気の広場

気の世界あれこれ・・・
  日常雑感あれこれ・・・

いよいよ高く ・・・ 3.安直

2010-10-10 21:48:01 | Weblog
現代はインスタントの時代です。


ぱっと見てぱっとわかるようなもの

  簡単に役立つもの 便利なものが歓迎されます。

また
機敏で理解力の速い人が尊重されます。

学問にしても 息の長い 強靭な思考を必要とするものよりも

  消化しやすいものが求められます。

書籍にしても ハウツーものや
 
  肩のこらぬ「××入門」式の本がよくうれます。


求める側も 与える側も安直なわけです。



サーリプッタは そうした安直な態度を一度としてとりませんでした。

「師の乳を離れず」ということばは

道で出あった学者から

「あなたはまだ乳を離れぬ仔牛のように師から教えをきいているのか」

  といわれたのに対し答えたものでした。





いよいよ高く ・・・ 2.師の教え

2010-10-10 10:33:09 | Weblog
サーリプッタは

釈尊の教えの深さを 母乳の滋養分の豊かさにたとえているのです。


赤ん坊は 出の悪い 滋養分の少ない母乳だと

  のもうとしないし むずかります。

母親をおしのけようと泣き出します。


乳牛にしても 母牛のたちが悪く さわがしいと

  仔牛は ちょっと乳をのんだだけで 逃げていってしまいます。



そのように すぐれた師の教えというものは

  汲めどもつきぬ深さがあり

いくら学んでも学びきれないほどの無限性がある

  ・・・ というのです。




(再掲)

  われは師の乳を離れず

                   (雑阿含経)



* 私は 永年 いまは亡き老師を含め ・・・ 多くの老師から
  たくさんの中国の知恵を学んできました。
  日本人である私が 本日 中国の方の結婚式に出席できるのは
  本当に嬉しい。





上海におります ・・・ 2.ノンビリの一日

2010-10-10 07:20:41 | Weblog
きのう一日は ・・・ のんびり のんびり でした。

朝食のお粥は楽しみの一つです。

昼食と夕食は
郭林新気功の指導者 盧慧娟老師(上海市癌症康復学校 副校長)
とご主人(医師)の三人で ・・・ 息子さんの結婚式を迎える
苦労話をお聞きしながら ・・・

それ以外は ホテルでのんびり ・・・
テレビを見たり、本を読んだり ・・・

ちょっと近くの裏通りを カメラで パチリ パチリ ・・・


いよいよ 本日結婚式

11時から 花火があがって ・・・ 行事開始とか
6時半から ホテルで本番

・・・ なかなか派手ですなァ ~



さあ 間もなく朝食です。






いよいよ高く ・・・ 1.師の乳を離れず

2010-10-10 06:25:58 | Weblog
われは師の乳を離れず

                 (雑阿含経)



乳ばなれがよいということは

  それだけ独立心が強いということでしょう。

早くひとり歩きする子は

  いつまでも母にしがみついていません。


とすると

このことばは なにやらだらしないように響きます。


しかし

「師の乳」というところに目をとめます。

ここでいう師とは 釈尊のことです。

ですから

このことばは 彼の弟子サーリプッタが

  ・・・ 師釈尊について語ったものなのです。


サーリプッタは

  釈尊が 一目も二目もおいた高弟です。

不幸にして 彼は伝道の殉教者となって

  師よりも先に死んでゆきましたが ・・・

そのとき 釈尊は その偉大さをたたえて

「その知恵は底なかりき」 ・・・ といっておられます。


それほどの人が 「われ師の乳を離れず」というのです。

甘えた気持を語っていようはずがありません。



    上海のホテルで





迷いなき人 ・・・ 2.羽毛の人

2010-10-10 05:22:05 | Weblog
磐石のような重心を低くおいていない人は

  すぐ腹をたて 相手をののしる。

  「小異」について 「大同」をみようとしない。

  さらりとすごさない。

  排他的になる。

  狭く かたくなる。

  ・・・ 自分だけの流儀で固まろうとします。


そこに 窒息があり 自滅があります。


羽毛の人は なんでも屋になれません。


玉石混淆というわけにゆきません。



しかし

世の中は そうそう自分の気に入るような人間ばかりはいません。


釈尊にも 提婆という苦手がありました。

幾度か 煮え湯をのまされ 苦しまされています。

・・・ その結果 教団の団結力は強まりました。



多様な世界に ゆっくり生きることが ・・・ 私たちには大事です。


そうした寛(ひろ)やかな どっしりした 迷いのない生活こそ

・・・ いま 私たちのぞまれているのです。



    上海のホテルで





迷いなき人 ・・・ 1.うろたえない人

2010-10-10 05:21:25 | Weblog
いとかかえの磐石(いわいし) 風にゆらぐことなし

                        (法句経)



軽い羽毛は 風に舞う。


大きな岩は びくともしない。


頼りがいのある人 信頼のもてる人は

  磐石(ばんじゃく)の重みをもつ人です。



私たちが乗物に乗る。

風や波がはげしくなる。

そんなとき

パイロットや船長が いわおのように落ちついていると

  安心していられます。


たとえまわりの人が嘔吐したり 顔色を変えていても

船長が くわえ煙草でのんびりしていると

  「大丈夫だな」という気持になります。


この船長のような人こそ

  釈尊のことばに出てくるような ・・・ 「うろたえない人」です。



神経質な人は

  「清」と「濁」を ともにのみくだすことができません。


人間関係も ぎすぎすとしてきます。


「清濁あわせのむ」人は 毛ぎらいもしないし

  世間の評判の悪い人でも

    「気の毒な男だ」くらいにしか思いません。


だから 人を疑うことが少ない。

    善意をもってうけとってゆこうとします。

その結果 だまされることもありますが

むしろ 自分をだました男をあわれむ気持のほうが強いのです。



    上海のホテルで