■こならの森146号■2000.6発行
表紙 「 のあざみ」
C・o・n・t・e・n・t・s
■こならの森7月号■
3p としこの巻頭詩
4p やんばる
5p 結婚 栗原さん夫妻
6p-9p JC通信
10-17p 特集 梅田の一番
18p 風の独り言
19p お店紹介
20p (新)やぶいしゃのひとりごと
21p 書評・絵本紹介
22-25pインフォメーション98
26-27pクイズ/タウン情報
28-29p 協賛店・MAP
30p こならの森から
■■■■■■■■■■■■■■■
【本文抜粋記事】
樹木・清流・水源の森・桐生川源流
『梅田の一番』
桐生の奥座敷、梅田地区は両毛の軽井沢とまでいわれている自然豊かなところである。梅田というとダム湖が有名で、そこだけが観光スポットだと思っていたが、今回さらにその先まで進んでみて初めてその良さに気づいた。
また、こならの森5月号で紹介した、『富広美術館から、桐生に抜ける道』は、この先にある広域林道まで続いているのだった。
佐野から飛駒経由で梅田まで向かう。時間をはかったわけでは無いが、国道50号を使って、桐生市内から梅田へ向かうより道は狭いが、山越えをした方が早く着くのでは無いかと思う。
飛駒の先の道をさらに先に行くと、足利や桐生方面へと抜けられるが、この道を通るのもひさしぶりだ。それにしても、沿道のゴミの多さには唖然とする。清流に誘われて、車を停めようと駐車スペースを探す。適当な場所が見つかるが、停車してみてびっくり。当たり一面、ゴミの山だ。清流は相変わらず清流なのだが、ゴミまたゴミで、なんともこの状態は形容しずらい。次のスペースを探すが、空き地があれば必ず、ゴミがあるという具合で、どこまでいっても変わらない。
やがて足利方面と桐生方面への分岐点に差しかかる。気のせいかも知れないが群馬県方面に入っていくと道路事情が良くなったほかに、あれだけあったゴミがないようにも見えた。
道路は整備されてきているのだろうが、峠付近の道の狭さは変わっていなかった。対向車が来ると、すれ違えない。
栃木県側から群馬県側に入ってくる。入組んだ道だ。やがて小さな集落にそばの看板。ここは『皆沢そばの里』である。ひなびた環境がまたいい。誰にも知られたく無いようなところである。
ここで紹介してしまうと人知れずということにはならなくなってしまうが、しまっておきたくなるような場所である。地元からすれば採算がわなくなるからそうもいかねないが………。
その先からは道路も広くなりゴミも見当たらない。すぐに『名水皆沢の水、水源の森日本百選』と書かれた看板が目に入る、塩ビ菅が通っていて、自由に水がくめる。しかし、今までたくさんゴミの山を見てきただけに少し気が引ける。標高も低くこの上に何があるのか確認もできない。
皆沢川沿いに道を進むとやがて梅田大橋にでる。その下は、梅田ダムだ。とにかく行けるところまでいってみようと、先を急ぐ。蛇留渕では、プロらしいひとが写真をとっていた。この付近にカッパの伝説があるのもうなずけるほどの景色である。
清流をみながらのドライブが続く。小休止して、小さな沢に入ってみた。もののけ姫を彷佛とさせる、深く暗い森。洞くつがあった。
梅田5丁目まで行く。道も狭くなってきたので、ここでUターンする。帰路に、梅田ふるさとセンターに寄ってみた。遅かったせいか名物のうどんは売り切れだった。山菜や木の芽など郷土色豊かな物産が多くあった。
付近には桐生和紙や木工所があるというので向かってみたが、それらしい案内は無い。もどってみると、写真にあるような『紙』と書かれた看板が目に入った。入り口らしいものもあるにはあるが、普通の民家の入り口のようにも見える。知らない人が見たら通り過ぎてしまうだろう。中へ入って行くと、家人らしき人がやってきた。「工房があると聞いたのですが………」というと、親切に中に案内してくれた。何気なく観光気分で立ち寄っただけなのに、ていねいに桐生和紙のことを説明していただけた。『和紙が見直されているが、この先の需要は未知数だ。古来からの桐生和紙の伝統を守っていくとなると、採算はとれない。だからといって、量産体制に持っていこうと考えているわけで無い』。現況は必ずしも良いとは言えないが、付加価値を高めて、生活の中に和紙が少しづつでも浸透していったら道は開ける………ということだ。ふるさとセンターで扱うことも考えられるが、一時のブームに流されたくも無いという。今の所、桐生和紙はこの小さな工房だけでしか購入できないようだ。売らんかなの看板が大々的に無かった理由がやっと分かった。
この近くには、川沿いに一本の大木がある。梅田の一番にも選定されている。付近にある紅葉も見ごたえがあるという。
少し先の青少年センターの近くには名水・閉篭里(とずろうり)の水がある。この他にも根本山登山道付近にある、石鴨の水。梅田ダムから桐生市街へもどった梅田一丁目にある西方寺沢の水など合計4つの名水が紹介されている。
梅田の一番に紹介されている樹木は合計55あるが、大層な看板や案内版の類いは見てきたところ無かった。詳しくは事務局のある梅田公民館(TEL0277-32-1483)に問い合わせるか、付近の商店・食堂に問い合わせると良いだろう。新しい発見や出合いがあるかも知れない。
表紙 「 のあざみ」
