今日は思いどおりにいった1日のはずだったが……
ホテルをチェックアウトし、まずは今晩の宿探し。
日本から手配をしておいたホテルは昨晩までなので、今日からは自分の手で宿をとらなくてはならない。
ガイドブックにテルミニ駅近くのYWCAがユースホステル(以下YH)をやっていると掲載されていた。
ホテルからも近いので、まずはそこに行って直接交渉してみることに。
怖そうなレセプションの中年女性と英伊織り交ぜて話してみると、シングルはない、ツインならある、33ユーロだという。
シャワー、トイレは共同。
ツイン1名で、33ユーロなら激安だろう。
さっそく料金を払い、宿が確定。
次に、明日はフィレンツェに移動する予定なので、フィレンツェYHの予約ができないか聞いてみた。
YH同士は、ほかのYHからの連絡(ファックス等)で予約可能なときがあるので。
あいにくそのシステムはないが、代わりに電話してくれるという。
日本でコピーしておいたイタリアのYHリストを見せると、フィレンツェYHに電話し、2泊とってくれた。
礼を言って荷物部屋にザックを置き、ローマでまだ見逃しているスポットへ。
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まずはテルミニ駅から地下鉄でフラミニオ駅へ。
ポポロ広場(ポポロ門)を見る。
ポポロまではローマのうち、って感じですかね。
ここで第一大道芸人発見。
オベリスクの前に、ファラオの棺みたいなものが立ってて、あたらしいオブジェかな~ と横を通り過ぎたらこっち向いて驚く。
思わずコインを投げ入れた。
この手のネタは各地で見られるが、初めての遭遇。
コロッセオ前に剣闘士の格好をした人はいたが、こういうユーモアのあるほうが好きだ。
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ポポロ広場から南へ歩いてアラ・パチスへ。
(アウグストゥス廟は改修中で見られない。)
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アラ・パチスはアウグストゥス好きにはたまらない。
ローマパス所持で無料だった。
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次は東に歩いてスペイン広場へ。
ジェラートが売っていないのも有名な話。
スペイン階段を上がっていくと「ナガトーモ!」の掛け声が。
ガイドブックの情報どおりに、ミサンガ売りがつきまとってきた。
「東京からきたのか。おれは大阪に“トモダチ”がいてレストランやってるんだ。これはトモダチへのプレゼントだ。無料だから安心して」とかなんとか英語でまくしたててくる。
「Thank you for Just only heart」とわかるようなわからないような返答をしたせいか付いてくる。
「Non mi piace アクセサリ!」(アクセサリ嫌い)と怒鳴ったら諦めた。
階段の上にあるトリニタ・ディ・モンティ広場からの眺めを楽しんで、反対側の階段から下っていったら「ナカータ!」の声が。
また別のミサンガ売りが現れた。
情報が古い上に、さらにしつこく追ってくる。
スペイン広場は落ち着かないので、早々に退散し、南にあるトレビの泉を目指す。
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ガイドブックにはわかりにくい場所と書いてあったが、人が集まる方へ向かうとトレビの泉の姿が。
泉の前の広場にはパトカーが停まり、常時警戒中の模様。
安心して写真を撮る。
その後、泉の縁に腰掛けて休んでいたら、目の前に来た観光客が自分を撮ってほしい、という。
撮ってあげて、今度は「Me too please」と撮ってもらう(まさかの記念撮影)。
背中越し、10セント硬貨を投げ入れたのち、パンテオンへ向かう。
パンテオンはアグリッパが建設したもの(のちに焼失)を、ハドリアヌス帝が再建している。
アグリッパが建てたということで、見てみたかった。
途中、一瞬道に迷うが、ツアー客を尾行するという方法で入口へたどりつく。
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パンテオンも、大きい。
ハコモノ好きにはたまらない。
神聖な場所なので、ノースリーブ、短パン禁止のはずだが、結構平気みたい。
6か国語で「静かにしてください」とテープが流れるのが不思議。
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休憩も兼ねて祭壇の前にあるイスに座り、テルミニ駅までの戻り方を検討することに。
このあとマッシモ宮(ローマ国立博物館)を見学すれば、一応ローマで見ようと決めていた箇所は回り終わる。
マッシモ宮(ローマ国立博物館)はテルミニ駅前にあり、YHにも近い。
