険である。

 何より雨に濡れて歩くのが、嫌いなカモシカである。

 朝のワンチャンスで、槍ヶ岳登頂とそこそこの展望を眺められたので、よしとしよう。

 降られる前に下山するとしよう。

 

 山頂から肩まで一気に下山。

 

 槍沢も台風からのSSWの風で どんどん雲に覆われていく。

 

 肩まで下って、槍の穂先を仰ぐ。

 

 テラスで小休止している間に、大喰~中岳~南岳への稜線が、完全に視界から消えていった。

 

 振り返れば、槍もかろうじて、それが槍のピークとわかるほどに。。。

 

 槍沢を下山。 稜線は、どんどん雲が垂れこめていく。槍も見えなくなった。

 

 播隆窟にて

 

 

 坊主岩小屋下の分岐にて。完全に槍の姿が消えた。

 

 天狗原分岐にて。 稜線は、完全に雲の中。

 

 雪渓にて。 今にも雨が降り出しそうな暗い感じに。。。。

 

 横尾にて。 前穂は、完全に雨雲の中である。

 ここで、稜線が晴れ渡っていると悔やまれるのだが、

 判断通り、縦走を中断してよかったと思うのであった。

 

 河童橋にて。 穂高連峰も雨雲の中である。

 

 梅雨明け直後もスカッと晴れず、連続台風の影響を受け、お盆休みからは梅雨に逆戻りしたように

 長々と停滞前線が横たわり、この先まだまだぐずついた空模様が続くとのこと。

 お盆が過ぎれば、山はもう秋の気配が感じられる頃。

 今年の夏山アルプスは、不完全燃焼である。 しかし、天気には勝てない。

 人間の力では、どうにもならない山の天気である。

 お盆も事前に「大雨」の予報が出ていたにも拘らず北アルプスで相次いだ遭難事故。

 親愛なる山口孝さん語録にもあるように、

 人間の都合で 山に登ってはいけない。山の都合で登り、安全かつ楽しい登山にしたいものである。

 

         穂高よ、槍よ、 また来るよ♪

 

                               槍ヶ岳<1日目>  クリックで戻る

 

                               昨夏の「槍~大キレット~北穂縦走」 参照

コメント (2)    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 槍ヶ岳<第1日目> | トップ | 9月・・・・痛っ! »
最新の画像もっと見る

2 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
Unknown (つばさ)
2014-09-05 06:36:31
今年の夏はスカッとした天気は少なく、天候不順が続いているようでしたね。その中で、槍ヶ岳山頂で、展望が見えたのは幸いですね。さすがカモシカさんですね。読みがあたって、早めに判断して、下ったのはよかったですね。視界もなく難路を歩くのは危ないですからね。
返信する
つばささん (カモシカ)
2014-09-05 20:55:35
今年の夏山は、終わりましたね~。ブログの更新が追いつかない昨年とは段違い。スカッと晴れない夏山アルプスでした。あれだけ前線が横たわっていてはね~。山の天気はどうにもなりません。でも、山に行けないともやもやもやもや・・・・。
返信する

コメントを投稿

山行記録」カテゴリの最新記事