木のぼり男爵の生涯と意見

いい加減な映画鑑賞術と行き当たりばったりな読書によって導かれる雑多な世界。

鳥肌と恐怖。

2012-08-10 01:04:32 | 日記


『切り裂きジャックの日記』シャーリー・ハリソン構成。
怖い物読みたさで、うっかり読了。怖い怖い怖〜い。
ゾッと寒けで冷房は要らず。
が、しかし。
暗闇、いたたまれない。
電気消して寝る?無理、無理、ムリー。
で、節電になってな〜い…


『心臓を貫かれて』マイケル・ギルモア。もちろん、電気は消せません。
死刑になった兄を中心に、家族の暴力の歴史がおぞましい。
恐ろしいと同時に哀しく、辛い。
その、環境、境遇を目の当たりにするノンフィクション。実の弟が執筆した事で、事件を違う角度から受け止め、考えさせられる。
〈痛み〉を教えてくれた本。
重い内容にも関わらず、読んで良かったと思わせるホンモノ。


『ガラパゴスの怪奇な事件』ジョン・トレハン
実録もの。奇妙で不可解、気味の悪い事件。
こんなに少人数でも、殺人は起こる、という事実。
ユートピア目指しても、問題は場所ではなく、人格。


『悪魔と博覧会』エリック・ラーソン。実録もの。
読応えたっぷり。人に勧めたくなる面白さ(怖いけど)。
シカゴ博覧会の建築家達の攻防がエキサイティング。
意地や、威信、プライドの人間臭さと、熱意、努力、夢が入り乱れるも、きちんと人物を捉えてる著者の優等ぶり。
同時進行の殺人事件も怖いけど、当時の暮らしぶりが実に良く書けてる。
夢中で読了。


『チャイルド44』トム・ロブ・スミス。
悪夢のチカチーロ事件が元ネタ。
殺人も怖いが、政治体制が恐ろしい。
文章そのまま映画化出来そう。
脚色要らず。


電気を消して眠れない、などの、
読後後遺症に注意。