地図を見ると、パンテオンから西に歩くとナヴォーナ広場がある。
南北に広がるナヴォーナ広場を通り抜け、南に出ればエマヌエーレ2世通り。
ここは40番バスが通っているので、テルミニ駅まで一気に戻れる。
名所の1つであるナヴォーナ広場も見られるし、一石二鳥だ。
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ナヴォーナ広場は噴水が有名。
歩きながらいくつか写真におさめ、エマヌエーレ2世通りに出る。
行ったり来たりして、ようやく40番バスのバス停を発見。
40番バスでテルミニ駅へ。
だいぶローマの交通網に慣れてきたかもしれない。
テルミニ駅に着いて、まずはカンビオ(両替屋)でTCを両替。
朝、ホテルを探していたとき前を通って、目をつけていた。
マッシモ宮へ。
マッシモ宮には歴代皇帝の彫刻や、考古学的な資料であるブロンズ像などが集められている。
古代から近代までの金貨のコレクションも展示されており、マニアにはたまらない場所だ。
有名なアウグストゥス像もここに展示されている。
(残念ながら館内は撮影禁止。)
一番笑ったのはアントニウス・ピウスの像。
なぜか全裸にマント。
普通チュニカ着るだろ。
どんなナルシストだよ。
堪能してマッシモ宮を出る。
すると時刻は18時。
日本の夏でいうと、16時くらいの気温や空の明るさだ。
日没までは時間があるし、位置的にスーパーも遠い。
そこで、外食をしてみることにした。
まだローマに来てから、“うまいなあ”というものを食べていない。
今日もホテルの朝食(パンとカプチーノ)、通りがかりに入ったバールでラザニアとコーラ(ラザニアは電子レンジで温めたもの)で、満足のいく食事ではなかった。
ここでガイドブックを頼ることに。
するとそう遠くない場所に日本語メニューを備えた、定食が安い店があるようだ。
この辺かなー、と探していたらいきなり
「コンバンワ! Welcome ROMA!」
と声をかけられた。
店のホールマスターとおぼしき中年男性が、“こんばんは”に反応したためか「日本語メニューがある」と渡してきた。
ここなのだろうか、と立ち止まると、歩道にあるテラス席を示されたので、ともかく座ってみる。
メニューに目を通すと、コースメニューばかりで、ガイドブックの解説にある平均予算とは異なる。
入口の傍らにある小さな黒板(日本でもカフェなんかによくある)が目に入り、よくみると“Today”とあり、10ユーロで食べられる定食があるようだ。
カタコトのイタリア語で「これは夜、食べられるのか?」と聞くと、もちろん頼めるらしい。
2つの定食のうち上段を注文。
パスタのカルボナーラだ、という。
ドリンクはどうする、というので、再び日本語メニューを見ると、やはりワインがずらり。
ビールもあるが、どれも瓶単位での注文になるし、高い。
よくメニューを見ると、隅のほうに、日本語表記のない“birri”(birra=ビールの複数形)の文字が。
そのうちの一つが単語から察するに……これはグラスビールなのではないか。
(あとから定番の注文になるが、birra alla spina=生ビールという意味らしい。)
周囲の席には飲んでいる人もいる。
これ、と頼んだら、いいチョイスだ、と返答。
予想どおりグラスビールで、よく考えたら日本人カモられてない?
(ちなみにガイドブックの店ではなかったようです。)
ビールを飲んで待っていたら、ペンネのカルボナーラが。
味付けは悪くないが、硬い。
量も多い。
なんとか片付けたら、なんとsecondo piattoが。
ミートボールのトマトソースにフレンチフライのつけあわせ。
イタリア人、どんだけ食うんじゃい。
これコースならさらに前菜まで食べてるはずだろう。
味はいいので(香草をうまく使っている)平らげ、ビールも飲み終えた。
ほかになにかというので、酔い覚ましにcaffe americanoを追加注文。
americanoで普通に通じる。
(lungoとは言わないようだ。)
コーヒー片手にガイドブックを読んでいたら、近くのテーブルにいた家族連れから、一人の年配の女性がテーブルを立って歩み寄ってきた。
どうやら日本人のようだ。
冊子を差し出し「これ、読んでください。いろいろ情報が載ってます。読み終わったらすてて構いませんので」。
受け取るとそれはフリーペーパーで、在伊日本人などを読者対象にしているようだ(日本の文化会館にも置いてあるらしい)。
いろいろな人がいるものだ。
19時半くらいまでテラス席ですごして、YWCAへ。
部屋の鍵をもらい、セーフティデポジットがあるか尋ねると、無いと返事が(0時以降レセプションが無人になるそうな)。
貴重品はやはり自主管理。
そうか……と部屋の扉を開けたら、ツインルームのもう一つのベッドの上にチノパンが脱ぎ捨てられている。
枕元のいすにはブリーフが干してある。
ツインならというのは――相部屋ということだったのだ!