C・o・n・t・e・n・t・s
■こならの森7月号■
3p としこの巻頭詩
4p やんばる
5p 結婚 栗原さん夫妻
6p-9p JC通信
10-17p 特集 梅田の一番
18p 風の独り言
19p お店紹介
20p (新)やぶいしゃのひとりごと
21p 書評・絵本紹介
22-25pインフォメーション98
26-27pクイズ/タウン情報
28-29p 協賛店・MAP
30p こならの森から
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【本文抜粋記事】
樹木・清流・水源の森・桐生川源流
『梅田の一番』
桐生の奥座敷、梅田地区は両毛の軽井沢とまでいわれている自然豊かなところである。梅田というとダム湖が有名で、そこだけが観光スポットだと思っていたが、今回さらにその先まで進んでみて初めてその良さに気づいた。
また、こならの森5月号で紹介した、『富広美術館から、桐生に抜ける道』は、この先にある広域林道まで続いているのだった。
佐野から飛駒経由で梅田まで向かう。時間をはかったわけでは無いが、国道50号を使って、桐生市内から梅田へ向かうより道は狭いが、山越えをした方が早く着くのでは無いかと思う。
飛駒の先の道をさらに先に行くと、足利や桐生方面へと抜けられるが、この道を通るのもひさしぶりだ。それにしても、沿道のゴミの多さには唖然とする。清流に誘われて、車を停めようと駐車スペースを探す。適当な場所が見つかるが、停車してみてびっくり。当たり一面、ゴミの山だ。清流は相変わらず清流なのだが、ゴミまたゴミで、なんともこの状態は形容しずらい。次のスペースを探すが、空き地があれば必ず、ゴミがあるという具合で、どこまでいっても変わらない。
やがて足利方面と桐生方面への分岐点に差しかかる。気のせいかも知れないが群馬県方面に入っていくと道路事情が良くなったほかに、あれだけあったゴミがないようにも見えた。
道路は整備されてきているのだろうが、峠付近の道の狭さは変わっていなかった。対向車が来ると、すれ違えない。
栃木県側から群馬県側に入ってくる。入組んだ道だ。やがて小さな集落にそばの看板。ここは『皆沢そばの里』である。ひなびた環境がまたいい。誰にも知られたく無いようなところである。
ここで紹介してしまうと人知れずということにはならなくなってしまうが、しまっておきたくなるような場所である。地元からすれば採算がわなくなるからそうもいかねないが………。
その先からは道路も広くなりゴミも見当たらない。すぐに『名水皆沢の水、水源の森日本百選』と書かれた看板が目に入る、塩ビ菅が通っていて、自由に水がくめる。しかし、今までたくさんゴミの山を見てきただけに少し気が引ける。標高も低くこの上に何があるのか確認もできない。
皆沢川沿いに道を進むとやがて梅田大橋にでる。その下は、梅田ダムだ。とにかく行けるところまでいってみようと、先を急ぐ。蛇留渕では、プロらしいひとが写真をとっていた。この付近にカッパの伝説があるのもうなずけるほどの景色である。
清流をみながらのドライブが続く。小休止して、小さな沢に入ってみた。もののけ姫を彷佛とさせる、深く暗い森。洞くつがあった。
梅田5丁目まで行く。道も狭くなってきたので、ここでUターンする。帰路に、梅田ふるさとセンターに寄ってみた。遅かったせいか名物のうどんは売り切れだった。山菜や木の芽など郷土色豊かな物産が多くあった。
付近には桐生和紙や木工所があるというので向かってみたが、それらしい案内は無い。もどってみると、写真にあるような『紙』と書かれた看板が目に入った。入り口らしいものもあるにはあるが、普通の民家の入り口のようにも見える。知らない人が見たら通り過ぎてしまうだろう。中へ入って行くと、家人らしき人がやってきた。「工房があると聞いたのですが………」というと、親切に中に案内してくれた。何気なく観光気分で立ち寄っただけなのに、ていねいに桐生和紙のことを説明していただけた。『和紙が見直されているが、この先の需要は未知数だ。古来からの桐生和紙の伝統を守っていくとなると、採算はとれない。だからといって、量産体制に持っていこうと考えているわけで無い』。現況は必ずしも良いとは言えないが、付加価値を高めて、生活の中に和紙が少しづつでも浸透していったら道は開ける………ということだ。ふるさとセンターで扱うことも考えられるが、一時のブームに流されたくも無いという。今の所、桐生和紙はこの小さな工房だけでしか購入できないようだ。売らんかなの看板が大々的に無かった理由がやっと分かった。
この近くには、川沿いに一本の大木がある。梅田の一番にも選定されている。付近にある紅葉も見ごたえがあるという。
少し先の青少年センターの近くには名水・閉篭里(とずろうり)の水がある。この他にも根本山登山道付近にある、石鴨の水。梅田ダムから桐生市街へもどった梅田一丁目にある西方寺沢の水など合計4つの名水が紹介されている。
梅田の一番に紹介されている樹木は合計55あるが、大層な看板や案内版の類いは見てきたところ無かった。詳しくは事務局のある梅田公民館(TEL0277-32-1483)に問い合わせるか、付近の商店・食堂に問い合わせると良いだろう。新しい発見や出合いがあるかも知れない。