和佐駅待合室の完成イメージ
老朽化が進んでいる駅舎
JR西日本は25日から日高川町和佐地内にある和佐駅の改良工事をスタートした。昭和5年の駅開業以降86年で初めての改良工事で、開業時建設で老朽化が進んでいる現在の木造駅舎は取り壊し、新たに待合室を建設する。待合室は鋼製で耐震性に優れ、斬新なデザインはJRのイメージアップにも貢献、ゆったりと座れるいすを設置するなどより一層利用者を配慮した駅に生まれ変わる。今年中の供用開始をめざしている。
和佐駅は昭和5年12月、国鉄紀勢西線の御坊駅から印南駅までの開通とともに開業。その後昭和34年、三重県の亀山駅と和歌山駅(現在の紀和駅)間の紀勢本線が全通したのを機に紀勢本線の駅となった。昭和60年から無人となり、62年に国鉄分割民営化によってJRの駅となった。周辺住民ほか、近隣の川辺テニスコートやかわべ天文公園を訪れる人らが乗降、1日約100人が利用している。開業当初は「わざ」と呼んだらしく、後に「わさ」にあらためられたという。
駅舎は木造平屋で延床面積は約85平方メートル。今年で建設から86年を迎える駅舎はこれまで一度も改修しておらず老朽化が進んでいることからJR西日本では以前から改良を検討。地元住民への説明など経て、今回改良工事に取りかかった。
駅舎に代わる待合室は、現在の駅舎右側(北側、トイレの左)の駐輪場に新設。鋼製の造りで利用者のより一層の安全確保を図る。筒状の斬新なデザインが特徴の吹き抜け式の施設は、線路をはさんで駅後方に広がる田園風景とマッチ。延床面積は約13平方メートルとコンパクトな造りながら、1人掛けのいすを3~5脚程度設置し、利用者がゆったりと電車を待てるよう配慮したより一層利用しやすい駅となる。
待合室の新設工事は9月下旬までに終える予定で、供用後駅舎の撤去工事を実施。駅構内の信号管理などする予備の制御装置が駅舎内にあるため、駅舎撤去後に跡地の一部に新たに制御装置を配置する施設を建設。サビが目立つなど老朽化しているこ線橋の修繕工事も行う。改良に伴う一連の工事は今年中に完了する見通し。
県内の紀勢本線では駅舎内やホームに待合室がある駅はあるものの、駅舎がなく待合室だけの駅は初めて。
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