ともかくシャワーを浴びる。
YHはシャンプーも石鹸も置かれていないので、自前の石鹸でひさびさに髪まで洗った。
20時すぎにはベッドに横たわり、手記に取り掛かる。
すると……書き終わらないうちに相手が帰ってきた。
握手と簡単な自己紹介。
リトアニア人だという若者は、なかなかいい人そう……
ワインを持って帰ってきて、シャワーを浴び、ワインを持って出かけていった。
YHには共用スペースがあるので、そこで談笑しているのかもしれない。
どちらにせよ私は英語がうまく話せないので、そういう輪に加わることができないんだよな~
語学は重要です。
本日の結論。
*
初めてのYHで悪戦苦闘。
まず冷房がない。
結局、暑さのため1時すぎまで眠れず。
するとルームメイトが帰還。
酔っているのか、すぐに眠りにつき、案の定……ものすごいいびき。
地鳴りみたい。
先に寝てしまうつもりだったのに!
廊下に出る。
廊下は涼しい。
置いてあるイスに腰掛け、ガイドブックで暇つぶし。
少し眠くなったので、部屋に入る。
室内もだいぶ涼しくなっていたが、いびきは相変わらず。
昔、マンガでいびきで眠れないシーンがあり、ティッシュで耳栓をしていたのを思い出す。
試して見ると、多少はマシか。
じっと眠りの訪れを待ち、おそらく、4時すぎに入眠。
*
7時前に目を覚まし、身支度をして朝食に行くつもりが、もう一つ波乱が。
なぜか鍵がうまくかけられない。
そのうち相方が起床(8時)。
その旨を伝えると、俺が閉めてシャワーに行くから、メシに行け、と言われ、食堂に行く。
朝食をとり終わったころ、相方が来て自室に戻り、一瞬迷ったが、部屋で彼が朝食を終えるまで待つことに。
別れも言いたかったし。
彼が来るまで歯磨きや荷物整理をし、この手記も書きとめる。
朝食から戻った彼の外出と一緒にチェックアウト。
だって鍵が閉められない(彼がやると一発で閉まる)。
なにかコツがあるのだろうか。
握手して、YH前で別れる。
変なヤツだと思われたに違いない。
おそらく、フィレンツェはドミトリー。
相部屋は初めての経験で懲りたが、予約はすでに入っている。
仕方ないので、テルミニ駅地下の薬局で、耳栓を購入。
トラブルかトラベルか。
そういえばYWCAのデスクからフレンツェYHに連絡を入れてもらったとき、明日ragazzoが行く、と伝えていた。
ragazzoというのは少年、若者という意味、英語で言えばboyである。
東洋人はそんなに若く見られるのか、と驚いたが、もしかすればYHではお決まりの呼称なのかもしれない。
ただ、現時点での私が、ただの“坊や”にすぎないことは、衆目の一致するところに違いなかった。
-・-・-・-・-・-・-・-・-・-・-・-・-・-・-・-・-・-・-・-・-・-・-・-・-・-・-・-・-・-・-・-・-
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“ローマで一番レートがいい両替屋”という名の両替屋。
基本ユーロのTCを現金に両替していましたが、ローマのこの両替屋は、銀行を除いて、旅行をとおし一番レートがよかったです。
実はスペイン広場にあるはずの、アメックスのトラベルサービスオフィスを見つけることができなかったため、利用しました。
ここかな、というところはあったのですが、空室になっていた……
もしかしてなくなったんじゃないのか?
