小日向白朗学会 HP準備室BLOG

小日向白朗氏の功績が、未だ歴史上隠されている”真の事実”を広く知ってもらう為の小日向白朗学会公式HP開設準備室 情報など

国葬雑感

2022-09-28 | 白朗と私 会員思うままに・・・
 70年間君臨したエリザベス女王の国葬がイギリスで行われた。日を置かずして日本では安倍晋三氏の国葬が昨日行われた。このお二方の死に限らず人の死は残された人にとっては一つの区切りになるものだと思う。私もここ10年あまりの間に親族、友人、あるいは尊敬する知人を含めて周囲で8人亡くなっている。私自身が死の適齢期に近づいていることの反映でもあるが、これはやや多すぎるのではないかと思っている。小中高からの親友S氏、高校からの親友H氏、仕事で知り合った友人(呑み友だち)A氏、義理の母に妻、それに姉、加えて数多くの著書を残した大物ノンフィクションライターO氏、それにコツコツと一つのテーマを追い続けて他が見つけ出すことのできなかった近現代史のある証拠を見つけ書物に表したK氏…の8人だ。残念ながらエリザベス女王も安倍氏も私の近しい人物ではないので含まれてはいない。
 そういう訳でこの二つの国葬については「他人事」で済ましてしまうのが一番順当なことなのだろう。せいぜい「雑感」くらいのものというべきか。
 エリザベス女王が亡くなったことで、Her Majesty(㊟) が消失した。すでに、His Majestyがスタートしているのだと思う。Her Majestyはもちろんビクトリア女王のときにも頻出していた必需ワードであるが、とりあえずは70年間君臨し続けたエリザベスそのものといってよいだろう。「法の支配」といった都合の良いキーワードをベースに50数か国にも及んでいるコモンウェルス、英連邦の淵源そのものといってもよい。一方、安倍晋三氏はどうだろう。自民党の大物議員である村上誠一郎氏が安倍氏について「財政、金融、外交をぼろぼろにし、官僚機構まで壊した。国賊だ」 (9月23日時事通信社)と“評価”していたが、簡潔にして要領を得た的確な評価だと感心したものである。その意味では“国葬”に値する大人物なのかもしれないと思ったりもした次第だ。私にはよくわからないが、少なくとも自由民主党の中では超大物だったのであろうか。
 まあその程度のことしかわからないが、希望的観測を含めて感想を言うとすれば、エリザベスの国葬は植民地搾取を嚆矢として隆盛を謳歌した新自由主義の終焉を期待させるものであり、安倍氏の国葬は自由民主党自体の生前葬の様相を呈している、といったことであろうか。少なくとも“安倍政治”の終焉ではある。いわば“血の絆”とも言える文鮮明=岸=安倍の構図を慮ると統一教会と自民党の蜜月の行方も怪しくなってきたか。週刊現代では「岸田政権もうガタガタ」だって。ところで、ビジュアル的にいうと、エリザベスの国葬でやたらと違和感を際立させていた「軍服」、植民地支配の象徴とも見える景色をノブレスオブリージュと持ち上げていた論評もちらほら。能天気なことである。(文責:吉田)
㊟ Her Majestyってこんな風にも使うのです。ウィキペディアから「日英修好通商条約(Treaty of peace, friendship and commerce, between Her Majesty and His Majesty the Tycoon of Japan)、日本時間1858年8月26日(安政5年7月18日)イギリス代表のエルギン伯爵ジェイムズ・ブルースと江戸幕府の間に調印された日英両国の通商に関する不平等条約。 」つまり、当事者は「国家」ではなくてクィーンなのです。

