第二面の胴羽目 「法華経説話」 木嶋江運作 (縦 127㎝、横 227㎝、ケヤキの一枚板)
『法華経』譬喩品第三 三車火宅
右に火事に遭った建物 ―この世界を火宅となぞられている。火が龍のような動きをしている。
右下 退避のために待機する三車(牛、鹿、羊)
左下 火災に気づかず遊んでいる童子
左上 火災した家屋内で病で臥床した婦人
譬喩品第三:三界無安 猶如火宅 衆苦充満 . . . 本文を読む
第一面の胴羽目 「法華経説話」 金子光清作 (縦 127㎝、横 227㎝、ケヤキの一枚板)
左半分に、霊鷲山で説法をする釈迦と、それを取り巻く会衆。『法華経』序品第一「諸王剃髪」の場面
その下部には剃髪出家する王の姿
右半分に、仏塔供養の場面で、楽器を奏し、僧侶が供物を捧げる。『法華経』方便品第二「作楽供養」の場面
金子光清の銘 「東京住 金子光清 謹刻」
・模型彫刻(大客 . . . 本文を読む
東京葛飾区の柴又は、山田洋次監督、渥美清主演の「男はつらいよ」シリーズで知られている。
柴又の帝釈天は、正式には題経寺(日蓮宗)の帝釈堂に祀られている。
帝釈堂の内殿(別名 喜見城)の外周には10枚の素晴らしい胴羽目彫刻があり、彫刻ギャラリーとして公開されている。
帝釈堂は西を向き。
ギャラリー入口から入ってすぐの南面(内殿右面) 胴羽目は三枚
まわって内殿後面(東面、胴羽目四枚)から内殿 . . . 本文を読む
この銅像は、江戸住三大彫工流派の一つ石川流の本家五代目になる石川光明が製作に関わっている。皇居外苑北に建ち馬上の正成公は斜め右を向き、その方向は皇居を向く。
彫型は高村光雲(教授)が主任をつとめ、石川光明(教授)、山田鬼齋(教授)、後藤貞行(教員)らが参加している。
・石川光明について
嘉永五年(1852)八月十八日、江戸浅草松山町で出生。幼名は藤 . . . 本文を読む
4月29日に寄居山車の改修を記念して山車巡行、飾り置きが催されます。
部外者ですが、自分の予習も兼ねて 山車の紹介をします。
①午前9:30 各町から宗像神社前に山車集合
午前10:15 山車出発
②午前11:15 寄居駅南口到着
式典開始
③正午12:00 山車巡行
山車巡行順と明らかになっている彫工
④午後13:30 寄居駅南口到着
山車の飾り置き . . . 本文を読む
*2018年10月22日に投稿しましたが、その後の調査により大幅に改変し再投稿しました。今回は拝殿です。
拝殿は向拝部、身舎頭貫が後補で嶋村円哲の作(元禄12年、本殿と同時期)を推定します(後述)。
●拝殿写真
・拝殿平面図
拝殿は、奥の幣殿と一体化した凸型。
拝殿部は3x3間で、四隅と正面2ヵ所に「獅子」(青の五角形)の頭貫が付いています。
向拝部以外には、地紋彫はありません。
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*2018年10月22日に投稿しましたが、その後の調査により大幅に改変し再投稿しました。クローズな会(北関東宮彫研究会)の会報として作成したものですが、宮司様のご許可を得て、一部をこちらに投稿します。
彫工:嶋村円哲、藤田孫兵衛、元禄十二年(1699)
大前(おおさき)神社の本殿、拝殿は平成30年12月に国の重要文化財に指定されました。本殿は、地元の名主文書(柳幸一氏蔵、文献①)から、造営事 . . . 本文を読む
*こちらは、宇都宮市の屋台研究家 池田貞夫氏が季刊誌「しもつけの心」(vol.058、16-19頁、2020年9月発行)に投稿されたものを、池田氏のご了解を得て転用させていただきました。下野(栃木県)の山車・屋台の総論的なもので分かりやすいです。他にも、多くの屋台・山車、さらには天祭に使われる天棚が多数ありますが今回は取り上げていない点はご了承ください。
●全国に誇る栃木の絢爛豪華な山車・屋台
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利根川両岸の地域は、水運の他、中山道と日光例幣使街道といった主要な陸路があり栄えた場所である。その経済的優位性を背景にして妻沼聖天堂(熊谷市)を始めとする華麗な装飾彫刻をもった寺社建造物が多く存在し、沢山の彫工がこの周辺から輩出されている。また、屋台・山車の祭り文化が非常に多く存在し、主要なものを図に示す。
利根川流域の主要な屋台・山車 (国土地理院地図使用)
屋台・・●/ 山車・・■
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