賞状とメダルを手に、桑原さん
日本陸上競技連盟主催の第32回日本ジュニア陸上競技選手権大会の女子ハンマー投(4・0キロ)競技が22日、名古屋市のパロマみずほスタジアムであり、日高高校3年・桑原翠さん(18)=美浜町吉原=が55メートル57の県高校新記録をマークし3位に入賞した。桑原さんは昨年の冬に膝を故障。今夏も左肩のケガで2カ月間は全く投げることができず、本格練習を再開したのは去る8月の終わりだったが、2度の故障を乗り越えて堂々の県高校新を樹立。自身が今春に出した県高校記録52メートル03を3メートル54も上回る好記録をたたき出した。
競技は高校生と大学1年生を対象とし、6投で競った。桑原さんは1投目でいきなり、自己ベストを超える54メートル23をマーク。ベスト8入りが決定的になったことから、2投目以降はリラックスして思い切って投げたが、記録は伸びなかった。5投目、先に投げたライバル選手が54メートル76を投げ、4位に順位を落とした桑原さん。「思い切りいくしかない」と気合い十分に5投目を投げ、55メートル57の記録を打ち出し3位を奪回した。
「前日の練習のほうが調子がよかった。投げた瞬間の感触はあまりよくなかったが、思ったより伸びた。一番思い切り、冷静になって投げられた。スピード感もあった」と桑原さん。優勝、準優勝はともに大学生の選手で、桑原さんは高校生としては最高位に立ったが、優勝、準優勝の両選手は昨年秋の紀の国わかやま国体でも戦って敗れた相手で「優勝を目指していたので悔しい」とも。
今夏は、左肩の故障で、肩に負担をかけない練習に徹し、リハビリに通い、インナーマッスルを鍛えた。その地道な努力が生き、それまでは50メートル付近がアベレージだったのが、今大会1週間前から53~54メートルの記録が出ていた。
今年8月現在の日本高校記録は56メートル84。桑原さんは「塗りかえられるよう頑張りたい」と高校生活最後まで挑戦を続ける。高校卒業後は大学に進学し、さらに競技を続けたい考え。「まずはインカレに出て、入賞、日本一を目指したい。いずれ国際大会にも出て、オリンピック出場も」と夢は広がる。
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