誰かこの情報、真偽を確かめてほしいところ。
ホテルをチェックアウトし、まずは今晩の宿探し。
日本から手配をしておいたホテルは昨晩までなので、今日からは自分の手で宿をとらなくてはならない。
ガイドブックにテルミニ駅近くのYWCAがユースホステル(以下YH)をやっていると掲載されていた。
ホテルからも近いので、まずはそこに行って直接交渉してみることに。
怖そうなレセプションの中年女性と英伊織り交ぜて話してみると、シングルはない、ツインならある、33ユーロだという。
シャワー、トイレは共同。
ツイン1名で、33ユーロなら激安だろう。
さっそく料金を払い、宿が確定。
次に、明日はフィレンツェに移動する予定なので、フィレンツェYHの予約ができないか聞いてみた。
YH同士は、ほかのYHからの連絡(ファックス等)で予約可能なときがあるので。
あいにくそのシステムはないが、代わりに電話してくれるという。
日本でコピーしておいたイタリアのYHリストを見せると、フィレンツェYHに電話し、2泊とってくれた。
礼を言って荷物部屋にザックを置き、ローマでまだ見逃しているスポットへ。
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まずはテルミニ駅から地下鉄でフラミニオ駅へ。
ポポロ広場(ポポロ門)を見る。
ポポロまではローマのうち、って感じですかね。
ここで第一大道芸人発見。
オベリスクの前に、ファラオの棺みたいなものが立ってて、あたらしいオブジェかな~ と横を通り過ぎたらこっち向いて驚く。
思わずコインを投げ入れた。
この手のネタは各地で見られるが、初めての遭遇。
コロッセオ前に剣闘士の格好をした人はいたが、こういうユーモアのあるほうが好きだ。
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ポポロ広場から南へ歩いてアラ・パチスへ。
(アウグストゥス廟は改修中で見られない。)
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アラ・パチスはアウグストゥス好きにはたまらない。
ローマパス所持で無料だった。
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次は東に歩いてスペイン広場へ。
ジェラートが売っていないのも有名な話。
スペイン階段を上がっていくと「ナガトーモ!」の掛け声が。
ガイドブックの情報どおりに、ミサンガ売りがつきまとってきた。
「東京からきたのか。おれは大阪に“トモダチ”がいてレストランやってるんだ。これはトモダチへのプレゼントだ。無料だから安心して」とかなんとか英語でまくしたててくる。
「Thank you for Just only heart」とわかるようなわからないような返答をしたせいか付いてくる。
「Non mi piace アクセサリ!」(アクセサリ嫌い)と怒鳴ったら諦めた。
階段の上にあるトリニタ・ディ・モンティ広場からの眺めを楽しんで、反対側の階段から下っていったら「ナカータ!」の声が。
また別のミサンガ売りが現れた。
情報が古い上に、さらにしつこく追ってくる。
スペイン広場は落ち着かないので、早々に退散し、南にあるトレビの泉を目指す。
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ガイドブックにはわかりにくい場所と書いてあったが、人が集まる方へ向かうとトレビの泉の姿が。
泉の前の広場にはパトカーが停まり、常時警戒中の模様。
安心して写真を撮る。
その後、泉の縁に腰掛けて休んでいたら、目の前に来た観光客が自分を撮ってほしい、という。
撮ってあげて、今度は「Me too please」と撮ってもらう(まさかの記念撮影)。
背中越し、10セント硬貨を投げ入れたのち、パンテオンへ向かう。
パンテオンはアグリッパが建設したもの(のちに焼失)を、ハドリアヌス帝が再建している。
アグリッパが建てたということで、見てみたかった。
途中、一瞬道に迷うが、ツアー客を尾行するという方法で入口へたどりつく。
