歩いてくる男がいる。いつも同じ色の服、
同じ色のズボンにサングラス。
その男は、ドロボウと呼ばれている。
その男がむかうのは飲み屋街とその周辺で、
飲み潰れて寝ている酔っ払いの金を
盗むそうだ。
盗む現場を見た人はいない。
「ドロボウが財布を盗むところを、
知り合いの知り合いが見たってよ。」
現場を直接目撃したとという人はいない。
でも誰からも「あの人は、ドロボウだよ。」と
呼ばれている人。
「酔っ払って寝ていると、お金を盗まれるよ。」
ある意味、必要な人なのかも知れない。
啓蒙に役立っている。
路上寝の件数は1日一件以上だと、
新聞に載っていた。
寝ているひとに気づかずに車で轢かれることも
ある。飲み屋街には、「路上寝は犯罪です。」
と書かれてある。
ちゅら島条例にも違反となる。
やっぱりドロボウさんも必要かもしれない。
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