まだ、各論の報告が残ってるんですが、年度末でもあり、外で喋る企画がぼちぼちあるので、告知です。
下層古書市(仮)+講座『書物』
この情報にはありませんが、31日、19時頃から、会場にいる人と、ゴミくず自慢系の雑談に参加。
こちらでずっとユーストリーム配信するそうです。
多分その前から会場にいると思いますが、まあ、19時から90分間くらいは、持ち時間と言うことで。
とりとめなく、「下層」の古書の話をするわけですが、ちょっと真面目に語ってみようかな、と思うことが少しあるので、ここで予告しておきます。
主催者のあべの古書店には、幕末の合巻本の端本がかなりあります。安いモノは千円前後でしょう(もっと安かったかな)。
実際、合巻の端本はヤフオクなどでも一冊あたり千円前後。少し汚れたり破けていたりすればもう殆ど値段がつきません。ゴミ同然です。
そうで無くても、江戸時代の本は、大量に捨てられています。買われたとしても、張り子の下地とか。江戸時代そのままのリサイクルです。
書物としての価値はもう認められない。
合巻は、長い話が多く、読みづらいのは確かだし(と言うか、外国語に堪能な人でも平仮名が読めないという日本って……)、捨てたくなるのも解る。でもね。
経験上、外国人に合巻の「ゴミ」を上げると、こっちが申し訳なくなるような喜び方をします。実際、良い物は上げられないので、ほんとに、無くしても惜しくないようなもの(酷い言い方ですが)でも、恐ろしい反応。浮世絵のコピーとかでも似たような反応するので驚きます。
でも、日本人の多くは買わない。
前に、外国の友人(研究者)のために和本を代わりに購入したことがあります。その時、文化財の海外流出に手を貸すのか、と、おしかりの声もありました。
でも、その人を含め、日本人は買わない。
物の価値っていうのは、時代によって変わるし、実際浮世絵や草双紙は今の週刊マンガ雑誌やポスターのような、消費して捨てられる物、と言う側面があります。それはそうなんですが……。
いっぽうで、国芳や芳年の展示会には行列が出来る。そういう人たちの一枚物(ただし綺麗なの)はものすごい値段。なのに、本はゴミになってる。
特に、錦絵の表紙がないものはほとんどゴミです。
たぶん、木版印刷の絵本という物の魅力を知らないまま生きてきてしまった日本人が多いんじゃないかと思うのです。
ホント、もったいないです。
ゴミになるなら、海外の人でも、大事にして、次の世代に伝えてくれる人の手に渡って欲しい。
勿論、あなたや私が大事に出来るならそれが一番。
実のところ、私の所にある和本のほとんどは、文字しかない、しかも写本で、そういう「芸術的」魅力が無いので、もっと廃棄対象です。
読めさえすればおもしろいのに。
またぞろ「日本はすごい」が盛り上がりつつありますね。
その空気は必ずしも喜ばしい物とばかり言えないのですが、それでも、日本の「すごい」を所有しませんか?
