OLYMPUS E-PM2とコルキットスピカ[1-2]を用い、金星[5]の直焦点撮影を試みた[3-4]。
また、Windows環境において、RegiStax6[6-7]を用いて、撮影画像のスタック処理、および、Wavelet処理[8-9]を試みた。
(1)画像処理概要
今回の処理手順と、前回報告した処理手順[10]との差分は、リサイズ処理の切り出し処理への変更と、RegiStax6でのスタック処理の追加である。
具体的な実施手順は、次の通りである。
・切り出し処理
金星の像は、画像の中央部に非常に小さく写る。
金星の画像情報を縮小せずにそのまま取り出すために、撮影画像(4608x3456)の中央部の640x480の領域を、そのまま切り出す処理を行った。
切り出し処理は、ImageMagick[11-12]を用いた。
切り出し処理のコマンド例は、次の通りである。
magick convert 入力ファイル名 -gravity center -crop 640x480+0+0 出力ファイル名
・スタック処理、および、Wavelet処理
切り出した画像(ここではjpeg画像3枚)は、RegiStax6に読み込んだ後にスタック処理をデフォルト設定で行った。
その後のWavelet処理では、基本的にデフォルト値(Linear、Gaussian、Layer1,5,6、Contrast/Brightness)を用いたが、ここでは、Layer2、3、4のPreview値をそれぞれスライダで50、25、10程度に設定し処理した。
・bmp→jpeg変換
RegiStax6での処理後の画像は、bmpフォーマットで出力される。
bmpからjpegへのフォーマット変換には、ImageMagickを用いた。
変換コマンド例は、次の通りである。
magick convert 入力ファイル.bmp -quality 100 出力ファイル.jpg
(2)画像処理結果
RegiStax6のAlign処理画面
RegiStax6のStack処理画面
2020-04-23 19:36 金星(等級:-4.5、視半径:17.3")[13]
OLYMPUS E-PM2, コルキットスピカ 420mm F10.5
Sモード, ISO200, 420mm x2(デジタルテレコン), F10.5, 1/400 sec, MF, 太陽光
※同じ撮影条件の3枚のjpeg画像を、RegiStax6でスタック処理のみ実施
RegiStax6のWavelet処理画面
2020-04-23 19:36 金星(等級:-4.5、視半径:17.3")[13]
OLYMPUS E-PM2, コルキットスピカ 420mm F10.5
Sモード, ISO200, 420mm x2(デジタルテレコン), F10.5, 1/400 sec, MF, 太陽光
※上記の処理後、Wavelet処理を追加して実施
・対物レンズ口径:40mm
・ドーズの分解能:2.90"[14]
・イメージセンサ分解能:3.68"相当[14]
(イメージセンサ画素ピッチ:3.74μm[14])
(3)画像評価・比較
RegiStax6でスタック処理のみ実施(拡大)
RegiStax6でスタック処理およびWavelet処理実施(拡大)
(4)まとめ
金星の撮影画像に、RegiStax6を用いてスタック処理、および、Wavelet処理を試行した。
依然として、RegiStax6のWavelet処理パラメータについて手探りの状態であるが、今回撮影した金星のような領域の小さい単純な画像では、Wavelet処理は画質改善にあまり有効ではないのかも知れない。
参考文献:
(1)コルキットスピカ
(2)コルキットの楽しみ方
(3)OLYMPUS E-PM2とコルキットスピカを用いた直焦点撮影-goo blog
(4)OLYMPUS E-PM2とコルキットスピカを用いた直焦点撮影(8)-goo blog
(5)金星-Wikipedia
(6)RegiStax6
(7)RegiStax-Wikipedia
(8)ウェーブレット-Wikipedia
(9)ウェーブレット変換-Wikipedia
(10)OLYMPUS E-PM2と遊星號を用いた直焦点撮影(4)-goo blog
(11)ImageMagick
(12)ImageMagick-Wikipedia
(13)今日のほしぞら-国立天文台暦計算室
(14)望遠デジタルカメラの分解能-goo blog
(15)OLYMPUS E-PM2とコルキットスピカを用いた直焦点撮影(5)-goo blog
(16)ドブソニアン望遠鏡とイメージカメラで金星を撮影しました-goo blog
