ろくびー

山中清隆 作品日記
Kiyotaka Yamanaka

インド・ジャイサルメールのホットバス

2008-08-31 22:49:53 | 透明水彩画インド
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「ちびっ子タイム」透明水彩画 4号F 2006年作
インド・ラジャスターン州、ジョードプル 

2006年インド・ラジャスターン州ジョードプルで仲良くなったHIDEさんと、ラジャスターン州ぐるっと回るツアーをいたしまして、最後の目的地、砂漠の町ジャイサルメールに行ったときのお話しです。

■HIDEさんのHPはこちらです。
■HIDEさんとジャイサルメールはこちらです。

ジャイサルメールは、ものすごく暑い町だと聞いていたので、ぐるっとツアーの終盤の10月初めごろに行くことにいたしました。
(アプローチはジャイプルからの夜行列車で、翌日の昼ごろジャイサルメール到着を利用いたしました。)

寝台列車で一夜を過ごし、夜が明けて車窓からの風景を眺めて見ると、世界が変わっていました。砂漠っぽい乾いた荒野のなだらかな丘が幾重にも続き、日本で見れない異国の世界がどんどん流れていて、なんとなく胸がドキドキしました。

ドキドキしてたら腸の調子も活発になり、トイレに行きたくなったので、列車に揺られながらトイレに向かいました。
トイレは和便みたいにしゃがみ式で、列車の外側を向くように座ります。座ると目の前には乳白の大きなアクリル製明かり窓がありまして(42型薄型テレビサイズ)、日中は明るく軽やかにトイレに集中出来るようになっています。

が、 「ダァタァン・ダァタァン、ダァタァン・ダァタァン、・・・・・・」

あるはずのアクリル製明かり窓が抜け落ちていて、跡形もありません。大音響と爽やかな風とともに、目の前にはおもいっきり荒野が流れています・・・・ダァタァン・ダァタァン・・・

ゆれた勢いで列車の外に飛び出しそうで(私が)、ちょっぴり危険でしたが、
気持ちいいです。最高です。人生最大の贅沢トイレだと思います。
酔いしれました。ゆっくり味わってしまいました。終わるのがイヤだ!とさえ思いました。

結局 「何を」 出し切ってしまい、後始末をして渋々トイレから出ることになりました。
未練タラタラでトイレのドアを開けて、通路に出たとたん!

「えっほ! えっほ! げっほ! げっほ!・・・・!!!」

列車の車内は砂煙で薄暗く、視界が5メーターぐらいになっていて、まるでインディージョーンズに出て来る砂漠の怪しい世界になっていました。げっほ・・・・!!

砂煙には味がありまして、思い出すのが小学生の頃の運動会のかけっこで、ころんで口に入った、ほろ苦い砂の味なんです。なんだか悲しい味だ~ げっほ!

砂嵐の中に列車が突入したもんですから、HIDEさんも皆さんも慌てて窓閉めたお陰で、なんとか呼吸出来るぐらいになりました。ふううぅぅぅ~

が、 「あっつぅ! 暑い! 熱い~! あっちぃー!!!」

一難去ってまた一難。
砂で真っ白になった座席を手で払いながら、インドのカルマ(業)をおもい知らされました。


つづく

※本題は次回になります。





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2 コメント

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尼崎死。様 (ろくびー)
2008-09-02 13:45:41
砂嵐の味は、運動場で転んで口に入った砂の味や香りとそっくりでした。 
マズイ味に加えて、転んだ記憶までよみがえるもんですから・・・・ほろ苦くなります。

色で表現したら・・・・・なんとなく、好きな女の子に、転んでカッコイイと見せれなかった悔しさとかも入りますから・・・・!
難しいな~。
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Unknown (尼崎死。)
2008-09-02 09:59:12
スティービー・ワンダーが交通事故で(元から盲目であったのに加えて)味覚、臭覚を失ってから作られた音楽は以前のそれとは変わった・・・という話を思い出しました。ろくびーさんは以前から楽しきくいしんぼう日記を多く書かれて我々を楽しませてくれましたが、絵描きとって「舌での味わい」って重要なのかもなあって思った。砂の味で思い出す過去の思い出。それってどんな色で表現されるのだろう。
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