福島原発の汚染水は廃炉の入口にも到達できない最悪の状態に陥っている。原子
炉建屋の何処かを損傷しているため、地下水が流れ込み溶け出した核燃料に汚染
され、再び建屋から出て海の方に流出していることが確認された。その量は推定で
300トン/日(一般的には400トンとの報道がある)とされているが、推定であること、東
電発表の数値だから当てずっぽうだから本当のことは誰にも分からない。こうした数
値で目くらまし、されてしまうのは300トンという汚染水が具体的にどの位のものなのか
丁寧に説明がなされないからで、分かり易くしてしまうと問題が更に大きくなるから、
意図的に分かり難い説明に心掛けているようだ。どうもドラム缶で1500本くらいになる
ようだ。地下水が建屋に入る手前なら汚染していないから、それは組み上げて海に流
出する案が出され、IAEAもこれにお墨付きを与えた。しかし、今日に至るまで、東電
の補償経過、度重なる不誠実な対応で肝心の地元との信頼関係を失ってしまった結
果、汚染されていないとは言え、これ以上のダメージを回避すべきと漁業関係者は反
対を表明した。
海に流れ出ては大問題になるから、海辺近くの土中に流出防止の壁を作ったが、そ
うこうしている内この壁を越えてしまう恐れが出てきた。
汚染水を溜めていた地下タンクは水漏れを起こし、急きょ地上タンクに移し替えれば、
以前から疑惑を否定し続けていた地上タンクでも水漏れが発覚。
子供が水遊びをしている姿とよく似ている。水をあちらの容器、こちらの容器に移し替
えて遊ぶあの姿だ。
汚染水は毎日、毎日、組み上げて原発敷地内の保管タンクで大切に溜め続けなけれ
ばならない。そして、はっきりしていることは、このままの状態が続けば敷地内に保管す
る場所はなくなり、何処か別の東電所有地に移動させなければならなくなる。
そうなれば、移動中に事故など起こせば、新たな核汚染を起こす可能性は否定できな
い。流石にこの問題を放置したままにできず原子力規制委員会は国際原子力事象評
価尺度(INES)で評価すればレベル1としていたものをレベル3に変更することにした。
自己当初の評価の時もレベル5だの6だのと騒ぎ、7に落ち着いたら、7は酷過ぎる云々
・・・でも、あれから2.5年以上経った今でも、これからも汚染水と闘い続けなければなら
ない状況からすれば、最初のレベル7と今回のレベル3を加えて
東京電力福島原発の国際原子力事象評価尺度はレベル10ではないか。
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