お勧め「統一教会について・・・」など⇒「小日向白朗学会のホームページ

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

戦争プロパガンダ・・・美談というより悲しいお話…90年前のことでした。

2022-07-11 | 白朗と私 会員思うままに・・・
 ウクライナ紛争プロパガンダもそろそろ一巡してきた時期かもしれない。ポロポロっと真実に近い情報が散見されつつつあるようだ。デイリー新潮がこんなタイトルの記事をリリースするようにもなっている。⇒「財政破綻、人口減少だけではない 破綻国家となりつつあるウクライナの窮状」(7月12日)。ゼレンスキーさんも英米中心の欧米が本当にどこまでやってくれるのか疑心暗鬼になってきているのかもしれない。頼みのジョンソンさんも辞めちゃうし・・・・。バイデンさん、けっこう口だけか?・・・なんて思っているのかも。という間に中ロサイドがインド、アフリカ、その他周辺諸国を巻き込んでどちらがマジョリティーかわからなくなってきちゃったのではないか‥。サンクション効果って、要はきつ――い両刃の刃だったのかもしれない。EUも全く一丸ではないし…。プロパガンダって、実はそんなものなのだろう。遠からず真実が露呈する。日本も昭和20年8月には露呈してしまった。
「爆弾三勇士」って第一次上海事変中、昭和7年2月22日に蔡廷鍇率いる国民革命軍19路軍の敵陣を突破するために、独立工兵第18大隊(久留米)の江下武二、北川丞、作江伊之助の3名が爆弾を抱いて突っ込んて爆死したという話のようである。突破口を開いた3人の勇士、英雄とされる。肉弾三勇士とも言われる。
 この「爆弾三勇士」と命名したのはあの荒木貞夫(陸軍大臣)といわれ、各紙も美談として報道した。映画になったり、歌にもなったり、かなりの弔慰金も集まったという。日本中を挙げて大宣伝され、軍国熱は上がりっぱなし・・・・というそんな時代の空気であったようだ。・・・・けれど、事実はただただ悲しいお話のようである。「死」を美化するということがどんな結果に結びついていくのか。常に冷徹な目を持って見つめていた白朗の目には、もしこれを知っていたとしたら、どんなふうに映っていただろうか。(文責:吉田)






コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

「大野芳文庫」を少しずつ構築へ

2022-06-27 | 白朗と私 会員思うままに・・・
 大野芳氏が亡くなられて1か月と20日余りが過ぎてしまった。後を託された高橋氏のご意向もあって、小日向白朗学会が諸資料をお預かりして、研究者の意向があれば公開していくという「大野芳文庫」を構築することになった。言葉で言ってしまうと簡単だが、長い取材、執筆、研究生活の裏付けとなっている諸資料は膨大である。それは「量」としてよりも「質」として膨大であると感じる。
 1年ほど前になるだろうか。大野芳氏より白朗学会にカセットテープが2枚贈呈された。埃がこびりついている古いものであった。私は業者に頼んでCD化してもらった。これは若き(たぶん30代頃の)大野芳氏が小平市の白朗宅を訪れてお話をしていたのを録音したものである。二人だけのお話なら、それはそれで極めてクリアなものになったと思うが、そのテープには5人の声が入っていた。小日向白朗本人、芳子夫人、大野芳氏、そしてI.Rこと石井麟氏、もうひとりたぶん生前の白朗と密接に交流していたF.M氏と思われるが極めて紳士風の方の声が入っていた。ただ、白朗がみなを接待しているという感じで、みなお酒がだいぶ入っているものであったと推察された。なので話があちこちへ飛びに飛んでしまい、ロジックとしては一本に立てにくいものであった。
 しかし、白朗の本音が時折飛び込んできたような気がする。朝鮮戦争の時のお話になるとやや神がかっている感じもあるが、それなりに「白朗という方法論」をうかがわせるものでもあると感じた。自民党の大物政治家や経済人、暴力団など名前が次々と出てきた。
 白朗という方法を追求すること、そしてその取材者でもあった大野芳氏の取材の足跡をたどってみること・・・・近現代史を見透すには意外と近道かもしれない。(文責:吉田)・・・写真は2022年6月末日で閉鎖されてしまった府中市の大野芳オフィスが入居していた建物。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

日本は戦争に参加しつつあるのでは・・・・ある杞憂?

