KIMUKAZU blog

健康とiMacに関する情報
最近は天体観察と公園散策の情報

2021年のレナード彗星(C/2021 A1)(2)

2021-12-07 13:16:06 | 彗星
都内で撮影したレナード彗星[8]のFITS画像[4]を用い、天文用FITS画像処理ソフト:マカリ[1-3]で画像解析を試みた。
ここでは、RGBカラー画像解析[3-4]を試みた結果を記す。

(1)処理手順概要
 ・画像解析:マカリ[1-3] 画像演算(左右反転、回転)、fits→tif変換、カラー画像処理、コントア機能
 ・画像処理:ImageMagick[5] tif→jpg変換、append処理

(2)RGB画像解析の試行結果[3-4,12]

・RGB画像解析

左:B画像、中:G画像、右:R画像
2021-11-29 04:52 レナード彗星(C/2021 A1)[17]
Neptune-C Ⅱ, SV165 120mm F4(UV IR-CUT)
Neptune-C Ⅱ, Gain 300, Exp. 4sec, WB(Auto)(B=251 G=0 R=389), 2712x1538, RGB24, StackedFrames=45, Total Exp. 180sec


左:B画像、中:G画像、右:R画像
2021-12-05 05:03 レナード彗星(C/2021 A1)[18]
Neptune-C Ⅱ, SV165 120mm F4(UV IR-CUT)
Neptune-C Ⅱ, Gain 300, Exp. 4sec, WB(Auto)(B=286 G=0 R=380), 2712x1538, RGB24, StackedFrames=75, Total Exp. 300sec

・RGBコントア画像解析

左:Bコントア画像、中:Gコントア画像、右:Rコントア画像 (4レベル)
2021-11-29 04:52 レナード彗星(C/2021 A1)
Neptune-C Ⅱ, SV165 120mm F4(UV IR-CUT)


左:Bコントア画像、中:Gコントア画像、右:Rコントア画像 (4レベル)
2021-12-05 05:03 レナード彗星(C/2021 A1)
Neptune-C Ⅱ, SV165 120mm F4(UV IR-CUT)

RGBそれぞれのコントア画像の比較結果は、次の通りである
・Bコントア画像:撮影日による大きさの違いはあるが、いずれも球状という特徴がある
・Gコントア画像:撮影日による大きさの違いはあるが、いずれも丸い水滴状という特徴がある
・Rコントア画像:B、G画像のコントア画像に比較して小さく、いずれも細長い水滴状という特徴がある

参考文献[3-4]には、彗星のRGB画像プロファイルについて、次の記載があり、上記の特徴と一致した。
・B、G画像は、彗星のコマ(薄い大気:炭素二量体、シアンラジカル)の発光(紫、青、緑)に起因し、ガスのため球状に大きく広がる特徴がある。
・一方、R画像は、彗星の核(水、二酸化炭素)やダストテイルからの反射光(白色)に起因し、ダストはガスよりはるかに質量が大きいため、広がりが小さくなる特徴がある。

(3)まとめ
都内で撮影したレナード彗星のFITS画像を用い、マカリを用いてRGBカラー画像解析を試みた。

参考文献:
(1)すばる画像解析ソフト-Makali`i-配布サイト
(2)マカリ:Makali`i 超入門編(マニュアル)
(3)鈴木文二・洞口俊博 編、あなたもできるデジカメ天文学 "マカリ"パーフェクト・マニュアル、発行所 恒星社恒星閣、2015年11月15日初版1刷発行、pp.52-55、p.104.
(4)鈴木文二・秋澤宏樹・菅原 賢 著、”彗星の科学 知る・撮る・探る”、発行所 恒星社厚生閣、2013年9月15日初版1刷発行、pp.6-7、pp.100-105.
(5)FITS-Wikipedia
(6)ImageMagick
(7)Stellarium-Web
(8)レナード彗星 (C/2021 A1)-Wikipedia
(9)彗星-Wikipedia
(10)2021年12月 レナード彗星が5等前後-AstroArts
(11)Comet C/2021 A1 (Leonard)-COBS
(12)分光法-Wikipedia
(13)彗星-NAOJ
(14)レナード彗星(C/2021 A1)
(15)ぐんま天文台で撮影・分光したニート彗星(C/2001 Q4)
(16)カテゴリー 彗星-KIMUKAZU blog
(17)SV165とNeptune-C Ⅱを用いた直焦点撮影(2)-goo blog
(18)SV165とNeptune-C Ⅱを用いた直焦点撮影(12)-goo blog
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

