“〜「〜だいだいSFの9割はクズだろ」と言うんです。その通り、SFの90%はクズです。しかし、それを言うならどんなものでもその90%はクズであって、クズでない残りの10%が重要なのです。そして、SFのクズじゃない10%は、他のどんなジャンルの小説のそれと比べてもひけをとりません”
byシオドア・スタージョン
『不思議のひと触れ』シオドア・スタージョン。[もうひとりのシーリア][タンディの物語]の不気味さが良い。[ぶわん・ばっ!]ジャズ小説。見事な短編。
『人間以上』を読んだ時は、よくもこんな事を思いつくもんだ、と感心したっけ。
宇宙的孤独と地上的孤独は違うのか?
『感情漂流』イヴ・シモン。何箇所か、心打たれる文章がある。時間的な孤独。空間的な孤独。最後に一筋のかすかな光がジンワリと心に沁みる。
“〜毎年数千冊は出る本のうち、彼が書評を書きたくなるものは、せいぜい50冊か100冊だろう。〜〜〜十中八九以上が「この本は価値がない」ということになるし〜”byジョージ・オーウェル『一杯のおいしい紅茶』
(『1984年』を読んだ時の衝撃と興奮は今だ冷めやらズ。)
おぉ、《1割が重要説》、濃厚、濃厚。
ずっと南の方で、誰かが僕と同時に歩き始めているのではないかと想像した。
北に向かって、僕との出会いに向かって歩いているのではと。
『感情漂流』より