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東武佐野線沿線CITY-GUIDE 〔カテゴリーからお入り下さい〕

こならの森 11号

2008-03-19 | 創刊~100号

       11号1989年3月発行

●目          次●

看板娘・カラムコラム………1
トピックス……………………2
タイムスリップ〔橋その@〕4
【特集】バイリン・ガール…6
その1
ヒストリー・トリップ………10
マン&ウーマン・トピックス 10
若き芸術家の世界……………14
美容と健康・ストレッチング16
危険な道路をぶっとばせ……17
サークル紹介・海外旅行入門18
ブックス・テン絵本の紹介…19
インホメーション……………20
アウトドアースポーツ………22
僕の好きなMONO…………28
ぐるめーる・オープン情報…25
協賛店マップ…………………26
結婚しました…………………28
街角の肖像・芝居三昧………29
センチュリーラン・コーヒー30
こなら通信・購読者名簿……32


【本文抜粋記事】

●フリー・トーキング
「バイリン・ガー」ルについて

出席者
▲Nさん。英語、タイ語。二つ合わせても?バイリンガルとはいえない、とは本人の弁。
■Kさん。中国語。最近では、中国語の方が日本語よりうまいとうわさされている。
●Nさん。英語、タイ語。(タイ語は、習い始めて一年)
★司会・編集部。日本語もろくに書けないと言われている。


★まず始めに語学を始めたきっかけということから、順に語って頂きたいのですが。

■私はちょうど大学進学の時、先生にこれからは中国語をや ると良いよって言われたんですね。単純な性格ですから、すぐに乗ってしまったという 感じですね。

★普通は英語をやった方がいいですよっていいますよね。

■私は余り英語が得意じゃなくて、どうせ語学をやるんなら新しく始められるものと言うことで中国語を始めました。
▲漢文とか好きだったんですか。
■中国語は漢文とは離れて考えた方がいいですね。日本でやる漢文の授業とはまったく違いますね。学校の授業でも孔子の論語とかあると最初から中国語読みでやったりとか、先生によっていろいろですけれど。
 
▲日本で中国語を習おうと思っても教えてくれる人はいないんじゃないですか。

■そうですね、この辺ではないですけれど、けっこう(東京とかでは)留学生とかが多くて、彼らはお金持っていませんから、アルバイトという感じで教えてくれるんです。私は週に一回、一年くらい教わりました。

●元もと、中国大陸に興味があったんでしょうね。なかったら、先生が中国語って言ってもそ うは、思わないでしょう。
 
■そうですが、とにかく外国語がやってみたかったのと、(英語なんかよりもずっと)手頃だと思うんですよね(笑)。
 日本語を知っていれば誰にでも出来るような気がして… ……。
▲発音が難しそうな気がしますが。

■発音だけマスターすれば、後は、熟語でも日本語と同じで、例えば『中国人』という言葉が日本語では分かりますよね。でも、英語では、チャイニーズという全然別な言葉に直さなければいけないけれども、中国語はそれをそのまま、『中国人』と発音すれば、中国語になってしまうから楽なんです。だから、日本語で考えて後は組み立てだけ。

▲表示文字は同じですものね。
●でも、日本で使っていない漢字とか、逆もあるんでしょう。
■そうですね。また、日本から漢字が逆輸入した例もあるんです。皆さんは英語がかなり出来るんですか。
 
●簡単な日常会話だけですね。私は語学は自分と全く無縁だと思っていたんです。学生時代は社会福祉が専攻でしたので、あまり関心はなかったですね。ただ、卒業旅行に月並 みにハワイに行ったら、なん となく言葉が通じたんですね。その時に向こうで友達が出来て、それで手紙を書きたい、意志を伝えたい、話をしたいという気持ちから、どんどん膨れ上がっていったんです。いずれ向こうに住みたいとか、向こうで何かやってきたいとか、語学を勉強するというのは目的じゃなくて手段でしかなかったですね。

