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御坊市温暖化対策で温室効果ガス総排出量過去最大の13%削減 〈2016年7月23日〉

2016年07月23日 08時30分00秒 | 記事

節電対策に努めている市庁舎


 御坊市は、第2次地球温暖化対策実行計画の平成27年度実績をまとめた。庁舎や出先機関で節電対策に力を入れており、平成22年度実績を基準とした温室効果ガス総排出量(二酸化炭素換算)は12.6%減で、5年連続で「7%削減」の目標をクリアした。冷夏の影響もあり、削減幅は過去最大となり、二桁に乗るのも初めて。1次計画(平成17~21年度)は「5%削減」の目標に対して実績は3.1%減に止まったが、2次計画では節電対策が浸透するなど成果を残している。

 実行計画は市役所や教育委員会、水道事務所、消防本部の各公共施設で地球温暖化の要因となる二酸化炭素の主な排出原因である電気や燃料使用量の削減に向けた課題や対策をまとめている。第2次計画は平成22年度の温室効果ガス総排出量2303トンを基準に、23年度から32年度の10年間で「7%削減」を目標に定め、電気やガソリン、灯油、水道使用料など9項目で節減に努めている。
 5年目の27年度は基準2303トンに対して2013トンで削減率は12.6%。温室効果ガス排出量全体の85%を占める電気使用量が冷夏の影響もあり、基準年度に対して14.1%削減できたのが大きい。施設ごとの削減率は水道事務所が最も大きく17.9%、次いで庁舎等12.8%、消防本部10.6%、教育委員会8.2%だった。
 削減率は23年度8.2%、24年度9.5%。25年度は6.9%だったが、市斎場で使う灯油が増えたなど特殊要因を除けば7%はクリア。26年度は9%。気候変動や効率の悪い老朽化した庁舎での業務など日ごろの努力だけでは限界があるが、1次計画で達成できなかった5%削減を5年連続で軽くクリアしているのは節電対策が浸透している成果といえる。
 節電対策では庁舎や出先機関にある蛍光灯の本数を15%(市役所庁舎は21%)減らし、学校教育施設や社会教育施設の照明LED化事業も進めている。昼休みなど不要の電気は消灯し、時間外の残業時はデスクスタンドを使用、パソコンディスプレーの明るさを30%以下に設定するなど地道な取り組みを続け、電気だけで毎年10数%削減しているのが大きい。今後は公用車のハイブリッドカー化、省エネ製品の導入推進、庁舎改築時の空調設備更新、公共施設への太陽光発電設置なども検討する。
「不要な照明を消す」など20項目を得点化した総点数(80点満点)は69.4点だった。22年度61.6点、23年度64.6点、24年度67.5点、25年度66.2点、26年度67点で、過去6年間で最も高かった。項目別では「裏面未使用のコピー用紙の再利用」「ごみ箱に紙ごみを捨てない」「エコマーク、グリーンマークのついた物品の優先」は数値が低く、市環境衛生課は「職員一人ひとりの取り組みの徹底を図りながら引き続き削減に努めたい」としている。


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