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パンテオンも、大きい。
ハコモノ好きにはたまらない。
神聖な場所なので、ノースリーブ、短パン禁止のはずだが、結構平気みたい。
6か国語で「静かにしてください」とテープが流れるのが不思議。
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休憩も兼ねて祭壇の前にあるイスに座り、テルミニ駅までの戻り方を検討することに。
このあとマッシモ宮(ローマ国立博物館)を見学すれば、一応ローマで見ようと決めていた箇所は回り終わる。
マッシモ宮(ローマ国立博物館)はテルミニ駅前にあり、YHにも近い。
地図を見ると、パンテオンから西に歩くとナヴォーナ広場がある。
南北に広がるナヴォーナ広場を通り抜け、南に出ればエマヌエーレ2世通り。
ここは40番バスが通っているので、テルミニ駅まで一気に戻れる。
名所の1つであるナヴォーナ広場も見られるし、一石二鳥だ。
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ナヴォーナ広場は噴水が有名。
歩きながらいくつか写真におさめ、エマヌエーレ2世通りに出る。
行ったり来たりして、ようやく40番バスのバス停を発見。
40番バスでテルミニ駅へ。
だいぶローマの交通網に慣れてきたかもしれない。
テルミニ駅に着いて、まずはカンビオ(両替屋)でTCを両替。
朝、ホテルを探していたとき前を通って、目をつけていた。
マッシモ宮へ。
マッシモ宮には歴代皇帝の彫刻や、考古学的な資料であるブロンズ像などが集められている。
古代から近代までの金貨のコレクションも展示されており、マニアにはたまらない場所だ。
有名なアウグストゥス像もここに展示されている。
(残念ながら館内は撮影禁止。)
一番笑ったのはアントニウス・ピウスの像。
なぜか全裸にマント。
普通チュニカ着るだろ。
どんなナルシストだよ。
堪能してマッシモ宮を出る。
すると時刻は18時。
日本の夏でいうと、16時くらいの気温や空の明るさだ。
日没までは時間があるし、位置的にスーパーも遠い。
そこで、外食をしてみることにした。
まだローマに来てから、“うまいなあ”というものを食べていない。
今日もホテルの朝食(パンとカプチーノ)、通りがかりに入ったバールでラザニアとコーラ(ラザニアは電子レンジで温めたもの)で、満足のいく食事ではなかった。
ここでガイドブックを頼ることに。
するとそう遠くない場所に日本語メニューを備えた、定食が安い店があるようだ。
この辺かなー、と探していたらいきなり
「コンバンワ! Welcome ROMA!」
と声をかけられた。
店のホールマスターとおぼしき中年男性が、“こんばんは”に反応したためか「日本語メニューがある」と渡してきた。
ここなのだろうか、と立ち止まると、歩道にあるテラス席を示されたので、ともかく座ってみる。
メニューに目を通すと、コースメニューばかりで、ガイドブックの解説にある平均予算とは異なる。
入口の傍らにある小さな黒板(日本でもカフェなんかによくある)が目に入り、よくみると“Today”とあり、10ユーロで食べられる定食があるようだ。
カタコトのイタリア語で「これは夜、食べられるのか?」と聞くと、もちろん頼めるらしい。
2つの定食のうち上段を注文。
パスタのカルボナーラだ、という。
ドリンクはどうする、というので、再び日本語メニューを見ると、やはりワインがずらり。
ビールもあるが、どれも瓶単位での注文になるし、高い。
よくメニューを見ると、隅のほうに、日本語表記のない“birri”(birra=ビールの複数形)の文字が。
そのうちの一つが単語から察するに……これはグラスビールなのではないか。
(あとから定番の注文になるが、birra alla spina=生ビールという意味らしい。)
周囲の席には飲んでいる人もいる。
これ、と頼んだら、いいチョイスだ、と返答。
予想どおりグラスビールで、よく考えたら日本人カモられてない?