鹿島茂がパリでファッション・プレートを買いあさったころ、フランス人たちはその価値を「正当に」評価してなかったような。今はきっとすごい値段でしょう。
値段が上がるのはそれなりに困りますが、でも本物、少しずつ支えましょうよね。
と言う話をね。
そんな訳で、当日、あべの古書店の草双紙、紹介しながら販売します。
この頁にあるのは私のです(売りません)。
下層古書市(仮)+講座『書物』
★日時:1月30日(金)31日(土)の二日間
★時間:午後1時~午後10時
★場所:馬場町会館(静岡市葵区浅間通り裏・二瀬川神社内)静岡市葵区馬場町65-3
★講座『書物』第8回-カミモノの世界-も同時開催します。
★会場からのユーストリームであべの古書店店主が本の紹介します。
出店予定:水曜文庫(鷹匠/北街道)壁と卵(駒形通り商店街)ブックスランド(馬場町)太田書店(七間町通り)あべの古書店(馬場町/浅間通り商店街)海馬堂(店舗なし)…他
★時間:午後1時~午後10時
★場所:馬場町会館(静岡市葵区浅間通り裏・二瀬川神社内)静岡市葵区馬場町65-3
★講座『書物』第8回-カミモノの世界-も同時開催します。
★会場からのユーストリームであべの古書店店主が本の紹介します。
出店予定:水曜文庫(鷹匠/北街道)壁と卵(駒形通り商店街)ブックスランド(馬場町)太田書店(七間町通り)あべの古書店(馬場町/浅間通り商店街)海馬堂(店舗なし)…他
この情報にはありませんが、31日、19時頃から、会場にいる人と、ゴミくず自慢系の雑談に参加。
こちらでずっとユーストリーム配信するそうです。
多分その前から会場にいると思いますが、まあ、19時から90分間くらいは、持ち時間と言うことで。
とりとめなく、「下層」の古書の話をするわけですが、ちょっと真面目に語ってみようかな、と思うことが少しあるので、ここで予告しておきます。
主催者のあべの古書店には、幕末の合巻本の端本がかなりあります。安いモノは千円前後でしょう(もっと安かったかな)。
実際、合巻の端本はヤフオクなどでも一冊あたり千円前後。少し汚れたり破けていたりすればもう殆ど値段がつきません。ゴミ同然です。
そうで無くても、江戸時代の本は、大量に捨てられています。買われたとしても、張り子の下地とか。江戸時代そのままのリサイクルです。
書物としての価値はもう認められない。
合巻は、長い話が多く、読みづらいのは確かだし(と言うか、外国語に堪能な人でも平仮名が読めないという日本って……)、捨てたくなるのも解る。でもね。
経験上、外国人に合巻の「ゴミ」を上げると、こっちが申し訳なくなるような喜び方をします。実際、良い物は上げられないので、ほんとに、無くしても惜しくないようなもの(酷い言い方ですが)でも、恐ろしい反応。浮世絵のコピーとかでも似たような反応するので驚きます。
でも、日本人の多くは買わない。
前に、外国の友人(研究者)のために和本を代わりに購入したことがあります。その時、文化財の海外流出に手を貸すのか、と、おしかりの声もありました。
でも、その人を含め、日本人は買わない。
物の価値っていうのは、時代によって変わるし、実際浮世絵や草双紙は今の週刊マンガ雑誌やポスターのような、消費して捨てられる物、と言う側面があります。それはそうなんですが……。
いっぽうで、国芳や芳年の展示会には行列が出来る。そういう人たちの一枚物(ただし綺麗なの)はものすごい値段。なのに、本はゴミになってる。
特に、錦絵の表紙がないものはほとんどゴミです。
たぶん、木版印刷の絵本という物の魅力を知らないまま生きてきてしまった日本人が多いんじゃないかと思うのです。
ホント、もったいないです。
ゴミになるなら、海外の人でも、大事にして、次の世代に伝えてくれる人の手に渡って欲しい。
勿論、あなたや私が大事に出来るならそれが一番。
実のところ、私の所にある和本のほとんどは、文字しかない、しかも写本で、そういう「芸術的」魅力が無いので、もっと廃棄対象です。
読めさえすればおもしろいのに。
またぞろ「日本はすごい」が盛り上がりつつありますね。
その空気は必ずしも喜ばしい物とばかり言えないのですが、それでも、日本の「すごい」を所有しませんか?
鹿島茂がパリでファッション・プレートを買いあさったころ、フランス人たちはその価値を「正当に」評価してなかったような。今はきっとすごい値段でしょう。
値段が上がるのはそれなりに困りますが、でも本物、少しずつ支えましょうよね。
と言う話をね。
そんな訳で、当日、あべの古書店の草双紙、紹介しながら販売します。
この頁にあるのは私のです(売りません)。
小二田先生、よろしくお願いいたします!
追加情報。
* 合巻(端本):虫喰いが目立つもので1000円、良好なもので2000円程度。
* 【古書市特別サービスメニュー】会場から徒歩一分の居酒屋・紀尾井さんでは連動グルメ企画を開催! 豚の角煮定食や焼売定食、ラーメンをご提供。「古書市に行ってきたよ」と店主に言うと生ビールが一杯300円になります(※お一人様一杯限り)店は夜遅くまでやっています。本よりこっち狙いもアリw
https://www.facebook.com/events/697207143725825/permalink/703874866392386/