『黒狗』の小屋

毎週、(金)に特撮作品の感想、(日)に漫画の感想を書いてます。

三大特撮感想(2023/5/28分)

2023-06-02 21:15:48 | 日記

ウルトラマンニュージェネレーションスターズ

第13話「二人の原点~ウルトラマンはじめました~」は、『ウルトラマンルーブ』、世にも珍しい(?)兄弟ウルトラマンであるウルトラマンロッソとウルトラマンブルに焦点を当てた回でした。

良く言えば「現実が見えているしっかり者」、厳しい言い方をすれば「頭でっかちで視野が狭い」兄・湊カツミ、良く言えば「自分の夢に一途で不屈の闘志を持っている」、厳しい言い方をすれば「自分勝手で落ち着きがない」弟・湊イサミ、この二人の仲が実に良いんですよね。お互いに、良い所を認め合っていて、バランスが取れている。

新時代ウルトラマンではお約束のタイプチェンジ能力を持っているんですが、それがクリスタルを交換する事で発現するってのが新しいな、と今でも思えます。クリスタルの突起を一つもしくは二つにするってのも、これまた、良いアイデアだ。しかし、未だに、モヤっとしているのが、水のクリスタル。ウルトラマンギンガが嫌いって訳じゃないんだけど、「纏うは水、紺碧の海」と詠唱するのであれば、ギンガよりはアグルの方がしっくり来る気がするんだよなぁ。

まぁ、そこはともかくとして、グルジオボーンが出現し、爆炎の中でお互いの手を取ったカツミとイサミ。彼らは、異空間でルーブジャイロとクリスタルを手にし、覚悟と共にロッソ、ブルへの変身を果たしました。他のウルトラマンに変身する主人公たちとは違い、そもそも、カツミとイサミは一般人。身体能力が低いって訳じゃないだろうけど、やはり、基本的には戦闘経験値が低く、戦闘開始時は苦戦を強いられていました。しかし、次第に力の使い方を感じ取ったのか、兄弟らしい連携を見せ、グルジオボーンを圧倒、そして、見事に撃破しましたね。

自分たちが、初めて、ウルトラマンに変身、戦いの日々を歩み始めた日を思い返した事で、ロッソとブルのディメションカードが具現化し、情報を未来へ送る事に成功しました。ここで、ロッソは安堵する訳ですが、ブルはどうせなら、妹であるアサヒについての情報も、ここで入手してしまおう、と意気込みます。イケイケどんどんな弟に振り回される、苦労性な兄、やっぱり、良い味が出てるぜ、このウルトラマンたち。

 

王様戦隊キングオージャー

第13話「怒りのスパイダー」は、ジェラミーがマヂと付けても問題ないレベルでプッツンしたストーリー展開でした。ざっくりまとめれば、今回に限っちゃ、ヤンマが全面的に悪いですね、これ。

2000年生きる語り部として登場したジェラミーは、人とバグナラクの間に生まれた者として、両者が、種の違い故に起こし、今も続けている争いを止める事を目的にしていた。だからこそ、ジェラミーは自分の力を解放するために必要だった、カブト、サソリ、バッタのソウルを、サソリはヒメノへ、バッタのソウルをカメジムへ渡した。これは、秘宝を分け合う事で、もう争うのは止めるように、と言う強者であるジェラミーからの釘刺しと和解の形。ただ、ジェラミーの目的は実に崇高だし、実現すべき綺麗事だとは思うが、そう簡単に、人とバグナラクが争うのを止めたら苦労はしない。

自分が作っていないアイテムで、スパイダークモノスへ変身したジェラミーに、ヤンマは疑惑を隠せない。そこで、ヤンマは彼が持つヴェノミクスシューターを解析したがるが、ジェラミーは自分にとって大切な物語が詰まっているものだから、と渡す事を拒む。そこで、ヤンマの側近であるシオカラは、ヤンマの”物語”を知って貰うべく、ジェラミーをンコソパの工場へ連れていく事に。そこは、ヤンマが育ての親であるギンから、雑草としての生き方を説かれた場所。ギンにパソコンを教えた事があるジェラミーだからこそ、ギンとヤンマの物語に心を打たれ、共感と感謝の意思を示すように、ヤンマへヴェノミクスシューターを一時的に貸す。しかし、それが、今回の大騒動のタネになってしまうんだよな・・・

