回遊魚

主に政治ブログを回遊し、簡単に紹介していきます。基本コンセプトは「護憲」です(^^

日本国憲法第59条 民意について

2008-01-16 17:04:35 | Weblog
 わたしが東京に旅発った11日、衆議院本会議で「新テロ特措法」が再議決、成立した。参議院で否決された法案の衆議院再議決での成立は57年ぶりだと言う。つまり、極めて異例ということであるが、憲法第59条にはなぜ第2項、第4項が定められているのだろうか。これらは所謂「衆議院の優越」ということだが、なぜ衆議院が参議院より優越の立場にあるのか。
 確か高校で衆議院の方が任期も短く解散もあるので、「より民意を反映している」からだと習った。多分そうだろう。憲法は民意を尊重し、権力を抑制するものだからだ。
 さて、しかるに今の日本の衆議院と参議院ではどちらが民意を反映しているのだろうか。言うまでもない。先の参議院選挙で与党政権に国民は「NO!」のレッドカードをつきつけたのだ。ここで民意を失った与党は、自らが民意を代表する党である誇りのために「テロ特措法」を争点に解散総選挙をすべきだった。それが憲法の精神に沿った対応だったはずだ。もっとも、真剣に憲法を守る気概も誇りのかけらもない恥ずべき与党は、憲法の条文を勝手に解釈して暴挙に及んだのである。
 参議院は日本国憲法成立当初、恐らく「貴族院」の伝統を引きずっていたのだろう。しかし今では「良識の府」と言われても貴族的な残滓は見られない。ましてや衆議院は今では「小選挙区制」という民意を否定する選挙制度に依っている。ならば、憲法第59条は1項のみでいいのではないかと思ってしまうのだ。
 

魯迅選集

2008-01-16 10:10:51 | Weblog
 2年ぶりに東京に行って来た。今回の旅は4泊5日と余裕を持たせて計画したので、神田の古本屋街をゆっくり覗くことができた。30年以上前、わたしが学生の頃からの老舗も頑張っていた。昔よりお年寄りが多い気もしたが、サブカルチャー系の商品を取り揃える店もあり、若者も結構歩いている。地下鉄駅から出たので最初はどこを歩いているのか分からなかったのに、なじみの店の名前が見えてくるといつの間にか頭の中に神保町の地図が蘇る。
 結局購入したのが岩波の魯迅選集だった。

天木直人氏のブログ
http://www.amakiblog.com/archives/2008/01/14/#000669
から、

>「反対しても米軍は来る。だったら条件交渉を」という声が強まりつつあるというのだ。自らの手で主権を手にした事のない日本国民の悲しいまでの従順さである。<引用以上

 岩国市民の、日本国民のこの精神を、かつて魯迅は自国民の奴隷根性として激しく批判したのではなかったか。