2022-06-08 | 白朗と私 会員思うままに・・・
「岸田文雄首相は、6月下旬にスペインで予定されている北大西洋条約機構の首脳会談に出席することを計画しており、これにより彼は西側同盟の集会に参加する最初の日本の指導者となる。 」(共同通信2022.6.4から)
 ロシアのウクライナ侵攻は国際法に違反している、という岸田さん。日本(他の欧米数国と同じだが…)が戦時国際法に違反しているということには全く気が付いていないらしい(中立国は直接、間接を問わず交戦当事国に援助を行わない義務を負う)。こんな行動が怖い。知らず知らずのうちに巻き込まれていく、…。実はそうではなく、一部のパワーの確信的な行動であるのだろう。欧米が主導する“偽核戦争”へ積極的に参画していくという岸田さんのアクション声明に他ならない。1992年ソ連邦崩壊をきっかけに一部の欧州米国首脳・富裕層に憑りついた世界制覇妄想(ウォルフォウイッツドクトリンetc.)に引きずられているのではないか、と心配してしまうな。岸田さんは、いや日本は中ロ相手に戦争を始める覚悟でもできているのだろうか。そんな憂いは「杞憂」かな。白朗だったらどうでるか。おそらく国内保守のなかから憂国の士をつのり、“無戦プロジェクト”をはじめるかもしれないなあ。(文責:吉田)
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

戦争雑念

2022-04-25 | 白朗と私 会員思うままに・・・
日本が平和な国で、新聞テレビなどで知りたいことの真実を報道してくれているし、自公政権に任せておけばこの幸せは永遠に続くのだ! などということを私は、あなたは、本当に思っているのでしょうか。明らかなのは、明らかに住みにくい世界を志向し続けている強大なパワーがあるということではないでしょうか。
21世紀に入ってすでに22年になる。戦争の世紀といわれた20世紀の呪いからそろそろ解放されてもよいころだ。けれども、そんな一般庶民の幻想も文字通り夢物語に過ぎないことが証明されてしまっている。歴史を刻む人の足跡には常に戦争が、つまり、大規模な殺し合いが付きまとっている。ギリシアより昔から人の知性は常に磨きをかけ続けてきているはずなのに、知性は人の命なんて歯牙にもかけないのだろうか。知性と同居しづけている戦争(人殺し)の現実は私を果てしない絶望へと導いていくしかないのだろうか。もうどうでもいい!!! と独り言ちて、酒池肉林の快楽を求めて至高の堕夢に耽るしかないのかもしれない。この世はその程度のものかと・・・。ナポレオン戦争でフランスの捕虜となったクラウゼヴィッツのいうように「戦争とは、他の手段をもってする政治の延長である。」としたら、絶望の淵源は「政治」ということになる。政治は人を幸せにするための方法論ではないのか、などと甘いことを言ってはいられない。常日頃の私の口癖「政治家などは唾棄すべき汚らわしいものだ」というアモラルな物言いもあながち戯言ではないのかもしれない。つまりはアナーキズムへの誘惑を断ち切れない、というのが私の心境なのである。
そんな気持ちで「最近の戦争って…」といったことを書き連ねてみる。はっきりしているのは、戦争は人々の生血を吸い込んだ歴史の因縁の撚り糸を少しずつ少しずつ解きほぐすことでしか、その実相をあらわにはしないのである。日本を含む西側の主要メディアはほぼすべてその地道な作業を怠っているため今回のロシアによるウクライナ侵攻作戦のイロハのイも把握してはいない。スタートからして大きくバイアスのかかった駄文、駄映像を80日以上も垂れ流し続けている。誰がバイアスをかけているか?…それこそメディアが調査報道すべき本質ではないか。
いろいろな紛争内戦テロ暗殺等々が走馬灯のようにテレビ画面を通り過ぎている。シリア、アフガン、ミャンマー、ガザ・・・ああいやだ…と思っていたら、ウクライナ。それほどまでに第三次世界大戦を起こすことに執着しているある集団がいるということだ。今現在第三次世界大戦中だ、という人もいる。そして最終的な世界制覇の野望に取り憑かれた一群の巨大パワーが、歴史の怨念を叩き返す力もなく核を背景に死のゲームにのめり込んでいくしかない、そんなパワーとは、いったい何なのか? グローバリズムという名の怪物たちなのか。欧米凋落の始まりがアングロサクソン人種をして焦慮に追いやっているのか。ディアスポラを武器に地球規模で金融を支配してきていた方法論がここへきて多極化へシフトしてきたために凋落の淵に追いやられているのか。あるいはまた、バチカンや英国国教会等々がロシア正教に宗教戦争を仕掛けているのか。・・・・そこでだけれど・・・ナショナリズムという名の懐かしい香り(諦念)が私の故郷を思い出させてくれるのである。一種、麻薬のようなものだ。「薬(ヤク)をくれ―――」

