爺々の雑記帳

定年退職後の出来事や思いを書き留める

家の解体 最終回

2011-12-09 20:01:53 | 家の解体

               最後に残った角材は燃すのに時間がかかるため燃すことを止めた。後日町内会の集まりで1月の

            神社の境内で行われる行事「どんど焼き」の薪として利用して頂く事になった。また屋根のトタンは

            持ち込めば鉄屑として買い取ってくれる所が見つかり運搬も町内会の方が軽4輪をだしてくれる事に

            なった。

           

            今回の解体でご近所さん、町内会の方、友人と様々な方に協力をして貰い安価で短時間で完成出来ました。

          日頃から人と人との繋がりを大事にしなくてはならない事を再認識しました。  

                              完


家の解体⑥

2011-12-09 18:52:35 | 家の解体

                今日は屋根部分の続きだ。

         トタン板と屋根板の間には薄い小さな杉(?)板片が無数に積み重ねてある。断熱・防音の為か。

        今ではよほど凝った家つくりにしか使われないのではないか。撤去は簡単だが枚数の多さと土埃に

        閉口する。40?のゴミ袋10個分にもなった。

 

         そしていよいよ構造体の解体に入る。90mm程の角材がほぞ構造で釘や鎹(かすがい)で固定

        されている。釘は錆びていて抜けない。柱の解体は困難を極めた。ほぞ構造が外れない所は容赦なく

        チェーンソー切断した。角材は30本以上あった。半分に切断し運び出す。全て解体終了。木材を引

        き取ってくれた上の家に行くと盛んに庭で燃している。

        

         かまどの燃料して引き取って貰ったがホコリまみれの木材はふさわしくないとして敷地内で燃して

        くれていた。申し訳ないと思っていたが、どんどん持ってきて良いと言ってくれる。私も撤去した空

        き地で燃し始めた。飛び火が心配なので少しづつ燃すので時間がかかる。広い場所でキャンプファイヤー

        のように燃せたら1日で終わるのだが、ここはじっくり時間をかけ、ご近所からクレームがこないよう

        配慮する。と言っても50m以内には家は無いし、高台なので煙の迷惑もなさそうだ。

        

                              続く


家の解体⑤

2011-12-09 18:43:22 | 家の解体

                     土壁撤去の続きである。

         ブロックに分け少しづつ落とす事にする。バールで少し泥を落とし、組まれた竹を水平方向に1本づつ

       切断しブロックごとに落としていった。しかし100年以上前の竹とは考えられない位丈夫で、指先では折れ

       ない。すごい!

              

        鋸で1本1本切断する。バールで引っ張ると簡単に崩れ落ちた。これを繰り返していた時突然上部の土壁が

      一気に崩れ、頭を直撃。痛くはないが全身泥まみれ、アンダーシャツの内側まで粉状の泥が入り込んだ。たまら

      ず今日の作業は終了。風呂場に直行しシャワーを浴びる。

                                            続く


家の解体④

2011-10-25 21:47:49 | 家の解体

                いよいよ屋根のトタン剥がしだ。

        ハシゴを用意し状況を確認。ひどい状態だ。トタンの上を歩くとたわむ。試しに一枚剥がしてみた。剥

       がした所はとても足は乗せられない。一点に力が掛かると抜けそうである。踏み抜き下に落ちれば怪我は

       免れない。

     

     

      そこで丈夫な板を3枚ほど用意し作業する所に置き加重が分散する作戦を立てた。しかしそれでも怖い。

     平らな所ならまだ良いのだが、屋根が傾斜している為ふんばれない。板の上に座り込んでの作業となった。

     ひやひやしながらの1日仕事となった。トタンを止めていた板も撤去したかったが危険な為、後日天井を撤去

     した後、下から撤去しようと思う。

                              続く


家の解体③

2011-10-25 20:18:01 | 家の解体

         私は姉との2人暮らしだが、姉は信心深い。何かしたいと思った事柄があると、何日がふさわしいか、

        寺で発行する「こよみ」を見てを決める。婚礼で大安吉日を選ぶような事である。一番ふさわしい日は

        解体を決めて約1週間後であったが、その決定に従った。当日お神酒を解体する家の周囲にまき、盛塩

        をし線香を火を点け安全を祈った。

 

         雨が予想されていたので、内装から解体を始めた。バールで壊して行くが、釘が錆びている為困難を

        極める。又廃材を隣家に引き取って貰う為、釘は怪我をさせぬよう抜かなければならない。これに大分

        時間を取られた。内装は殆どベニア板である。ベニアは薄い板を3枚ほど接着剤で貼った物だが、殆ど

        剥がれ、1枚づつ剥がす事になった。それを三分割して運び易くする。

        ベニアの後は土壁である。

        

        細い竹が縦横5cm程で組み込まれ、そこに土と藁を混ぜ水で粘土状ににして練りこみ壁にした物である。

       今は化学繊維の断熱材が一般的だが昔はこれが唯一の断熱材であったのだろう。驚いたのがこの竹の丈夫さ

       である。100年以上経っているとは思えないほどしっかりしている。この内装を解体するのに2日かかった。

       土壁を壊す際は泥粉塵がひどく、粉塵対策用のマスクを購入、また屋根に上がる事も考え地下足袋も購入し

       ておく。

       余談だが地下足袋は驚くほど安い。生まれて初めて履いてみたが履き心地がすこぶる良い。プロの仕事人になっ

       た気分になる。但し先割れなので普通の靴下では履けない。

                            続く