都内の星座(49)

2021-12-07 00:01:17 | 新星
都内で撮影したカシオペヤ座新星(V1405 Cas)[13]のFITS画像[4]を用い、天文用FITS画像処理ソフト:マカリ[1-3]で測光[5-6]を試みた。
ここでは、カシオペヤ座新星の色等級図[3,7-9]の作成を試みた結果を記す。
また、これまで観察したカシオペヤ座新星の光度をグラフにプロット[10-11]した結果を記す。

(1)処理手順概要
 ・画像解析:マカリ 画像演算(左右反転、回転)、fits→tif変換、測光機能

(2)色等級図の試行作成結果[3]
 ・使用画像(FITS画像)

2021-12-05 19:54 カシオペヤ座新星(V1405 Cas)(矢印)[18]
Neptune-C Ⅱ, SV165 120mm F4(UV IR-CUT)
Neptune-C Ⅱ, Gain 300, Exp. 4sec, WB(Auto)(B=314 G=0 R=357), 2712x1538, RGB24, StackedFrames=75, Total Exp. 300sec
※M52付近をトリミング(1280x1024)

上記のFITS画像を、次の2種類の画像として、マカリに読み込み、それぞれ保存した。
 読み込み方法:グレースケール画像、プレーン選択:第2プレーン(G)
 読み込み方法:グレースケール画像、プレーン選択:第3プレーン(B)

 ・測光


マカリでの測光画面例
上:B画像、下:G画像
測光モード:開口測光、自動モード
※恒星の測光測定順は、B画像とG画像で同じにする必要がある

マカリでの測光結果


ここでの比較星はNGC7654 842を用い、その等級(g等級)はStellarium-Webの値(9.00等級)を用いた[12]。
上記より、2021-12-05では、カシオペヤ座新星は8.9等級と試算された。


カシオペヤ座新星(V1405 Cas)の色等級図
縦軸:g等級、横軸:色指数 b-g(g等級とb等級の差)
赤●:カシオペヤ座新星(V1405 Cas)
青●:測光に用いたカシオペヤ座の恒星


カシオペヤ座新星(V1405 Cas)の光度(観察結果)[14-19]

(3)まとめ
都内で撮影したFITS画像を用い、マカリでカシオペヤ座新星(V1405 Cas)の色等級図の作成を試みた。
また、これまで観察したカシオペヤ座新星の光度をグラフにプロットした。

参考文献:
(1)すばる画像解析ソフト-Makali`i-配布サイト
(2)マカリ:Makali`i 超入門編(マニュアル)
(3)鈴木文二・洞口俊博 編、あなたもできるデジカメ天文学 "マカリ"パーフェクト・マニュアル、発行所 恒星社恒星閣、2015年11月15日初版1刷発行、pp.60-63.
(4)FITS-Wikipedia
(5)測光 (天文)-Wikipedia
(6)等級 (天文)-Wikipedia
(7)色指数 (天文)-Wikipedia
(8)主系列星-Wikipedia
(9)ヘルツシュプルング・ラッセル図-Wikipedia
(10)gnuplot-Wikipedia
(11)gnuplot homepage
(12)Stellarium-Web
(13)カシオペヤ座V1405星-Wikipedia
(14)都内の星座(23)-goo blog
(15)都内の星座(30)-goo blog
(16)都内の星座(32)-goo blog
(17)都内の星座(36)-goo blog
(18)SV165とNeptune-C Ⅱを用いた直焦点撮影(5)-goo blog
(19)カテゴリー 新星-KIMUKAZU blog
(20)特集 2021年3月~ カシオペヤ座の新星V1405 Cas-天体写真ギャラリー
(21)発見から6か月、増減光を繰り返すカシオペヤ座新星-AstroArts
(22)AAVSO-WebObs Search Results-V1405 Cas
(23)AAVSO-Showing 15,465 observations for V1405 Cas from 241 observers
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする