沖縄料理の「イカ墨汁」イカの墨を加えた真っ黒な汁物で、
食べるとお歯黒を塗ったように口が黒くなる
ユニークな料理。
白イカと呼ばれるアオリイカと脂身の少ない豚肉、
ンジャナと呼ばれる苦菜を煮込んでイカ墨を加える。
イカ特有の甘みとコク、苦菜のほろ苦い苦味がよく合う。
沖縄ではイカ墨を使った食べ物がたくさんある。
イカ墨を練り込んだ沖縄ソバやイカ墨パン、
イカ墨カレーなど…沖縄では古くから「ヌチグスイ」(薬)
として使われてきた。
サゲグスイ(下げ薬)悪い物を身体から出す解毒作用が
あるといわれのぼせや頭痛、産後の回復にも効くと
伝えられている。
昔から伝わる健康食品である。
イカ墨料理はあるのにタコ墨料理がないとよく聞く。
イカ墨があってタコ墨がないのは、単純にタコ墨が
美味しくないから。
イカ墨とタコ墨の主成分はメラニンの一種で、
成分的にはそれほどかわらない。
しかしタコ墨には食材の旨味を左右するアミノ酸の量が
イカ墨の30分の1しかないそうだ。
実は、イカ墨料理のようにレストランなどのメニューに
タコ墨料理がないだけで、地元で昔からタコ墨も
食べられてきた。
代表的なのがタコの墨和えだが、目をつぶって食べれば墨入りと
墨無しの区別はつかないだろう。
夏バテして食欲がない時など、また二日酔いしたときなどにイカ墨汁が
こいしくなる。
お歯黒など気にならないのなら、イカ墨ジューシー(雑炊)が
おすすめ!機会があれば食べて見て下さい。