
今回の震災、そして昨今のニュースなどで余計にその念が強くなった。
僕ら日本人は、困難に直面しても秩序正しく振る舞えるという美徳もあるが、
反面、一方向の世論にむやみやたらと傾斜する悪癖もある。
東電の社長が避難所を訪れたとき、
予想どおり、痛烈な罵声を浴びせられた。
被災者の心情を慮ればやむを得ないことだけど、
今回のことで清水社長の全人格を否定するのはどうだろう?
職責とはいえ、凄まじいプレッシャーと闘う日々をおくってると思う。
これは Green Zone にいる僕が言っちゃいけないことなんだろうけど、
原発による恩恵に浴したり、それを対価として建設を容認した部分もあったかと思う。
むろん東電の責任は重大で、免れるものじゃない。
けれど過剰な非難や誹謗は、ろくな結果にならない気がする。
被災者、東電、政府、自治体、メディア、有識者、そして野次馬も、
一体となってベターな解決策を模索すべきだ。
焼肉酒家えびすの食中毒事件もそうだ。
4名の死者、さらに未だ重体の被害者をだした責任は、あの社長にある。
重大な過失だし、どんな償いをしても亡くなられた方は帰ってこない。
けれど、あの人は本当に渾身悪魔なんだろうか?
聞くところによると、裸一貫から会社を起ち上げ、急成長させてきた。
儲けに走ったことは否めないが、
画面を通してしか知らない人に誠意が感じられないなんて簡単にいっていいのだろうか?
僕は、東電もえびすも擁護するつもりは毛頭ない。
繰り返すが、責任は重大で、その罪は重い。
けれど、マスな報道に翻弄されない裸の瞳(メディアリテラシー)を持ちたい
という自戒を込めて、今回この独り言をエントリーした。