■でも言葉が通じた時というのはうれしいですよね。やっぱり勉強していて良かったなと。 
★西原さん姉妹は、最近タイ語を習っているということですが、どうですか。

●まだ習いたてで、バイ・リンガルというより1.2・リンガルという感じですね。

■タイ語の話す順序は英語みたいに動詞が先に来るんですか。
●発音は基本的に英語と同じかな。日本語よりは英語に近い。でもまた独特ですね。
  タイ文字というのは記号だから本当に難しいんです。

■中国語の場合は、主語の次に述語がきて、英語と同じですが英語ほど細かい規則がないので、適当に思いのままにしゃべっちゃえばいいんです。(漢 字で)書いてあるものを読むのは、誰でもできるんです。向こうの新聞などをみても何 なく意味が分かりますよね。  
▲日本語でも他の国の人が習うとなると、難しいんでしょうね。
●小さい頃に、なぜ日本語に漢字が入っているのかというのを、紙を節約するためだと思っていたのね(笑)。それで、先生に聞いたら意味を付けるためですよって教えてくれたのね。

■先生も困った子だなと思ったでしょうね。

▲私は、英語はしゃべりたいと思いながらも努力していないんです。学校で勉強していた時点ではただの文字だったんですよね。記号というか。それで、生活に密着していないというか、会話として密着し ていないから押し寄せてくるものが無くて、本の中に書いてあるものだけというイメージしかなかったんです。
 
★語学の取得の方法というのは皆さんはどうでしたか。
 
●英語については、ラジオ講座をしっかりやりました。一番いいと思います。毎日あるし自分の好きな時にできるし、安いし、私の場合それを毎日三種類くらいやっていました。
  私は毎日やらないと、一日一日忘れていくというのを感じるんです。単語でも昨日覚えたのを、今日忘れている。そいうことすごくあるでしょ、だから毎日毎日それを、やっていかないともったいないとういう気持ちがあって、頭からこぼれていくのがもったいないという感じでなんですね。そして、テープに取ったものを繰り返し繰り返し、通勤時間に聞きました。それくらいしないと、入ってこないん ですよ。この年になると(笑)。
■この年なんてね~。

▲でも子供だったらもっと違うでしょう。

■それはそうですね。でも子供も四、五才が言語能力が発達する時期というか印象づけという印刷機能があってその時に覚えさせるともう一生忘れないということですね。

●あとは、とにかく使うことですよ。

■聞いて分かるけれど、じゃべれないというのは使い慣れていないという事ですからね。とにかく体で覚えなくてはだめですよ。中国語も日本人は比較的聞くというのは弱いんです。聞くとすぐ漢字に変換してから意味を取る。けれど、他の外国人は漢字を知らないから音で全て判断できるのでかえっていいんです。日本人はなかなか覚えられないみたいですね。

●最近タイ語を勉強していて、英語と比べてみると英語って中学からやっているので一通りは知っている。だけど、変に知っているがために、それで話そうなんて思うと凄く萎縮するし、間違ったらどうしようなんて考えたりして、かえって話せない。

▲文法、文法で教わってきているから、単語のブツギリをやってはいけないんじゃないかと思ってしまう。

●恥ずかしいけれどなんでもいいから間違ってもいいから、口に出してしまえばなんとかなると感覚的に覚えるまでには、時間がかかりますね。なぜそう思ったかというと、タイ語を勉強して全く一から、全然知らない訳でしょう。そうするとなんでもいいから口に出せる事がうれしくて文法とかは関係なかったし、外国語を勉強するってそういうこ となのかなと思いました。  自分が間違っている事さえも分からないから(笑)、全然恥ずかしくないんです。

■中国語も文法が無いなんて言いましたけれど、確かに厳しい文法はないんです。助詞とかは無いし、だけど自分で適当に言っていることもありますね。
 言い回しは、中国人なりにも規則的なものがあるので自分の言ったことを、向こうの人は、向こうなりに言い換えてくれたりしてくれますね。でも、言い換えられてもあまり気になりませんものね。
 ところがテストでは一つ間違えるとゼロですものね。

