ろくびー

山中清隆 作品日記
Kiyotaka Yamanaka

五つの橋と雲仙岳

2017-12-21 20:30:00 | 熊本

「五つの橋と雲仙岳」 透明水彩画 熊本 A2(594×420) 2017年作


2017年12月21日、今日からほの国百貨店「冬ガラスとピクチャー展」始まりました。

2016年の九州スケッチ旅行の作品を展示させていただいております。

今回、案内状に使っていただきました作品のご紹介です。


■「五つの橋と雲仙岳」

熊本県の天草諸島に架かる天草五橋(天草パールライン)と雲仙普賢岳を
高舞登山(たかぶとやま)から描いた作品です。

ここはとても見晴らしよく天草諸島の気持ちのいい風景が眺められる場所で、
11月の後半でとても寒かったのですが描かずにはいられませんでした。

1号橋(天門橋)はずっと右側にあって描き入れれなかったので、
ひときわ目立つ偉い坊さんの頭のような形をした小さな樋合島(ひあいじま)に架かる
また小さな樋合永浦橋(ひあいながうら)を描いて五つの橋になってもらっています。

ちなみに左からが5号橋で順に
松島橋、前島橋、仲ノ瀬橋、大矢野橋です。

天草五橋は島をまたいで五つも連続して橋があるので
実際に車で走ると突然ダイナミックな海の上になったり、
また島の中を走っていたりと変化に富んでいるものですから
まるで天狗にでもなって島をピョンピョンと飛び蹴って渡っているようでした。


絵を描いてみて
橋が何か思いをもっているとしたら
こんなふうじゃないだろうかと
ふと想像してみました。


天草五橋の中で特に仲良しの
前島橋が話しかけて
仲ノ瀬橋が答えています。

「今日もいい風が足の隙間を通ったね!」

 「ああそうだなー」

「今日の雲仙岳はご機嫌だったね。」

 「ああそうだな~」

「俺たち人気者だね」

 「ああそうだなー」

「車がひっきりなしに走っていくし
船だって僕たちの下を渡っていくし
人気者っていい気分だよな!」

 「そうだなー」


「僕たちが実は島と島の手をしっかりギュッと握って
一生離れられない大切な仲良しになってるって
知ってるのかな?」

 「どうだろうな~」

「ちょっとやそっとの嵐ぐらいじゃ離れないし
壊れるような関係じゃないことがうらやましいのかな~」

 「そうだな~」

「きっとそのことをあやかりたくて
だから僕たちの腕の上を車で走ったり、
船で下から覗いたりしてうらやましがってるんじゃないだろうか?」

 「そうかもな~」

「にっこり笑って
手を差し出して
握手するだけなんだけどなぁ~」


 「そうだな・・・・」




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