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東武佐野線沿線CITY-GUIDE 〔カテゴリーからお入り下さい〕

こならの森150号

2008-05-22 | 101号~200号
       ■こならの森150号■2000.10発行
表紙 「 」
C・o・n・t・e・n・t・s

■こならの森11月号■

3p としこの巻頭詩
4p やんばる
5p 結婚 古川さん夫妻
6p-9p JC通信
10-17p 美術館めぐり
18p 風の独り言
19p 現代国語辞典
20p (新)やぶいしゃのひとりごと
21p 書評・絵本紹介
22-25pインフォメーション98
26-27pクイズ/タウン情報
28-29p 協賛店・MAP
30p こならの森から

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【本文抜粋記事】


   秋の日帰り!美術館めぐり
信州・安曇野偏&周辺散策・ドライブガイド

 信州の美術館・博物館はかなりある。「信州の博物館」という博物館・美術館ガイドに掲載されているものだけでも130くらいである。最近はブームとなっているのか、建設ラッシュで、実数はさらに増えて倍以上になっていると思われる。小さな美術館までも入れたらいったいどのくらいになるか見当もつかない。さすがは文教県と言われるだけのことはある。
 最近では、長野自動車道や上信越道が開通して日帰りも可能になった事もあって、ちょっと近くに、そこまで感覚で行けるようになったようだ。本格的利用は北関東道の開通を待たないといけないかもしれない。
 芸術の秋に美術館と観光の一挙両得の旅、これはもう出かけるしかないでしょう、これからのシーズンに。
 皆様の好評に答えて今回も企画してみました美術館めぐりの旅。
 ………と思って出かけた信州美術館めぐりでしたが、行楽シーズン中の事もあり有名な八風山トンネル他の渋滞に遭遇したり、それをさけるために軽井沢手前で高速をおりたら何のことはない、その先(軽井沢付近)までの大渋滞に巻き込まれてしまい、全く進まない。これなら高速を降りるんじゃなかったよ。しかたなくまたUターンして高速に乗り込む。でも、皮肉にも渋滞はさっきより激しくなったみたい。ノロノロであるが、進まないのよりましか。ここを過ぎればと、じっと我慢の運転が続く。時間的には、同じようにも思えるが、疲労度は違うだろうというのが感想か、なぐさめか………
 佐野から松本までは高速を使わなくても6時間というのが一般的な見方。しかし、我が取材班が穂高にある最初の美術館に辿り着いたのは午後4時だった。すべてを甘く見ていたのだ。出発時間が遅い設定の午前10時。これで、日帰りができるのかー。(まあ、まあ………編集長)
 結局所用時間は同じか。しかし、予定のコース設定が甘かったこともある。経費節約のため、あろうことが上田市から高速を降りてしまったのだ。それも手違いがあって、上田市の一歩手前のインターでである。ここで数十分はロスしてしまったであろう。それから上田の市内を抜けるのにまた一苦労。その後も、山道がつづいて疲労困ぱい。道の途中に見える、高速道路の高架が何とうらやましく思えたことか。上田市から山を超えれば、穂高はすぐそこ、そう思ったのに………
 最初の予定は、ちひろ美術館である。いわずと知れた、岩崎ちひろの美術館である。もちろん東京(本館)にもあるし、なにも安曇野までいかなくてもと思えるが、そこが違うんだな(急に相田みつを風)。
 特に黒姫にはちひろの別荘があり、俗世間から離れて創作に没頭できる空間が確保できた土地でもあるのだ。この美術館にはその創作現場となった別荘も復元されている。絵本にあるような、薪ストーブも錆まみれながら置いてあった。
 ………でもここで時間が切れてしまった?。もう夕方。高速を使えば今日中には戻れそうだが、もうその気力が残っていなかった。もろくも日帰りの予定(夢)はたたれた形だった。

■次の日。

 この『日程上』の、朝が早いのは本当にいいのだけれど、開いている美術館がない。しかたなく、ワサビ田の中の散策路を散歩する。朝の散歩のことを『単語』で言うとどういうのだろうか、『朝散』じゃないよね。でもこういうときは、あいさつがわりに何かことばがあってもいいよね。(フツウの人はそんな暇があったらアサシャンか。でも心身共に美しさを保ちたいならやっぱり「朝散」でしょう)。「アササン行かない?とかね。『ゴゴッティ(アフタヌーンティ)』があったりするんだから。
 本当に気持ちがいい。そして、また気分が爽やかになる清流。水路がワサビ田にめぐっている。
 もうワサビの採取はしていないということだが、本当にわき水の清らかさには驚かされた。付近には、民家や美術館、ドライブインなどがあるにも関わらず、澄んでいたからだ。
 近くにはガラスの美術館があったが、開館時間(ちょっと)前だった。
 豊かな清流に恵まれた扇型盆地の安曇野ではあるが、やはり夏は蒸し暑く、冬は寒いという盆地特有の気候条件地にあるようだ。

■山下清展
 スイス村では、この時山下清展が開かれていた。余りにも有名な人で佐野にも来ている。花火の大作は足利の花火を彷佛させる。
 素朴な作風と、それにもました素直な日常。それなのにどうして自然?ではない死に方をしたのか、いまだかって編者にはそのことが不思議でならない。

■豊科近代美術館
 あづみ野の山岳地の中腹には、小さな美術館がある。小粒ながら各々個性を発揮してこの地域の雰囲気にマッチしている。それは、土地に溶け込んだとさえいいえる美術館ではないだろうか。極論をいえば、安曇野の自然こそが究極の美であるのに(これ日本的な美感ね)どうしてそれ以外の美が必要なのだか。
 それがはっきりしたのは、小さな町の中を、迷いながらも探し当てた町立の美術館へいった時だ。ここで過ごした、数時間は展示内容の時間性ともあいなって、普遍的な内容となった。
 小さな町なのにどうしてこんなに素敵な美術館があるのか。ここだけ異国に来たような気分。あまり期待していなかっただけにお勧めだ。
 ここでできること、そしてそれこその空間の広がり、なんとも日本的なものが具現化される現実。小さな美術館でこそできないものがある。そのことをまざまざと見せつけられた一時であった。やはり長野は凄い。と、喜んでばかりはいられない。あなたの住む、自分の町(足元)を見れば良く分かることでしょう。
 帰りは、もう悲惨。昨日の内に帰ってしまえば良かったよと思ったほどだから……。なんであんなに渋滞するの上信越道、それも決まったところで………。