さゆりのひとり言-多発性骨髄腫と共に-

多発性骨髄腫歴20年/'08年4月臍帯血移植/「病気は個性」時にコケながらも前向きに/はまっこ代表/看護師/NPO所属

訃報

2009年05月03日 18時06分19秒 | MM闘病記
先週金曜日のことです。

フルタイム勤務に戻して、初めての週末を迎えていました。
明日から休みだ!と気も緩み、電車に乗ったのは少し遅い時間になってしまいましたが、何とか座って帰ることができました。

電車に乗ると、いつもはすぐに寝てしまうのですが、
ふと、携帯でmixiを開きました。
知らない方からメッセージが入っていたので、確認したところ、
信じられない内容が書かれていました。

思わず声をあげ、その場で泣き崩れてしまいました。
それは、一度もお会いしたことのない、たった数回のメールのやり取りで結ばれた、大切な戦友の訃報でした。

頂いたメッセージの一部を、ご本人の承諾を得て抜粋させていただきます。


僕は山川君の昔の職場の上司で、数年前、リンクを貼らせていただいておりました、山川君のブログ、「★〈選ばれた運命〉~多発性骨髄腫31歳~★」の編集をしていた者です。 僕もこの事がキッカケで、今でもさゆりさんのブログは、毎日読ませていただいております。

 実は、4/26日、山川は、約3年程の闘病生活を経て、35歳の生涯を終えました。 本日無事、告別式を終えました。

 山川は生前、きっとMLを介しての交流だったと思いますが、さゆりさんの事を、よく話していました。 

確か昨年のいつだったか、詳しいことは僕にはよく分からないのですが、
『さゆりさん、??移植、よく受けたな~、凄い! 』 
と、さゆりさんの事を語っていたのが記憶に残っています。

山川は、無菌室でゼロ地点の状態の中でも、看護師さんの患者への態度があまりにも悪いことがあると、紙とペンを用意してもらって、その内容をあの状態の中でしっかりと書き残し、後日それを婦長さんに提出し、問題となり、会議にかけられて、その看護師さんは何らかの処置をされてしまうということがありました(笑)。

とにかく、最後まで血の気の多い?生命力の強い、侍の様な男でした。

生前は、ML等で、さゆりさんをはじめ他の方々には、色々とお世話になっていただいたようで、本当にありがとうございました。

健やかな表情をしていました。

僕も、コメントは一度もした事が無いのですが、さゆりさんのブログは、日々拝見しております。

これからも、僕と山川と、その周りに関係する人間達で、陰ながら応援していきますので、さゆりさんのその神懸り的なパワーを、WEB上で世界に向けて発信し続けて下さい。

ながくなってしまいましたが、ご報告のメールとさせて頂きました。

山川につきましては、本当にありがとうございました。


というものでした。
きっと、MM患者さんの中には、私と同じように彼のブログのファンだった方も多いのではないでしょうか。
退院を機に一時中断されたのは、病気を忘れて生きていきたい、
という強い思いがあった故というお話も聞きました。

29歳で発病し、当時は、こんなに若い患者さんは見たことがないと言われていた私にとっては、初めてできた同じ年齢の戦友でした。
決して嬉しいことではありませんが、心強かったというか、
そういう意味では、いてくれたことに感謝していました。

きっと、お元気でいらっしゃるのだろうと思っていたので、
本当に残念でした。
そして、この病気の怖さを改めて痛感し、
怖くなりました。

それにしても、こうやってご連絡をいただけたこと、
本当にうれしく思いました。
毎日、数の上では100名を超える方が、このブログの、
どこかのページをちらりとでも見てくださっています。
しかし、このパソコンの向こう側にいる人たちを時に見失ってしまいます。

そもそも、情報提供するブログではないですし、
自分勝手に日々、見たり聞いたり感じたりすることを書くだけで、
そういう意味では、そもそも意識しているわけではありません。
しかし、このようなメッセージをいただくと、
とっても励みになるのは事実です。
こうやってブログ書きながら、日々、私に何ができるのか?
と考えています。
しかし、こうやって書いていることこそが、誰かの力になれているのであれば、
こんなに嬉しいことはありません。

先日あったMMブロック会でお会いした方々にも、
「ファンです」
と言っていただいて、本当にうれしかったです。

山川さんはとても志の高い方と伺いました。
病気を機に感謝・必然・礼という言葉を重んじ追求するようになったとも。
そう言われ、自分を考えると、私は「愛」を追求するようになりました。

私も、最後まで志高く生き抜きたいと思いました。

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1 コメント

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Unknown (まり猫)
2009-05-07 22:12:06
山川さん、とても印象に残っている方です。
パソコンの向こうは誰にも見えないけど、私もずっと気にかかっていた方でした。

さゆりさんの勇気や頑張りが彼の支えでもあったように、パソコンの向こうには、沢山の同志が同じ苦しみや悲しみに耐えているのだと、改めて感じます。

メール上での知り合いとはいえ、同じ病気で闘っている方の訃報は、心を締め付けます。

いつか行く道でも、顔をあげて笑って歩いて行きたいですね。

またお会いできる日を楽しみにしています。
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