 しかし、白朗は最後まであきらめることはなかった。そんな姿勢をやはり評価して、少しでも戦争を避けるための努力を続けていかかないとダメ、ということだ。この小さな私の足元から。私に何ができるかって? もちろん何もできやしない。しかし、一人一人が自分を変えないと、「政治家」という輩たちが何をしでかすかわからない、というのが今なのだ。(文責:吉田)
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

最近の戦争って、、、3

2022-03-30 | 白朗と私 会員思うままに・・・
ウクライナは近く落ち着くだろうとは思っているけれど、それにしてもメディアというか、マスコミというか、ジャーナリズムというか、ネツトメディアというか、当事国ではない日本のメディアの発信する情報がここまで劣化しているかと思うと、ちょっとげんなりしてくる。ここまでくると、意図的としか考えられないが、洞察力の欠如にはひどいものがあると思う。おかしいと思わないのだろうか。どこかのスポンサーが大金はたいてばらまき、どこかの大国の意向に合わせて同じことを言わせているとしか思えないありさまだ。・・・・アゾフ大隊というナチス張りの準軍隊?があるというくらいは報道しているが、彼らが何をしているのか全く報道していないで、隊長らしき人物の聞いていられないようなコメントを報道したりしている。ちょっとネット検索すれば彼らが何をしているのかはわかりそうなものだけれど。2014年のオデッサの虐殺でも大活躍したウクライナ“一般民衆”の活躍ぶりとか、ここ8年ほどのウクライナの動き位チェックしてみてください、というところだ。2021年11月ころからバイデンさんが具体的に行動を起こしていたようだけれど、その意を受けたか受けないか、ゼレンスキーさんもウクライナ保安庁(SBU)とナチス張りの準軍隊集団を使用して「民族浄化」の名のもとに親ロシア派の徹底的な粛清(虐殺ということか?)を準備して東部侵攻(国内なので侵攻は言わないか?)に着手する直前のことだったらしい。何がって、ロシアによるウクライナ侵攻が。それが2022年2月24日のことだったのではないだろうか。
 何でこんなにまでして戦争したがっているのか。・・・・1992年2月(ソ連邦崩壊のちょい後)アメリカ国防総省でウォルフォウィッツドクトリンという秘密文書?を作成している。秘密といってもニューヨークタイムズあたりで詳細を報道しているので一般に知られていることでもある。わかりやすく言えば「世界制覇計画」のようなものらしい。1992年3月8日のニューヨークタイムズでこんな文面が見られる。「その機密文書は、その地位が建設的な行動と十分な軍事力によって永続することができる1つの超大国によって支配された世界のためのケースを作り、どの様な国あるいは国のグループもアメリカの優位性に挑戦することを抑止する。」だとか、「世界秩序は、最終的に米国に支えられているという認識」だとか、「我々は国家主義ロシアでの民族主義者の反発や、ウクライナ、ベラルーシ、そしておそらく他の新たに独立した共和国をロシアに再び組み込むための取り組みから生じる、欧州の安定へのリスクを考慮するのを止めてはいけない」などなど。つまり、いってみれば、今回のウクライナ侵攻作戦はソ連邦崩壊のころから、一大国の果てしない野望というか「世界制覇妄想」の病魔に深く冒された“国家指針”に見られるように、すでに始まっていたと言えるのではないだろうか。(文責:吉田)
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

