5月25日(月)
式年遷宮と式年造替について勉強しました。出雲大社は神様(大国主大神、おおくにぬしのみこと)が常住で本殿の修造の際には拝殿に移り、修造後にまた本殿に戻るそうで60年に一度(過去、60年でない年もあった)定期的に行い修造に伴い神様が移動されることを式年遷宮というそうです。伊勢神社の神様(天照大神、あまのおおてらすのみこと)は移動型で本殿を造り替える際には隣に新しく本殿をつくり移動するそうです。伊勢神社は20年に一度行われるそうです。春日大社は式年造替(ぞうたい)と言って本殿を造り替える際には一度、移殿に移動し本殿が造り替えられた後、また本殿に戻るそうです。
我が家は伏見大社のお稲荷さんを祀っていますが、お稲荷さんは稲荷山が神山で、このように自然を祀っている神社も多いそうです。慰安旅行で行った諏訪神社も山自体が神様で4本の御柱で神域を決めて本殿はなく拝殿のみの神社だそうです。最近は義父に代わって私が毎朝、水を替えたり月に2回はお神酒、米、榊を替える仕事と毎朝のお祈りをする習慣が身につきました。特に退職後は家内安全、交通安全、無病息災、子孫繁栄、事故や怪我などありませんようにが私の毎朝のお祈り、日課になりました。
2礼、2拍手、1礼は本殿にいる神様が拝殿に来て願い事を聞いていただくための合図というか呼び出すための行いだそうです。日頃、参拝している神社のことを今日はちょっと深く勉強しました。
5月18日(月)
壬生狂言を守る会の方々による実演を楽しみました。 今回は大原女(おはらめ)という狂言で京都の大原の里へ花見に来た金持ちの旦那と、その供が、大原女の老婆にほんろうされるユーモラスな話しである。 京都の東北に大原というところがあり、この地には独特の風習があり、頭に花などをのせて京都市内を売り歩く行商人の女性を大原女という。 ストーリーは以下のとおりです。
旦那が供をつれて花見に来て酒宴を開く。 そこへ三人の娘を連れた母親の大原女たちがやってくる。 母親は道端で立小便をするなど奔放な老婆である。 旦那は供に命じて娘たちと一緒に酒宴をしたいと母親に申し込ませる。 母親は一番に酒を飲ませろとやかましい。 盃を次々と廻した後、娘たちが踊りを踊ることになる。 旦那は気に入っていた2番目の娘を引っ張ろうとする。 これを知った母親が一旦、この娘を連れて帰り、他の娘が踊っている間に自分の衣装と娘の衣装を取り換えて戻ってくる。 それと知らない旦那は娘に変装した母親を引っ張り込み他の娘たちや供を帰らせる。 旦那は娘と思って顔をのぞきもむと実は不器用な母親だったので驚いて逃げていくというストーリー。 昔の話しですが結構、現代人の私達でも楽しめるストーリーでした。
5月11日(月)
利休が確立した茶道について勉強しました。 今までは接待する方も一緒に飲んだり食べたり踊ったりしていたそうですが、利休はもてなす側は一切何も飲み食いせずに一期一会の精神で一汁三菜とお茶とで接待に専念する作法を確立したそうで、今も尚、その精神が受け継がれて続いているそうです。 もてなす側は飲み食いしないのは日本の茶道だけの特徴だそうです。
4月27日(月)
午後4時30分から午後5時50分まで大阪大学名誉教授で能楽研究を専門とする天野文雄先生を講師として受講しました。正直、能は小学校か中学校で勉強のために見せてもらったことが一回あるくらいで詳しくは知りませんでした。
今回は源頼政の幽霊と旅の僧侶が出会って問答するもので二人の対話を説明つきでビデオを観ながら鑑賞しました。ストーリーは以下のとおりです。
旅の僧が京都から奈良に旅をする途中で宇治に着き、橋守りの老人と出会って問答するが、その老人が宇治川の源平合戦で敗北し平等院で自害した源頼政の幽霊(シテ)で、ちょうど旅の僧(ワキ)は、頼政が自害した命日に通りかかったという設定です。自害した場所は扇の芝として今も平等院に残されています。
頼政の幽霊は宇治と平等院を旅の僧に案内した後、源平合戦で敗北した話をし、争いがとるに足らないものであったことや、彼の人生が花も咲かない哀れなものだったと旅の僧に訴えるのです。“夢の浮世の中宿の”と地歌が歌われる意味は宇治が京都と奈良の間の中宿であったが、現世も前世と来世との中宿であり、はかないものだと人生の無常をシテ(頼政の幽霊)が歌うのです。頼政の幽霊は僧侶に回向(えこう、仏事法要を営んで死者を追善、供養すること)に対する感謝の気持ちを述べ平等院で僧侶に会えたことで成仏間違いなしと喜び消えていきます。
今の能は観世流で室町時代の観阿弥や世阿弥の流れを汲むものです。狂言は庶民もおもしろおかしく見れますが、能は意味が分からなければ眠たくなってしまいますが、このように解説付きで鑑賞すると心に届くものとなります。宇治や平等院の歴史を知ることにより今までだったら歴史も知らずにただ観光をしていただけの宇治と平等院をもっと深く味わうことができるのだと思いました。
興味ある方は下のサイトで能、頼政の解説を見てください。
http://www.hakusho-kai.net/welcome/programs/yorimasa.html