●私の高校の時の先生が、おな かが一杯だというのを、ネイティブスピーカーに聞くと「アイムフル」って言うでしょう。でも、その先生は、『マイ ストマック イズ フル』っていったんですよ(笑)。高校 の現役の先生がですよ。それを、平気でみんなに教えていてたんですよ。
 
★語学のマスターのポイントというは、どうですか。
 
■やはり五感、体を使うということですか。
 
▲その言葉を話す友達を探すというのもいいんじゃないですか。
■自分の気持ちを通じさせたいというそういう事ですからね。
●覚えても、それを使って体に返すみたいなことですね。テキストの中では出来ても、実際の会話の中では、難しいですよね。でも一回使うとより良く身につくんですね。それで、間違って覚えていたとしたら、使った中で相手に直さ れますからね。

▲英語の場合で思うんですが、話す時にネイティブスピーカーだとぶつ切り英会話でも萎 縮して、しゃべれなくなるこ とがあるんですね。そういう私と同じ人がいるとしたら、アジア人の話す英語というの から入ったらすんなり行くような気がします。安心出来るというか、チェックされそうもないというか(笑)。

■国民的に感覚が似ていると同じような単語をつかいますでしょう。中国人と日本人、欧 人からみると似ていますよね。日本人は「疲れましたか」。と聞かれると「いえ、そんなことはありませんよ」って答えますよね。中国人もそうな んですよ。『レイダマ』というと『プレプレ』「疲れていませんよ」っていうんですよ。同じ事をアメリカの女性に聞い たら「もちろん!」という答えが返ってきたんです。これは、国民性だなと思いましたね。韓国人と中国人では同じ顔形をしていても、全然違いますね。かえって中国人の方が日本人に近いところがあります。広い国だから大陸的なおおらかさで、例えば第二次世界大戦とか、残留孤児とかも心が広いというところがあります よね。でも、韓国の人は許さないですよ。悪い事は悪いとはっきりしています。
 この後、話はさらに進んで、気がつくと中国で、猫や犬を食べてしまったという体験談やトイレの各国の事情という話になり、今まで以上に熱の入った激しいディスカッションになったのですが、紙面の都合でご紹介出来なくなりました。この続きは、近いうちに又ご紹介いたしますので、ご期待ください。 

■でもタイに行こうというきっかけは。

▲元もと奥地で仕事をしてみたかったんですね。行ってみたいという気があっても、体がどんな風に気候とかになじむか試してみたかったんです。そんな時にタイの奥地に行くという話があって、行ってみたんですね。そうしたら、やはりショックを受けましたね。想像していたものとは、温度とか、臭いとかが違っていたんです。もちろん、行く時には、覚悟を決めていきましたから思った程でもなかったんですが、かえってタイから戻って来て日本のスーパーに入った時の方が凄いショックだったんですよ。
 あまり奇麗にパッキングされていていろんな物が並んでいるでしょう。だから、逆カルチャーショックだったと思いましたね。
 タイの僻地教育振興会という所のボランティアグループについていったんです。そのグループ自体が僻地の子供達に文房具を送ったり、古着を送ったり、そういう事を手渡しでやっているんです。でも、結構危ない所を通るんです。それで、タイの陸軍が同行するんですね。子供達にハイとか言って手渡すんですが、そのそばでは陸軍が銃を構えて見張っているんですよ。
 そういう所へは女の子ひとりで、行きたいと思ってもいけないですよね。だから、いいチャンスだと思いました。そこで初めて、生活するレベルの所で外国人と接した訳です。でも、全然タイ語なんて分からないし、一緒のボランティアグループの人は英語が話せるんですが、私はそれさえも良く通じなかったですね。
●人と人がいて、何とかコミュニケーションを取りたい。けれど出来ないから、その手段として会話が生まれたという感じですね。だから最初は一生賢明だったと思います。