小日向白朗学会 HP準備室BLOG

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上海コミュニケ  1972.2.28から

2023-06-22 | 小日向白朗学会 情報
 上海コミュニケ~
『・・・・台湾問題は中国と合衆国のあいだの関係正常化を妨げている決定的な問題であること。中華人民共和国政府が中国の唯一、正当な政府であること。台湾はすでにずつと以前に母国に返還されている中国の一省であること。台湾の開放は中国の内政問題であって、他のいかなる国にも干渉する権利はないこと。そして、すべての米軍及び米軍事施設台湾から撤去されなければならないこと。中国政府は、「一つの台湾」「一つの中国、二つの政府」「台湾独立」などを創り出すことを目的としたり「台湾の地位は未定である」と主張したりするいかなる活動にも断固反対する。・・・・・・合衆国側は次のように宣言した。合衆国は、台湾海峡の両側のすべての中国人が、中国はただ一つであり、台湾は中国の一部であると主張していることを認識する。合衆国政府はその立場に異議を申し立てない。合衆国政府は、中国人自身による台湾問題の平和的解決に関心を持っていることをかさねて強調する。この展望を前提として、合衆国政府は、すべての米軍および米軍事施設を台湾から撤去するという最終目標を確認する。その間に、合衆国政府は、この地域における緊張が減少するにしたがって、台湾における米軍および米軍事施設を漸減させるであろう。・・・・・』(「周恩来 キッシンジャー 機密会談録」 毛里和子・増田弘監訳、岩波書店版より)

 アントニー・ジョン・ブリンケン国務長官は中国を訪問、秦剛外相、王毅共産党政治局員、習近平氏と会談した後、ロンドンに飛んでウクライナ復興会議に参加したらしい。たいした活動振りである。メディアではポジティブ、ネガティブ含めて好き勝手な評論を付けているらしいけれど、まず、会いに行ったことはよいことだし、まあ、そうしなければならないアメリカの裏事情があったにしても、高く評価すべきではないだろうか。(かといって、思うように中国が動いてくれるわけはないが…)
 習氏との会談後、NHKのネットニュースなどでは報道されているようだけれど、「one china policy」を明言していることも事実だ。one china principleとの違いは非常に大きい、この違いを認識しないメディアが多すぎるなどと得意顔で評論する外交専門筋も多いように見受けるけれど、「one china」という部分が大切なのではないだろうか。「原則」か「政策」かなどという言葉はまあ、とりあえずは脇に置いてもいいのではないだろうか。・・・てなことで、時は50年前に戻ったのだ。正確には51年4か月かな? キッシンジャーが国内政敵やCIAなどに内緒にしながら若干のNSCメンバーらとともにどうにか米中国交正常化にこぎつけてからすでにそんな長い時間が過ぎている。当時は我らが白朗が大いにキッシンジャーさんにエールを送ったものであった。
(文責:吉田)
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