最近の戦争って、、、2

2022-03-24 | 白朗と私 会員思うままに・・・
 「ロシアと対立するウクライナのポロシェンコ政権も腐敗対策に躍起になっている。捜査当局は3月25日、国家非常事態局の局長と副局長を政府調達を巡る収賄の疑いで電撃的に逮捕した。政府の会合に出席していた2人が拘束される現場はテレビで実況中継され、汚職対策の進展を内外にアピールした。昨年2月の政変で腐敗したヤヌコビッチ政権が崩壊した後、現政権はクリーンな西欧型国家への変革を掲げて発足した経緯がある。」(2015.4.15日経新聞デジタル版)・・・・古ーーい日本経済新聞の記事の一節である。今から7年も前の記事だ。ヤヌコヴィッチを追い出してあとの親欧米のポロシェンコ政権当時のことである。その後も腐敗はなくなるどころかゼレンスキーは手も足も出なかったようだ。なぜだって。それは「既得権」という奴だろう。新興財閥だけでなく甘い汁を吸い続ける勢力が肥大化してきていたということだろう。加えてオバマ=バイデン=ヌーランド(戦争屋3兄弟?)体制のアメリカの圧力には目を見張るものがあったことも伝えられている。憲法まで変えちゃったみたいだ(・・・2019年2月7日に、ウクライナ憲法116条に「NATOとEUに加盟する努力目標を実施する義務がウクライナ首相にある」という趣旨の条文が追加された・・・)。つくづくアメリカの圧力ってすごいなあ、と思う。CIA大活躍のことだろう。けれども何かと思い通りにはいかないウクライナなのだ。そうこうして時とともに「緊張」は育まれ続けてきていた。
 そんなこんなで腐敗天国ウクライナが浮上してくる。差別や憎悪の増長とともに、なぜか主要メディアや国際社会がスルーしている2014年5月のオデッサの虐殺など印象的だが、そのころから南部(クリミア)や東部(ドンバス)でのドンパチはやむ気配がないという状況下で、ことし2022年2月24日ロシアが東部に侵攻したという。2021年終わりころからだろうか、特にバイデンさんの言動が勢いづいて、挑発に挑発を連発していた。2月に入った頃「ロシアは2月16日に侵攻する」、と断言までしていたことが記憶にある。アメリカ大使館スタッフ全員を退去させてしまいゼレンキスーを慌てさせてしまったということもあった。バイデンにとっては「ロシアが侵攻してくれなければ困る」ということを証明しているともいえる。そんな思惑は一応うまくいったようには見えているが、果たしてそうだろうか。
 マスコミのおかげもあって、おそらく世界の人々の多くは「ウクライナはかわいそうな被害者でロシアは悪辣な悪者」というイメージが定着しているようにも見える。昨日は日本の国会議員を前にしてオンラインではあるが「演説」までしているゼレンスキーさん、ご苦労様なことであるが、ここまでして「ロシアをやっつける戦争をしてくれ、できなければ飛行禁止区域を作るなどで手伝ってくれ」、「我々がもっと有利に戦争できるように応援してくれ」―――と叫んでいるとも聞こえる。「戦争」萬歳という訳だ。どこかで聞いた覚えはないだろうか。いつの日か耳にしたことがあるあの戦争謳歌の掛け声だ。それこそが自らは手を汚さないことを公言しているバイデンさんの望むところであろう。
 重複してしまうが、果たしてそうだろうか?。マスコミは歯牙にもかけないが、ロシアが言っている生物化学兵器のアメリカによるウクライナでの開発は本当にないのか。この点については、ヌーランドさん自身が開発施設の存在を認めてしまっているのだが(㊟)、そんなことを報じるマスコミは見られない。意図して真実から目を背けマスコミやネットでのマジョリティー言説を信じるととんでもないしっぺ返しを食らうことになるのではないかと思う。真実は意外なところにあるものだ。
 この間親しい友人とこんな会話を交わした「要は国と国の喧嘩でしょ。どっちがいいとか悪いっていうことじゃないよね」「喧嘩両成敗だよね」・・・すくなくとも、素直に見ると、マスコミの報道が大きく偏ってきていることがひしひしと伝わってきてしまう。やはり時間が解決するしかないのだろうか。はやく「話し合い」で停戦してほしいと思う。人命を大切にしなければ、と思う。白朗は毛さんにも蔣さんにも信頼されていたが、ゼレンスキーさんにもプーチンさんにも信頼されているような方はいないものなのだろうか。いや、バイデンさんとプーチンさんか・・・・(文責:吉田)
㊟・・・「ヌーランド次官は議会上院外交委員会の公聴会で、ウクライナが生物兵器を保持しているかとの質問に対し、「ウクライナには生物学研究施設があり、ロシア軍が掌握しようと試みるのではないかと深く懸念している」と語った。」(AFP BB NEWS 2022.3.9.22:09発信ワシントンD.C.)
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

