SIDEWALK TALK

古典に親しむ

Chihiro2僕は何をトチ狂っていたのか、
大学時代、能楽研究会(能研)という
古典芸能のサークルに所属していた。
笑い話にもならないけど、
お店などを予約すると、「能楽」じゃなく、
「農学」研究会とよくまちがわれたな。


どうして入会したかというと、勧誘。
田舎からでてきたピュアな少年だった僕は、
百戦錬磨の先輩たちの巧みな勧誘テクによって簡単に落とされてしまった。
能楽のサークルなどに自ら入会する酔狂な学生などいないから、
能研の勧誘は巧妙で精緻を極めていたんだよな。
その勧誘テクの効果だろう、
能研は多いときには70名を超える大所帯だった。


今では入会してよかったと思っている。
もちろん多くの友人や先輩・後輩を得たことが第一義だけど、
副産物として、
古典についての知識を得たこと(ほんの極々わずかだけど)はよかった。


僕は国語が大の苦手で、とくに古文・漢文がひどかった。
だから、多くの能のモチーフになっている古典についてまったく知らなかった。
そんな僕でも4年ちかく能楽に接すると、さすがに少しは古典の知識がついた。


僕の姪っ子(8歳)に風変わりなヤツがいて、長唄(三味線)を習っている。
こないだ発表会があり、義理で見にいったんだけど、
能をかじっていたお陰で、長唄の演目のストーリーをほとんど理解できた。
知って聴くのとそうでないのでは、やはりちがう。


今の子(僕らの時代もそうだったが)は、
古典に触れる機会など皆無にちがいない。
授業で西洋音楽ばかり取り上げずに、少しは邦楽もやったらどうだろうか。
ときには古典芸能に親しむのも、なかなかオツなものだと思うけどな。

ランキングに参加中。クリックして応援お願いします!

名前:
コメント:

※文字化け等の原因になりますので顔文字の投稿はお控えください。

コメント利用規約に同意の上コメント投稿を行ってください。

 

  • Xでシェアする
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

最新の画像もっと見る

最近の「アート・文化」カテゴリーもっと見る

最近の記事
バックナンバー
2024年
2023年
人気記事