1.実は、真剣に、日本の戦後史を勉強した分けではないが、昨日のテレビを見ての備忘録
2.吉田茂が戦争反対論者で、米ソ冷戦の中、日本の独立を認めさせるために、アメリカが軍隊を持つように迫るなか、警察の一部を自衛隊とすることを約束せざるを得なかった(彼の独断)のは、やむを得なかったと思う。
3.私は、訳も分からず70年安保反対運動をしていたのだが、岸信介が日米安保条約で、アメリカが日本を守るような条文を入れたのは、この段階では、良かったのではないかと思う。言ってしまえば、アメリカは、日本の傭兵な訳で、アメリカの若者が戦争で大変な思いをしてくれていたお陰で、日本人は、安穏の日々を送ることが出来、防衛費にお金をかけず、高度経済成長を遂げることが出来たのだから。
4.しかし、岸信介の本意は、憲法改正であって、日本が独自の軍事力を持って初めて独立国家になるというところにあった。安倍晋三が爺さんの意志を引き継ぐ形で、軍事力強化に向かったのは、そうなんだろうなぁと思う。
5.だが、独立国家になるということは、独自の軍事力を持つことなのだろうか。田中角栄が日中国交正常化を図ったのは、アメリカとも仲良くするが、中国とも仲良くするという、外交センスだったのではないだろうか。こういう独自外交を考え、実行し、日本という国の安全保障を考える姿勢が独立国家なのではないかと思う。
6.本当かどうか分からないが、田中角栄がロッキード事件ほかで失脚するのは、陰でアメリカが働いていたと聞いたことがある。うがった見方をすると、吉田学校門下生の田中を吉田茂に退陣を突き付けた岸がアメリカにやっつけろと言ったのではないかと思えてくる。
7.アメリカと一丸となって軍事力を強めていく日本は、アメリカが脆弱化、気ちがい化していくなかで、本当に日本を守る方向なのだろうか。日本国憲法もちゃんと勉強していないが、かなり格調の高い憲法だと思う。アメリカの占領下に押し付けられたというが、当時は、日本の軍国化を弱体化させようという意志がアメリカ(連合国)にあり、吉田や当時の国民も、厭戦気分が強かったのだから、世界でも珍しい「平和憲法」が出来上がった。これは、世界遺産にしても良いかもしれない。
8.「平和憲法」のもとで、「戦争は絶対しない国」としての独自の歩み方があっても良いのではないか。むしろアメリカと一体となって軍事大国化することは、国を亡ぼすことにならないのか。ガンジーさんのようになれないものか。ちょうど、被団協がノーベル平和賞を取ったのだから、世界にノーモア戦争という文化を発信する国になっては如何なものか。
9.スイスには、軍隊があるが、どうやって中立国を維持できているのか、もっと勉強したい。田中角栄が潰された時期は、パックスアメリカーナの時代だったけれど、これだけ混迷している世界の中で、日本独自の外交を出来る人材は、いないものだろうか。
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