読書物語335

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陰陽師 生成り姫

2008-10-25 10:00:07 | ほろりの本

 

夢枕獏の陰陽師シリーズ初めての長編。

このシリーズは平安時代、陰陽師・阿倍清明と博雅が

鬼やら死霊・生霊の事件を解決していく話。

 

二人でいつも庭を眺めながら酒を交し、

「ゆくか」

「ゆこう」

そういうことになった。

 

で始まる平安の典雅なゆるい感じが好きで

必ず読んでましたが、これは知りませんでした。

 

「生成り」とは人間から鬼に変わる途中のものだそう。

この話は博雅の切ない恋、よい漢(おとこ)ぶりが

しみじみと切ない。

 

人間の心には必ず鬼が潜んでいる。

他人の心は思い通りにはならないってわかっていても

鬼になってしまう哀しさ。

でも、それを救うのも人の心なんですよね。

 

 

 



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