(ちなみにガイドブックの店ではなかったようです。)
ビールを飲んで待っていたら、ペンネのカルボナーラが。
味付けは悪くないが、硬い。
量も多い。
なんとか片付けたら、なんとsecondo piattoが。
ミートボールのトマトソースにフレンチフライのつけあわせ。
イタリア人、どんだけ食うんじゃい。
これコースならさらに前菜まで食べてるはずだろう。
味はいいので(香草をうまく使っている)平らげ、ビールも飲み終えた。
ほかになにかというので、酔い覚ましにcaffe americanoを追加注文。
americanoで普通に通じる。
(lungoとは言わないようだ。)
コーヒー片手にガイドブックを読んでいたら、近くのテーブルにいた家族連れから、一人の年配の女性がテーブルを立って歩み寄ってきた。
どうやら日本人のようだ。
冊子を差し出し「これ、読んでください。いろいろ情報が載ってます。読み終わったらすてて構いませんので」。
受け取るとそれはフリーペーパーで、在伊日本人などを読者対象にしているようだ(日本の文化会館にも置いてあるらしい)。
いろいろな人がいるものだ。
19時半くらいまでテラス席ですごして、YWCAへ。
部屋の鍵をもらい、セーフティデポジットがあるか尋ねると、無いと返事が(0時以降レセプションが無人になるそうな)。
貴重品はやはり自主管理。
そうか……と部屋の扉を開けたら、ツインルームのもう一つのベッドの上にチノパンが脱ぎ捨てられている。
枕元のいすにはブリーフが干してある。
ツインならというのは――相部屋ということだったのだ!
ともかくシャワーを浴びる。
YHはシャンプーも石鹸も置かれていないので、自前の石鹸でひさびさに髪まで洗った。
20時すぎにはベッドに横たわり、手記に取り掛かる。
すると……書き終わらないうちに相手が帰ってきた。
握手と簡単な自己紹介。
リトアニア人だという若者は、なかなかいい人そう……
ワインを持って帰ってきて、シャワーを浴び、ワインを持って出かけていった。
YHには共用スペースがあるので、そこで談笑しているのかもしれない。
どちらにせよ私は英語がうまく話せないので、そういう輪に加わることができないんだよな~
語学は重要です。
本日の結論。
*
初めてのYHで悪戦苦闘。
まず冷房がない。
結局、暑さのため1時すぎまで眠れず。
するとルームメイトが帰還。
酔っているのか、すぐに眠りにつき、案の定……ものすごいいびき。
地鳴りみたい。
先に寝てしまうつもりだったのに!
廊下に出る。
廊下は涼しい。
置いてあるイスに腰掛け、ガイドブックで暇つぶし。
少し眠くなったので、部屋に入る。
室内もだいぶ涼しくなっていたが、いびきは相変わらず。
昔、マンガでいびきで眠れないシーンがあり、ティッシュで耳栓をしていたのを思い出す。
試して見ると、多少はマシか。
じっと眠りの訪れを待ち、おそらく、4時すぎに入眠。
*
7時前に目を覚まし、身支度をして朝食に行くつもりが、もう一つ波乱が。
なぜか鍵がうまくかけられない。
そのうち相方が起床(8時)。
その旨を伝えると、俺が閉めてシャワーに行くから、メシに行け、と言われ、食堂に行く。
朝食をとり終わったころ、相方が来て自室に戻り、一瞬迷ったが、部屋で彼が朝食を終えるまで待つことに。
別れも言いたかったし。
彼が来るまで歯磨きや荷物整理をし、この手記も書きとめる。
朝食から戻った彼の外出と一緒にチェックアウト。
だって鍵が閉められない(彼がやると一発で閉まる)。
なにかコツがあるのだろうか。
握手して、YH前で別れる。
変なヤツだと思われたに違いない。
おそらく、フィレンツェはドミトリー。
相部屋は初めての経験で懲りたが、予約はすでに入っている。
仕方ないので、テルミニ駅地下の薬局で、耳栓を購入。
トラブルかトラベルか。
そういえばYWCAのデスクからフレンツェYHに連絡を入れてもらったとき、明日ragazzoが行く、と伝えていた。
ragazzoというのは少年、若者という意味、英語で言えばboyである。
東洋人はそんなに若く見られるのか、と驚いたが、もしかすればYHではお決まりの呼称なのかもしれない。
ただ、現時点での私が、ただの“坊や”にすぎないことは、衆目の一致するところに違いなかった。
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“ローマで一番レートがいい両替屋”という名の両替屋。
基本ユーロのTCを現金に両替していましたが、ローマのこの両替屋は、銀行を除いて、旅行をとおし一番レートがよかったです。
実はスペイン広場にあるはずの、アメックスのトラベルサービスオフィスを見つけることができなかったため、利用しました。
ここかな、というところはあったのですが、空室になっていた……
もしかしてなくなったんじゃないのか?
誰かこの情報、真偽を確かめてほしいところ。