最近の戦争って・・・

2022-03-18 | 白朗と私 会員思うままに・・・
 2月24日にロシア軍がウクライナ東部に「侵攻」したという。今日は3月18日だから23日目になる。結構長い時間の流れだ。この「侵攻」については連日テレビで流されているし、ネットでもいろいろと情報が乱舞しているし、情報過多の様相を呈して、いつものように実際何がどうなっているのかといった実相が逆に影をひそめてしまってきている恐れがあるのかなと危惧してしまうくらいだ。あえて言うことはないものの、2014年に始まっている事実上の「ウクライナとロシアとの紛争」の延長線上にある「侵攻」であり、2014年から当時は大統領ではなかったバイデンさん一党が何を仕掛け続けてきたかをちょこっと振り返ると、あの2月16日以前に極端に扇動していたバイデンさんの言動もよーく見えてきたりする。いままでの7年間以上に及ぶ東部での紛争だけでもPMCや諜報機関、失業対策での民兵雇用政策、それに各種兵器の提供等でいろいろな分野で潤ってきてはいたはずだ。でもここで一発大きく儲けようというインセンティブと選挙対策がマッチングして「侵攻」演出に至ったというシナリオかもしれない。実際、見えないジェノサイドが進行していたのかもしれない。バイデンさん一党の思惑はほぼ成功しているといえるのかな。ハンターさんを含むバイデンファミリー疑惑の火消しにもなっているし、加えて民間軍事会社にビッグビジネスチャンスの提供も実現している。もちろん、巨大な資本である産軍複合体には大きく貢献しているのだからせめて「選挙協力」くらいはしていただきたいと考えるのも無理はない。そうそう、「戦争」と言えば金融の動きが必須事項だ。金相場で儲けた人も結構いるだろうけれど、あらゆる金融商品が連動している。例の大きな金融筋がどう動いているのか、本筋の動きをぜひとも専門の方には御講義願いたいものである。・・・・・でもやはり心が痛む。アジアの平和を追求し続けた白朗を偲ぶときに、ロシアとウクライナのほぼ同じ民族の方々が敵味方に分かれて、しかも破格の報酬を出して外人部隊の応援まで取り付け戦っているのを見るのは悲しい限りだ。ジャベリンを一発発射するたびにいくらかかっているのか、ちょっと計算でもしてほしい。そのお金を別なところへ回すのもありなのではないだろうか。(文責:吉田)
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

