ウルトラマンブレーザー
第14話「月下の記憶」は、バトルアクション、シリアス、コミカル、それらのバランスがしっかりと取れているストーリー展開だなぁ、と感じました。
今回、登場した怪獣は、月光怪獣・デルタンダル。アップで見ると、結構、おっかねぇビジュアル。しかし、真におっかねぇのは、マッハ9で飛翔できるって特性。もう、桁が違い過ぎて、却って、どんだけ速いんだろうか、とイメージする事すら難しい。しかし、だからこそ、凄い、と感じられる。このぶっ飛び具合が良いんだよな。デルタンデル自体は、地球や人間に何か危害を加えようと思っている訳じゃなく、ただ飛んでいるだけ。でも、マッハ9の飛翔で発生する衝撃波は、えげつない。どうしたって、被害が出てしまう以上は、倒すしかない。
ただ、マッハ9で飛翔するデルタンデルに追いつくのは、そんな簡単な事じゃない。アースガロンも、結構な速度で飛行できるんだろうけど、さすがに、マッハ9には追い付けない。無茶をすれば、機体が壊れてしまい、搭乗者が危険になってしまう。無駄な犠牲を、隊長として出せないゲントが、デルタンダルの追跡を諦めたのは正しい。まぁ、それでも、ハルノ参謀長は、彼らを叱責しなきゃいけないんだが。厳しい態度でのお説教ではあるけど、言っている事は間違ってない。「SKaRD」が良い働きをしているのは事実だけど、最良の結果、つまり、怪獣の単独撃破を成し遂げてないのも事実だもんな。
部隊の進退はともかくとして、デルタンデルを放置しておけば、これまで以上の被害が出るのは明白。どうにかしなきゃいけない、と皆が悩んでいるタイミングで、アンリさんがデルタンデルと積乱雲の関連性に気付く。この勘っつーか、目の付け所が彼女の強味。ノーコンであるかもしれないが、彼女には、それを補えるだけの操縦テクニックがある。メチャ撃ちした攻撃により、デルタンデルはダメージを負ったのだから良し。ダメージを負ったアースガロンに代わり、デルタンデルの相手をしたブレーザー。とんでもない空中戦だったな。この辺りに、撮影や特殊効果の技術が、大きく進歩しているってのを感じ取れる。
一方で、エミは自分の父親が行方不明になる大規模な爆発事故と、宇宙怪獣の襲来に何らかの関係がある事を嗅ぎつけた。エミの父親の知己であり、エミと馴染みのあるハルノ参謀長は、彼女が、これ以上、この件に深入りする事を極端に恐れている様子。これは、真相を知っているからこそ、なのか。それとも、何も明らかになっていない故なのか。いずれにしたって、エミが、ちょっと邪魔されたくらいじゃ止まらないのは解り切っている。果たして、一体、どんな事実が隠されているのか・・・楽しみなような、怖いような。
王様戦隊キングオージャー
第38話「不動のアイドルデビュー」・・・これは、何っつーか、一言で言うなら、カオスが極まり過ぎている。
第37話「イロキの乱」で、カグラギとイロキの絆を感じ取ったからこそ、余計に、エグい温度差に笑いが止まらなくなってしまったな。
しかし、リタ様の魅力が大全開だったってのも、間違いない。リタ様のファンを興奮させたって意味では、断トツじゃなかろうか。キレッキレッのダンスを踊るリタ様、着ぐるみパフォーマンスをしたリタ様、アイドルソングを熱唱したリタ様、王鎧武装して、ミノンガンに強烈な一撃をかましたリタ様、そんで、今回の〆で、ほんのちょっとだけ、素直になったリタ様、どれもグッと来たわ。
そんなリタ様を心配して、それぞれに動いたギラたちも良かった。結局のとこ、誰も彼も、リタ様の真意、アイドルとして潜入捜査し、ダグデドや五道化の弱点を探るって目的を読み切れず、勘違いしっぱなしだったが、リタ様を本気で心配していたのは、間違いない。だからこそ、リタ様も、何だかんだで、彼らを無罪にしたんだろう。ほんのちょっとずつではあるにしろ、リタ様が絆されてきて、ホクホクする。
