屋外作業
旧正月前から気温が上がり昼間は零度までなる
深夜でもマイナス16度前後
室内温度もスチーム暖房だけで+26度をキープする
さぞモンゴル人には暑くて敵わない温度だろう
虫には酷な寒さだがモンゴル人には啓蟄である
集合住宅団地内に点在するバスケットーコートが
賑やかしくなった(爺さんには煩いだけ)
何処もかしこもバンバンと不規則な音と
埃を巻き上げるさま餓鬼の奇声が
土らしく成ってきた
空気も風景も変化が見て取れる
凍結していた土が土らしく成ってきた
凍結した土は賞味期限が切れた商品のように
ふやけ水分が膨張し土饅頭のように膨らむ
水分が蒸発すると空気が抜けたように萎れ
土になる
それを容赦なく車が走り去り埃を巻き上げる
化学の実験を見ているようで面白い
ダウンが暑い
ダウンの下に着こんでいたカシミアセーターを脱ぐ
下着とYシャツにダウンジャケットの伊達たちで
散歩に出かける
速足で歩くとダウンから神妙な匂いが漂いだす
疲れて一休みと店内に入ると室温で臭う
爺さんの加齢らしき臭いが
自分でも気が付くほどである
そういや着たきり雀だから
汗が汗をダウンが吸い込んでいたのか
暖かくなると人気のない道を歩くか
これが極寒地の風物詩なり