アジアのために米国に直言・・・富士ジャーナル7.'71の22Pから

2022-01-27 | 白朗と私 会員思うままに・・・
やれ台湾だ!、やれウクライナだ!・・・・北朝鮮だ!・・・そういえば、インド軍事大国化も言われている、どこぞの大統領も何かやりたくてうずうずしている雰囲気というか感じが見え見えですし、どこの国の人でも人はきな臭いにおいがお好きなのかもしれない。
ところで、1971年7月号の富士ジャーナル誌が手元にある。今は残念ながら出ていない雑誌だ。この20~21ぺー氏に大きな見出しが出ている。「台湾解決でアメリカに招かれた元馬賊王」とある。そして、その22ページには小見出しで「アジアのために米国に直言」とあり、本文にこんなくだりがある。「・・・何のために僕を呼ぼうとしているのか・・・・例のニクソンドクトリンに関連して僕の意見を聞きたいんだ・・・」とあり、白朗はなぜ招聘されたのかを了解している。ニクソンの思惑を実現するためには一番難しいのは「台湾」という訳だ。本誌(富士ジャーナル編集者)は、「ニクソンが、それを実行するにしても、反対する勢力、例えば台湾政府などがありますが…」と語りかけている。白朗は「・・・・日本のなかにも相当有力な団体が、それを喜ばないだろうはっきり言うと反対するだろう、といったわけだが、それは誰ですか。というので、あなた方も御存知の台湾ロビーと称する、岸、賀屋、佐藤といった自民党の主流派だ、というと、向こうもさるもので、その反対の理由は何ですか。という。・・・」と続けている。そして、台湾ロビーについて具体的に説明に入っている。同誌の編集者は次の小見出しに「台湾ロビーは亡国奴だ」と。これは尖閣につながる話であるわけだが、詳しくは本誌を見ていただきたいものである。(文責:吉田)
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

アジアの平和一考

2022-01-21 | 白朗と私 会員思うままに・・・
米国は、台湾海峡の両側のすべての中国人が、中国はただ一つであり、台湾は中国の一部分であると主張していることを認識している。米国政府は、この立場に異論をとなえない。米国政府は、中国人自らによる台湾問題の平和的解決についての米国政府の関心を再確認する。かかる展望を念頭におき、米国政府は、台湾から全ての米国軍隊と軍事施設を撤退ないし撤去するという最終目標を確認する。当面、米国政府は、この地域の緊張が緩和するにしたがい、台湾の米国軍隊と軍事施設を漸進的に減少させるであろう。(1972.2.28上海コミュニケから抜粋)
今から50年前だが、その前年7月と10月にはキッシンジャーと周恩来は何度も会談を積み重ねて平和への試行錯誤を、というか、平和のために米中が共同で何を言うべきかを熟考してきたといわれている。そして、平和、特にアジアの平和について心を砕いた形跡がある。アジアの平和とは、台湾だけではない、朝鮮半島の問題や、当時はアメリカをして泥沼に陥らせてもいたインドシナ(ベトナム、ラオス、カンボジア)の問題、そしてインド・パキスタン等々である。そうそうソ連(当時)、そして日本の再軍備の動き等もあったようだ。なぜ、中国とアメリカの巨頭二人が片寄せあうというか、共に並んで平和を模索するようなことができたのか、なぜそんな場面を実現することができたのか。・・・・1970年7月白朗のもとにアメリカから招聘のオファーが入ったことは白朗ファンの方であれば熟知のこと(エアメールコピー参照)。白朗は疑い深いところがあって一応は断っている。けれども執拗なオファーであったことと各種便宜(渡米手段など)を図ってのこともあったようで9月にはアメリカへわたっている。そして、翌年にキッシンジャー・周恩来会談が実現したのである。これでは「なぜ」の答えにはなってはいないが、今のところそれ以上は言わないほうが良いだろう。
 前述の上海コミュニケからあと1か月で50年の時間が過ぎようとしている。そんな時に我が国の前、いや、元首相が「台湾有事は日本の有事」などとあるフォーラムで発言されていたようだ。そういえば、秘密裏に事を運んではいたもののアメリカ内部などではキッシンジャー・周恩来会談自体をつぶしにかかろうとする圧力は相当なものであったらしい。50年経過してもアジアの平和は担保されていないのは残念な限りであるが、世の中そんなものなのだろう。白朗は「まだ、いまだにそんなこと言っているのかね…」とでも言われるだろうか。
しかし、キッシンジャーの真意はどこにあったのか。安易に結論付けると危険だ。98歳で今もなお元気なキッシンジャーについてこんな文書も公開されている。「When Kissinger learned that Tanaka was to travel to China to establish diplomatic ties, he lividly reacted, "Of all the treacherous sons of bitches, the Japs take the cake."」外交とはやはり一筋縄ではいかない、奇っ怪なものなのだろう。(文責:吉田)
【キッシンジャー補佐官の訪米要請書簡】
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする