酔いどれおやじの独り言

徒然草の現代版

酔いどれおやじの千三百八日目

2013-02-26 02:38:49 | Weblog
開きそうにもない戸を力まかせに引いた。すると、以外にもするりと開き私は勢いよく中へ転がり込んでしまった。「おい、相変わらずとドンくさい奴だな」「えっ」と起き上がり前を見てみるとなんと死んだはずの皆が要るではないか。「お帰りなさい、待っていました」「待ってたぞ」「待ってたよ、先生!」「よく戻られた」とそれぞれが声をかけてきたのである。懐かしい当時の姿のままで‥。「何をすっとんきょうな顔をしてるんだよ」「ハハハ」と笑われてしまった。「どうして皆いるんだ!」「待ってたんだよ、お前を」と吉田が言った。「そうです、待ちましたよ先生」と校長が言った。「皆、先生が戻ってこられないかと心配していました」「長かったですわ、先生」と梅野が言った。私はあれ以来ここには来ていなった。「すいません」「まま、いいでしょう、ささ、中へ」と校長が言うと皆に押されるように中へと導かれた。懐かしい職員室、当時のままである。「ささ、お座りください、今日はささやかですがお祝いの席をもうけました」「そうだよ、今日は思いっきり飲もうぜ」「お前の好きな濁酒を校長が用意してくれたんだぜ」と佐藤と吉田が言った。「あまり飲みすぎませんように‥」と梅野が言った。「おいおい、青木にだけの気遣いかい、お暑いこった」焼けちゃうな~」と二人がいうと「嫌ですよ、先生方‥」と梅野が顔を赤らめて保健室の方へと逃げていった。職員室へ青野が顔をだし「校長先生~、用意できたよ」「そうですか、今行きます。ささ、先生行きますよ、私達にはあまり時間がありません」「そうだ、いくぞ、青木」と佐藤が言うと「その前に梅野先生を迎えに行ってくれ」と吉田が言うと佐藤が「そうだった、そうだった」と言い首をすくめた。私はあまりの出来事に考える暇もなく、促されたまま梅野のいる保健室へと向かった。続く。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする