ろくびー

山中清隆 作品日記
Kiyotaka Yamanaka

澄んだ瞳

2008-10-02 00:01:47 | 透明水彩画インド
Copyright2008 Kiyotaka Yamanaka.All Rights Reserved. 
「バックサイド」透明水彩画 4号F 2006年作
インド・ラジャスターン州、ジョードプル


この絵はメヘランガル城塞の裏側にある貯水池から描いた絵です。ここではオオトカゲとかタカのハンティングとかが見れましたし、崩れかけた城壁が万里の長城みたいに続いていて、この町の歴史の激しさに浸ることもできました。

この貯水池から少し町に戻って西側の丘の方へ抜けますと家がまばらになってきまして、そこにひっそりと空き地があって牛が10頭ほどのんびり休んでいました。

ジョードプルの町中で牛を描いていると、よく野次馬インド人に邪魔されたりします。牛を故意に追っ払ったり、 「オレの牛だから描きたかったら金払え!」 みたいな~ 感じです。

幸いこの空き地には今誰もいません。

「ラッキー♪」

さっそく牛さんを描き始めました。
誰にも邪魔されずに独り占め描きは最高です。

が、空き地の奥のお家から7歳ぐらいの男の子が一人走ってきました。
男の子はかなり貧しいお家の子でぼろぼろの服でしたが、興味心身の澄んだ瞳の持ち主です。

貧乏君: 「なにしてるの?」

牛描いてんねん!

貧乏君: 「見せて~」

どうぞ!

たいがいこの後、お金とか鉛筆とかねだられますが、めずらしく邪魔もせずねだりもしません。
そこに小学校の青色制服を着た太めの男の子が一人やってきました。

太め君: 「お金ちょうだい!」

・・・・・・(真面目に絵を描いている時はいつでも無視します。)。

そうとうしつこかったですが、彼は根負けしてくれました。
が、作戦変更!貧乏君の肩をもって・・・・

太め君: 「コイツ相当貧乏やからコイツに金やってくれ!」

ムムム・・・・

貧乏君: 「やめろよ~ いらないよ~」


どこまで澄んどんねんこの子!

照れてはにかんだ拒みがとても可愛らしかったです。



あんなふうに生きていけるって・・・・恐るべし♪






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