しかし、気になるのは、ミノンガンだよな。リタ様曰く、奴の中には、何かがいるらしい。ミノンガンがミノムシモチーフであるのは、どう見たって明らか。中に虫が入っているのは、当然の話。問題は、その虫が何かってことだ。クワガタオージャーやハチオージャーに比べれば、一撃の威力が軽いと言ったって、パピヨンオージャーの攻撃だって、十分な威力がある。それにも関わらず、わずかにしか割れないって、どんだけ硬いんだ、あの蓑。そんだけ、中身が重要ってことか。シンプルに考えれば、やはり、ダグデドの無敵っぷりに関連しているのかな。いずれにしろ、ダグデドを倒すには、ミノンガンを倒す、それが必須っぽい。にしても、今回、ゴーマは散々にこき使われて、大変だったろうな。
仮面ライダーガッチャード
第12話「暴走ライナー! 暗黒ライダー!」のストーリーは、なかなか、を通り越して、相当にキツいストーリー展開でした。毎度のことながら、もう完全に、子供を置き去りにしてるが、ここまで吹っ切ったストーリーになっていると、大人が楽しんで良いんだ、と思える。まぁ、今回は、ちっとも楽しい気分になれるもんじゃなかったけど。
ここで、まさか、錆丸が、冥黒の三姉妹が作っていたドライバーによって、仮面ライダーに変身させられるとは・・・完全に禍々しいフォルムだ、ドレッド。当然と言えば当然だが、装着者の意志は完全に悪意に塗り潰され、ただ、眼前の敵を倒す事しか考えていない兵器系。闇落ちもキツいが、こういう、傀儡系も精神に来るわ。だけど、強いんだよなぁ。宝太郎が強い、と素直に認めるほどの実力を有しているスパナが変身するヴァルバラドに勝つか。スパナの性格を考えれば、錆丸が変身していると言ったって、油断したり、躊躇していたとも思えない。本気で、殺してでも救うくらいの気概で攻撃していた。それでも、一方的にヴァルバラドを圧倒して、変身解除まで追い込むか。
続けたガッチャードでの戦いでも、レプリケミーカードを駆使して、フォームチェンジするガッチャードを攻撃していた。錆丸が変身者に選ばれちまったのは、誰よりも、ケミーの知識があるからなんだろうな。その辺の情報も、今回の冒頭で呆気なく切り捨てられ、消されちまったスパイ、針馬に齎されていたんだろう。とことんまで追い詰められ、この一撃を喰らったら、マヂに死ぬ、そこまでのピンチになった宝太郎。だが、友達を傷付けたくない錆丸の心が、まだ、ドレッドの中には残っていたようで、トドメの一撃は「彼」によって、ギリギリで止められた。
絶対に友達を救いたい、そんな宝太郎な悲痛な思いに応えるようにして、彼の手元に顕現したモノを視て、それまで余裕をぶっこいていたアトロポスの顔色が、明らかに変わる。直感で、「エクスガッチャリバー」と名付けたそれで、宝太郎はドレッドに動けなくなるほどの一閃をかます。しかし、さすがに、もう肉体は、根性で動かせないほど限界だった。ミナト先生の技で、どうにか、その場からは離脱できたけど、宝太郎たちの体と心には、ダメージが刻まれている。それでも、宝太郎は死への恐怖と向き合った上で、錆丸を救う事を諦めない。その覚悟が、彼に、どんな強さを与えるのか、実に愉しみ。
個人的に、ガッチャードの強化フォームだけじゃなく、ドレッドの立ち位置も気になっている。身も蓋もない言い方だけど、宝太郎が錆丸を救えるのは確定事項だろう。問題は、錆丸が、これからも、仮面ライダードレッドとして戦う事になるのかってこと。レプリケミーカードで戦うスタイルである以上、ドレッドの能力を十全に引き出せるのは、どう考えたって、錆丸しかない。でも、どう見たって、このドレッドドライバー、変身者の命を削る感じではある。だって、作ったの、人間を人間と見ていないアトロポスたちだぞ。錆丸の事も、テスターとしか見てない。だからこそ、錆丸がガッチャードの攻撃で目を覚まし、冥黒の三姉妹に反旗を翻し、顔を苦痛と屈辱で歪ませてほしい訳だ。
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