ヴェノミクスシューターに幻覚を見せるシステムがあるのを利用し、ヤンマはラクレスに大恥をかかせる、それだけの為のアイテムを作ってしまう。だが、そのしょうもない作戦は、シオカラに化けていたゲロウジームのポカで失敗に終わり、大恥をかく羽目になったのはヤンマだった。それで、事が終われば、まだ笑えたが、自分の母親の形見を、くだらない悪戯に使われた上、争うのを止めろ、と言ったにも関わらず、まだ争い続ける人とバグナラクの愚かさに、ジェラミーの怒りは臨界点を越えてしまう。基本的に、温厚で、人の話もちゃんと聞けるタイプだからこそ、相手が自分の話を聞かず、自分の努力を無碍にするとキレるタイプなのね、ジェラミー。

デズナラク8世をも圧倒できる実力に、キングオージャーたちは歯が立たず。巨大化したサナギムやゲロウジームに対しては、ジェラミーはゴッドタランチュラを召喚。彼が変身する時に、蜘蛛のヴィジョンが出現しているから、何となく予想していたが、その戦闘力は、正に桁違い。八本の肢を駆使し、また、糸で他のシュゴッドをコントロールして戦うゴッドタランチュラに、ゲロウジームは手も足も出ず、爆散。しかし、ジェラミーは、ゲロウジームが半端者扱いされている事を知り、彼を殺さぬ決断を下していた。自分の存在を受容してくれたジェラミーに、ゲロウジームは心酔。貴方こそが王に相応しい、と言うほどに。これから、ゲロウジームが、どんなポジションになるのか、そして、ギラたちとジェラミーは共闘できるのか、楽しみだ。

 

仮面ライダーギーツ

37話「慕情Ⅴ:純白の破壊」は、その穏当じゃないサブタイトルの通り、かなり過激なストーリー展開になっており、戦いの終わりが近いのかな、と感じさせるものでしたね。

IDコアの数は、ハクビとバッファが並んでしまい、サドンデスに突入してしまいました。ジャマ神となった際に、全ての仮面ライダーを上回る強さを得たバッファに勝てるか不安になるも、タイクーンたちにも負けられない理由がある。必ず、バッファを上回って、デザイアグランプリの犠牲になり、幸せを奪われた人たちを復活させる、と意気込みます。その信念は、決して悪いものじゃないんですけどねぇ・・・景和は、どうにも、創世の女神への憎しみが強すぎると言うか。

母を救いたい英寿は、協力してくれたジーンからパスされたヴィジョンドライバーで、創世の女神の元へ。そんな英寿の前に立ちはだかるのが、スエル。彼は、諦めが悪すぎる英寿に侮蔑を滲ませ、創世の女神に英寿が存在しない世界を実現させようとする。だが、母が息子を想う心か、もしくは、限界が近い故なのか、その世界は実現せず。スエルは自分の思い通りにならぬ創世の女神へ失望し、使えなくなった道具は廃棄するのみ、と冷酷に言い放つ。そんなスエルの邪悪さに、英寿は怒りを爆発させるも、スエルによって、戦いの場へ転送されてしまう。

戦いの場では、やはり、バッファがタイクーン、ナーゴ、ハクビを圧倒していた。心優しいが故に、一人の幸せが大勢の不幸の上に成り立っている現状が許せず、また、同じような悲しみを生み出さないために、鬼となって、次々と、ライダーをリタイアさせていくバッファ。その力により、ハクビとナーゴもIDコアを破壊され、二度とライダーにはなれなくなってしまう。タイクーンもあと少しの所でIDコアを破壊されかけるも、間一髪で、パンクジャックが割り込んでくれた事で、ギリギリで首の皮一枚が繋がる。そのパンクジャックから、創世の女神にされた英寿の母・ミツメが悪いのではなく、彼女が愛を望んで祈った結果、得た奇跡の力を利用してきた運営こそが諸悪の根源だ、と説かれた景和。彼自身も、英寿の母を憎むのは筋違い、と頭じゃ理解しているんだろうが、これまでの事があるだけに、心で受け入れられないか。

何が何でも、母を救いたい英寿は、グランドエンドを遂行しようとするスエルの指示で動くニラムが変身するゲイザーと真っ向から戦闘。レーザーブーストは、ゲイザーの強さに対抗できるスペックではあるけど、母を救いたい気持ちで、却って、動きから精彩を欠いてしまっているギーツは追い詰められてしまう。徐々に崩れ去っていく母の姿に、英寿の心に湧き上がるのは、悲しみ、焦り、怒り、憎しみ、憤り、絶望、そして、この運命を絶対に変える、という覚悟。そんな荒ぶる心が、英寿が掴んだ創世の女神の破片を、新たなバックルへと変質させる。それは、ゲームに関わる全てのアイテムを管理しており、知らぬモノはないはずのゲイザーですら把握していないモノ。凶相と化したギーツの反撃が、ここから始まるのか?!

コメント
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