「今日のランチは、ゆし豆腐です。」 「ゆし豆腐って、なんですか?」
と聞かれて、簡単にゆし豆腐を紹介できると思っていた。
「ゆし豆腐」の見た目はおぼろ豆腐に近いが、普通の豆腐とは違う。
まずゆし豆腐の元となる豆乳は、一般の豆腐のように大豆を水で煮て
絞ったものではない。 大豆を水に浸しふやかしたものを挽いて絞る
「生絞り」である。
よって大豆の濃度が高いのも、ゆし豆腐の特徴である。
簡単にこのように説明できると思っていた。
ゆし豆腐は普通の豆腐のように固めていない。
「木綿や絹コシと違って固めてないものです。」
「木綿…? 絹コシ…?」エッ 木綿、絹コシ、わからない。
そんな豆腐の説明をしていると、横から年配のお客さんが
「昔は自転車に乗せて売りに 来てたよねぇ。」
「エッ お豆腐の移動販売なんてあるのですか?」
と興味深そうに 聞いてくる。
「ラッパを吹いて、売りに来ていたんだよ。」と昔の話をする。
「それって、今やると流行りそうですね。」それが今の子発想か…
豆腐の説明するだけでもジェネレーションギャップが大変だ。
いい大学を出ているそうだが「八百屋」という文字が読めなかった。
即席のゆし豆腐もどきの作り方として、豆乳にニガリを入れて作るというのが
一部で 流行っているそうだ。
今の子って、豆腐屋を知らないんだよね…