沖縄では、家の玄関、屋根の上、公共施設や歴史文化財など、
至るところにシーサーが睨みをきかせている。
シーサーとは獅子のことで、魔物や災いを追い払ってくれる
沖縄の守り神。
シーサーの始まりは1689年、当時火事が頻発して難儀していた
人々が風水師に助言を求めたところ、その風水師は八重岳の
影響によるものといい、これを防ぐには獅子の像を作り、
その山にむけて設置するように助言した。
住民がその言に従ってシーサーを設置したところ
火事は発生しなくなったと伝えられている。
このときに設けられたシーサーは現存していて、八重瀬町に
最古にして最大のシーサーとして今も睨みをきかせている。
シーサーは雄雌一対である。
口を開けているものと口を閉じているもの。
一般的には福を招き入れるために口を開けているのがオスで、
災難を家に入れないよう口を閉じているのがメスである。
シーサーは屋根の上や玄関に置かれている。
これは家の中に置くと福まで逃げてしまうからだという。
土産物屋でよく売られている。
またシーサーの専門店もある。
シーサーは買って来て置くだけでは魔除けの役割を
はたさない。覚醒させなければならない。
塩をふりかけて清め、水で洗い流す。
シーサーの口に酒を注いで、大きく勢いよく息を吹きかけると
覚醒するといわれている。
我が家の玄関にもシーサーが睨みをきかせている。