うんたま森のキジムナー

月明かり

雲のすきまから月が出ると、灯りをつけたように回りが
明るくなる。我が家の周辺は街灯などないので、月が出ない日は
懐中電灯を持って歩いている人をよく見かける。
都会へ行ったときに、夜がなんて明るいのだろうと思った。

ずっと前に、夜、田舎の方に住む友人を車で送って行った。
その帰り道、車の前にオバサンが飛び出してきて、危うく轢く
ところだった。私の車を身体を張って停めたオバサンは、
「私を家まで送りなさい。」とこちらの返事も
聞かずに助手席のドアを開けて乗り込んできた。

「家はどこか?」と聞くと
「何?あんたナイチャー(本土出身)じゃないかぁー
コレはレンタカーねー?なんでこんなところを走っているかぁ~
道に迷ったのなら私が帰り道を教えるから、私を家まで
送りなさい。」と、まぁ、訳のわからない事を言う。

家に歩いて帰る途中に暗くなってきたから、車が通りかかるのを
待っていたそうだ。その辺りを通る車はその周辺に住む人
くらいだから、通る車はほとんどが知り合いなのだろう。
「宮古島はねぇー 月がない日は歩けないさぁー 
暗くなったら動かないで、誰かが通るのを待つのが
一番安全さぁ~」車に乗っているとあまりわからないが、
ライトがなければ、本当に暗い。

「ウチのオバァなんか、今でも提灯を持っているよぉー」
宮古島に長く住んでいるけれど、提灯を持って歩いている人は
今だかって見たことがない。
あのオバサンのオバァなら、おそらく人頭税の時代を生きた人だろう。
それくらい月がないと暗いという話し。
強引なオバサンだったなぁ~


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