また、Windows環境において、RegiStax6[6-7]を用いて、撮影画像のスタック処理、および、Wavelet処理[8-9]を試みた。
(1)画像処理概要
今回の処理手順と、前回報告した処理手順[10]との差分は、リサイズ処理の切り出し処理への変更と、RegiStax6でのスタック処理の追加である。
具体的な実施手順は、次の通りである。
・切り出し処理
金星の像は、画像の中央部に非常に小さく写る。
金星の画像情報を縮小せずにそのまま取り出すために、撮影画像(4608x3456)の中央部の640x480の領域を、そのまま切り出す処理を行った。
切り出し処理は、ImageMagick[11-12]を用いた。
切り出し処理のコマンド例は、次の通りである。
magick convert 入力ファイル名 -gravity center -crop 640x480+0+0 出力ファイル名
・スタック処理、および、Wavelet処理
切り出した画像(ここではjpeg画像3枚)は、RegiStax6に読み込んだ後にスタック処理をデフォルト設定で行った。
その後のWavelet処理では、基本的にデフォルト値(Linear、Gaussian、Layer1,5,6、Contrast/Brightness)を用いたが、ここでは、Layer2、3、4のPreview値をそれぞれスライダで50、25、10程度に設定し処理した。
・bmp→jpeg変換
RegiStax6での処理後の画像は、bmpフォーマットで出力される。
bmpからjpegへのフォーマット変換には、ImageMagickを用いた。
変換コマンド例は、次の通りである。
magick convert 入力ファイル.bmp -quality 100 出力ファイル.jpg
(2)画像処理結果
RegiStax6のAlign処理画面
RegiStax6のStack処理画面
2020-04-23 19:36 金星(等級:-4.5、視半径:17.3")[13]
OLYMPUS E-PM2, コルキットスピカ 420mm F10.5
Sモード, ISO200, 420mm x2(デジタルテレコン), F10.5, 1/400 sec, MF, 太陽光
※同じ撮影条件の3枚のjpeg画像を、RegiStax6でスタック処理のみ実施
RegiStax6のWavelet処理画面
2020-04-23 19:36 金星(等級:-4.5、視半径:17.3")[13]
OLYMPUS E-PM2, コルキットスピカ 420mm F10.5
Sモード, ISO200, 420mm x2(デジタルテレコン), F10.5, 1/400 sec, MF, 太陽光
※上記の処理後、Wavelet処理を追加して実施
・対物レンズ口径:40mm
・ドーズの分解能:2.90"[14]
・イメージセンサ分解能:3.68"相当[14]
(イメージセンサ画素ピッチ:3.74μm[14])
(3)画像評価・比較
RegiStax6でスタック処理のみ実施(拡大)
RegiStax6でスタック処理およびWavelet処理実施(拡大)
(4)まとめ
金星の撮影画像に、RegiStax6を用いてスタック処理、および、Wavelet処理を試行した。
依然として、RegiStax6のWavelet処理パラメータについて手探りの状態であるが、今回撮影した金星のような領域の小さい単純な画像では、Wavelet処理は画質改善にあまり有効ではないのかも知れない。
参考文献:
(1)コルキットスピカ
(2)コルキットの楽しみ方
(3)OLYMPUS E-PM2とコルキットスピカを用いた直焦点撮影-goo blog
(4)OLYMPUS E-PM2とコルキットスピカを用いた直焦点撮影(8)-goo blog
(5)金星-Wikipedia
(6)RegiStax6
(7)RegiStax-Wikipedia
(8)ウェーブレット-Wikipedia
(9)ウェーブレット変換-Wikipedia
(10)OLYMPUS E-PM2と遊星號を用いた直焦点撮影(4)-goo blog
(11)ImageMagick
(12)ImageMagick-Wikipedia
(13)今日のほしぞら-国立天文台暦計算室
(14)望遠デジタルカメラの分解能-goo blog
(15)OLYMPUS E-PM2とコルキットスピカを用いた直焦点撮影(5)-goo blog
(16)ドブソニアン望遠鏡とイメージカメラで金星を撮影しました-goo blog
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