南アルプス「白峰三山縦走」
ダイジェスト版
北岳~中白峰~間ノ岳~西農鳥岳~農鳥岳を縦走!
3,193m~3,055m~3,189m~3,051m~3,026mの5座を踏む
富士山を除いては、自宅から最も近いアルプスの山=それは、北岳。
いつでも行けるとの思いが、10年ぶりの北岳エリア縦走となる。
日本で、2番目に標高の高い北岳を筆頭に 3,000mを越えるスカイラインは、
爽快で 雄大な展望を存分に満喫させてくれる極上の縦走路なのである。
爽やかな朝の空気を味わいながら、野呂川に沿って歩く。
いつもの吊り橋を渡り、
朝日に照らされた北岳を 大樺沢越に望むと心が弾む。
大樺沢に沿って標高を上げ、二俣に至る。樹林を抜けると一気に視界が開け、
北岳バットレスを仰ぎ見るようになる。
八本歯のコルへの左俣には、雪渓も上部まで残っている。(復路に利用)
グンナイフウロなどの花々が美しい草すべり右俣コースを小太郎尾根に向けて登る。
小太郎分岐点へ飛び出す。いよいよ爽快な稜線歩きの始まりだ。
鳳凰三山、八ヶ岳、甲斐駒、仙丈、中央アルプス、北アルプスなどの展望が一気に
視界に入る! その展望を楽しみつつ、北岳への縦走路を進む。
程なく、北岳肩の小屋にたどり着く。北岳は、もう目の前だ!
日本で第2位の標高<3,193m>の北岳♪
稜線に飛び出した時の展望に加えて、
塩見岳や間ノ岳、農鳥岳。さらに、富士山の展望が加わった360度の大展望である!
代表して、仙丈ヶ岳をバックにした1枚。
明治学院大学ワンゲル部女子
北岳のテツ&トモ<てつや君とトモミさん>
思いはるかな 北岳の
いこいの峰に つどいたる
我らが友よ 高らかに
いざや 歌わん おーリードハイマー
あの峰この谷 あのフェース
若き血潮の 高なりに
かたく握りし ジッヘルの
ザイルにたくす おーリードハイマー
吹雪に暮れる 日も過ぎて
仰ぐ蒼さよ 我が心
今ぞめざすは バットレス
鳴れよハーケン おーリードハイマー
北岳山頂から見下ろす縦走路。 赤い屋根は、北岳山荘。
間ノ岳~農鳥岳へと3,000mのスカイラインである。間ノ岳の右が、塩見岳。
北岳山荘のテン場から仰ぐ北岳。
北岳にズームイン!
2日目の朝も 爽やかでした!
ご来光。 静かに山が目覚める。
モルゲンロートに染まる北岳とその稜線。
中白峰<3,055m>から振り返り見た北岳。 左は、甲斐駒ヶ岳。
朝日に輝く間ノ岳山頂を目指して、稜線を進む。
間ノ岳<3,189m>
どっしりしていて ボリューム感があって、展望も趣があって北岳より好きな間ノ岳!
間ノ岳山頂からの展望。↓
富士山
農鳥岳、西農鳥岳~蝙蝠岳・塩見岳~後方は荒川三山。最奥は笊ヶ岳の連稜。
農鳥岳~西農鳥岳。 後方のニャンコ耳は、笊ヶ岳。
荒川三山・赤石岳<後方>と蝙蝠岳~塩見岳の雄姿。
仙丈ヶ岳。 後方は北アルプスずらり。その左には、中央アルプスがずらり。
北岳と甲斐駒。 その後に、八ヶ岳。その右に、鳳凰三山ずらり。
そして、富士山。
間ノ岳をあとに、農鳥岳を目指して進む。
中央の赤い屋根が、農鳥小屋。 この稜線と農鳥岳方面の眺めが実に美しい。
農鳥小屋にたどり着く。
小屋の名物=小屋主の深沢 糾さん。
この方の評価は、プラスともマイナスとも二分するところだ。
小屋の経営努力の観点では、私もひと言申し添えたい点はある。
しかし、よく耳にする怒られたとか、怒鳴られたとかという批判は当たらないと思う。
それは、山のマナー違反や安全軽視行動の登山者に対してのものである。
今回も傍で聴いていたが、初心者や学生諸君へのアドバイスは、的確で親切である。
都会の過剰接客の喋り方に慣れている方には、荒っぽい語調に聞こえてしまうのかも。
鉄アレイの代わりに 石で毎日筋トレ!
雲を見ながら、「今日は こんなふうに天気が変わっていくぞ。」と休憩中の登山者に告げる。
話好きで 面白い気さくな方なんだけど 世間では誤解をされている点が多々ある 笑
頑なで、客にへつらうことは一切しないが、顧客満足度を評価される時代においては
柔軟に対応する必要もあるのかもね。<変えてはならないことは、守り通さねばね>
西農鳥岳<3,051m>
西農鳥~農鳥岳にかけては、塩見・蝙蝠岳~荒川・赤石岳方面の眺めが圧巻である。
数年前の塩見岳~蝙蝠岳への山行や 毎秋の荒川三山・赤石岳山行が想い出される。
農鳥岳<3,026m>にて
間ノ岳、北岳、八ヶ岳の眺め
西農鳥岳方面の眺め
塩見~荒川三山方面の眺め
その他、富士山、鳳凰三山、超王アルプス、北アルプスなど360度の展望である。
展望を満喫して奈良田へは、下りませんよ 笑
稜線を逆に縦走して、北岳に戻りましょう! カモシカ流の組み立てである。
終日3,000mのスカイラインからの展望を楽しもうじゃないか! 復路省略。
北岳山荘を過ぎたら、急に雲が広がり始めた。
八本歯のコルにて
時折、日が射すものの 雪渓では下から上ってくるガスに突っ込んで行く。
大樺沢まで出るとまた晴れた。13時間歩いた。長い長い1日であった。
大好きな槍穂高(北アルプス)からだと 富士山が小さくしか見えないが、
南アルプスの展望で優れているのが、終日、美しい富士山を比較的大きく見ながら
歩けることである。
短期の縦走であったが、南アルプス屈指の縦走路である。
稜線を彩る高山植物、絶頂からの大パノラマ、尾根路に遊ぶライチョウ、大樺沢の雪渓など
多くの魅力に満ちていて充実していた。
北岳を中心としたこのエリアの縦走は当然のことながら、北アルプス「槍穂の縦走」とは、
趣の異なるものであった。
日本アルプスは、それだけ魅力の峰々が連なっているということだ。
ガイドブックなどを見ると奈良田に降りるのが一般的ですが、それでもかなりのロングコース。そこをカモシカさんは北岳に戻っちゃいましたか。いやいや参りました。真似は出来ないけど、いつか歩いてみたい道です。
展望のない下りより、2倍稜線の展望を楽しむことを考えました。笑 ちょっとハードかもしれませんが、挑戦してみてください。
鳳凰も好きな山です。近年は1年おきに秋の山行です。